LOGIN

第10回 ピーコックアイ

独特な光沢感のある万能マテリアル

岩崎 徹=解説

ドライ、ニンフ、ウエット、ストリーマー……さまざまなパターンに使われるピーコック。なかでもピーコックアイは使用頻度の高い素材ですが、今回はその特徴を見ていきます。

岩崎 徹(いわさき・とおる)
1948年生まれ。タイイングマテリアルを取り扱う「キャナル」代表。羽根や獣毛など、希少種も含めて、これまでに数々のマテリアルを取り扱ってきた経験を持つ。各素材の効果的な利用方法はもちろん、世界のマテリアル事情にも詳しい。

ピーコックアイとは、どんな素材ですか?

ピーコックアイとは、クジャクのランプフェザー、つまり腰部分の羽根が変形したものになりますね。そのサイドがピーコックソードになります。

ピーコックアイの色は、鳥が生きている時にはゴールドっぽいブロンズカラーです。これが抜け落ちて時間が経つにつれて緑っぽくなって輝きもなくなっていきます。なので、新鮮なものほど金に近い色をしていますね。

年に1回生え替わるので、夏には抜けます。再び秋から生え始めて、翌年の春に生え揃うといった流れになります。4月の繁殖期が最も美しい状態で、その後は徐々に抜け始めるようになります。

タイイングマテリアルとして売られているピーコックアイは、羽根全体の先端の部分になります。長いものでは70cmほどもあります。根元のほうの芯は、以前はヘラブナ用のウキなんかにも使っていたようですね。

ちなみに、生きている鳥も羽根によくない環境で生活していれば、ピーコックアイでもフリューの密度がスカスカになってしまったりするようです。もちろん地面に落ちた羽根もそうですね。これはバクテリアの影響です。

部分ごとにどのような特徴がありますか?

使い道としてはさまざまですが、最もフリューが長いのはアイのすぐ下の部分ですね。ボディーに巻く際は、ファイバーのティップ側から巻くかバット側から巻くかで変わってきますし、正転で巻くか逆転で巻くかによっても変わってきます。
ボディーに巻く際には、最もフリューの長い、アイの下部分のファイバーが適している

まずは自分なりの方法で巻いてみて、うまくいかなければその逆も試してみるとよいと思います。もちろん束ねて巻くのもよいですね。

また、ストリップして使う場合は、アイ部分の裏側の白っぽいところがおすすめです。個体差はあるのですが、白っぽいもののほうが、巻いた時に縞が明確に出ます。


さらに、サーモンフライなどのトッピングとして使う場合は、アイの中のもののほうが、平たくて美しく留めやすいと思います。
フリューを除いてシャンクに巻くと、虫の体節を表現したような縞模様が出る。これはアイ部分の裏が白っぽいところを使うのがよい

アイの部分はフリューも平たく生えているので、スレッドを掛けた際にもつぶしやすい。サーモンフライのトッピングほか、ストリップトピーコックなどで使用されることが多い

やはりクジャクの羽根のなかでも一番需要があるのは、アクセサリーなどにも使われるアイの部分といえますね。

2018/5/21

つり人社の刊行物
初歩からのフライタイイング
初歩からのフライタイイング 2,750円(税込) A4変型判148ページ
本書は、これからフライタイイングを始めようとする人に向けた入門書です。 解説と実演は、初心者の方へのレクチャー経験が豊富な、東京のフライショップ「ハーミット」店主の稲見一郎さんにお願いしました。 掲載したフライパターンは、タイイングの基礎が…
つり人社の刊行物
初歩からのフライタイイング
初歩からのフライタイイング 2,750円(税込) A4変型判148ページ
本書は、これからフライタイイングを始めようとする人に向けた入門書です。 解説と実演は、初心者の方へのレクチャー経験が豊富な、東京のフライショップ「ハーミット」店主の稲見一郎さんにお願いしました。 掲載したフライパターンは、タイイングの基礎が…

最新号 2022年3月号 Early Spring

【特集1】ツーハンド・キャスティングを分かりたい
【特集2】超巨大フライ列伝!

多くのフライフィッシャーが混乱している、Dループを使うツーハンドのキャスティングにフォーカスしました。
スペイキャスト、アンダーハンド・キャスト、スカジットキャスト、止水のスペイキャストと大きく4つに分け、自身もフライフィッシャー・インターナショナルのマスター・ツーハンドキャスティングインストラクターの資格を持つ東知憲さんが、それぞれの名手にインタビューします。
それぞれのスタイルの出自、対象フィールドと魚をイメージできれば、違いが理解しやすくなりそうです。

第2特集は、全長20cmほどの巨大ストリーマーを紹介します。軽いものを遠くになげるという、フライフィッシングの成り立ちとは真逆をいく、ビッグ&ヘビーなフライのタイイングと考え方を紹介します。

そして今号は第3特集まであります。管理釣り場エキスパート4名に密着しました。彼らに共通するのは、すべてにおいて「緻密」であること。魚釣りとしての技を紹介します。


Amazon 楽天ブックス ヨドバシ.com

 

NOW LOADING