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動き出す三条の夢

五十嵐川本流にC&R協力区間

FlyFisher編集部=写真と文


新潟県三条市がフライフィッシングを含めたアウトドアアクティビティで、同市の東に位置する下田郷(しただごう)地域を盛り上げようとしているのは、昨年お伝えしたとおり。
そして、その動きは2020年、加速している。

三条市経済部営業戦略室観光係の大山祐貴さんにお話をうかがった。


2019年の模様はこちら

お話を伺った大山祐貴さん

取材をコーディネートしていただいた、三条市スタッフのみなさん


五十嵐川と守門川のC&R協力区間と吉ヶ平フィッシングパーク



—— これまでは五十嵐川支流の守門川の「吉ヶ平フィッシングパーク」とその下流の「守門川牛野尾谷フィッシングエリア」をメインに釣り場として手を入れてきましたが、今後は五十嵐川本流にも力を入れていくということになるのでしょうか。

大山 そうですね。まず、2020年の4月にフィッシングガイドとしても活躍されている杉浦雄三さんにお越しいただきまして、漁協さんと我々とで協議をしました。まあ我々も釣りのノウハウがまだ浅くて、そこを漁協と杉浦雄三さんと話し合って作っていきたいと考えていますが、とにかく五十嵐川と守門川をフライフィッシングをとして釣り人が集まる場所にしたいんです。



吉ヶ平(よしがひら)フィッシングパークのようす。キャッチ&リリース区間で、素晴らしい渓相が続くエリアだ



吉ヶ平フィッシングパークでは大型の魚が放されている




こちらは下流に設定された守門川牛野尾谷フィッシングエリア。「キャッチ&リリース協力区間」として3尾までキープ可能というルール



—— その協議の内容はどのような内容になったのでしょうか。

大山 たとえば、ニジマスを放してはどうか、とか、カワウ対策について、とか。本流のキャッチ&リリース区間の設置であるとか。またキャッチ&リリースを徹底させるために、監視員の設置をしたらどうか、とか。あと遊漁券の販売方法について、ネット販売したり、買える場所を増やしてみたりとか。また禁漁期間の縮小、釣りができる期間を長くしてみる、とか。あとは笠堀ダムを釣り場として開放してみてはどうか、などの助言をいただきました。


五十嵐川本流のようす。ライトにスイングの釣りを楽しむのには絶好のサイズ感




五十嵐川本流は守門川の合流点から下流、白山橋までの間がキャッチ&リリース協力区間として設定された


杉浦さんから、魚の量が減るから投網をやめたほうがいい、という話もいただいたんですけど、漁協の組合員さんってほとんどが投網をするので……、そのあたりのバランスはこれから調整していくという感じですね。少なくともこの協議で我々が釣り人と漁協さんとのつなぎ役として動かなければならない、という立ち位置は明確になったような気がします。協議の後も、杉浦さんの漁協に対する要望は、逐一電話なりで伝えるようにはしています。


三条市が頼ったのは、フィッシングガイドとしても多忙な杉浦雄三さん。フライフィッシャーからの意見を遠慮なくガンガン伝えていく



飯塚喜一組合長。よい釣り場を作りたいという熱意が伝わってくる



また、その後の2回の放流にも立ち会いました。実は私も放流っていうものを見たことがなかったものです。そもそも釣りには縁遠い人生だったので(笑)、非常に新鮮な体験でした。


本流での放流風景



—— それは役場の指令として行くんですか(笑)?

大山 (笑)。いえ、私から「見てみたいです」と言ったら、来ていいよということだったので行ってお手伝いもさせてもらいました。


6月下旬、杉浦さんが本流で釣ってみると……


ドロッパーのヒゲナガパターンに食ってきた




表層水温は18〜19℃。五十嵐川の魅力を充分に堪能させてくれた1尾






こんなヤマメもマドラーセッジに食いついてきた



—— 去年開催した「FLYFISHING EXPO下田郷」というイベントに関して、今年はどういう形で進んでいるのでしょうか?

大山 2020年は10月24日、25日と2日間に拡大して開催させていただこうと予定しています。場所も同じで、八木ヶ鼻オートキャンプ場です。

去年のようすはこちらから!

—— 去年1回やった感触としてはいかがですか?

大山 去年初めて行なったのですが、イベントとしては成功したと考えています。今年もさらに人が集まるようにしていきたいですね。ただ、三条市としては、イベントだけでなく、普段から釣り人に来てもらえることも目指しています。私たちも皆様に喜んでいただけるように努力を続けていきます。


2020/7/21

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瀬戸際の渓魚たち 増補版 西日本編 本体2,500円+税 A5判カラー256ページ
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最新号 2020年12月号 Mid Autumn

特集
共鳴するウエットフライ
エキスパートが実践していること

 今号の特集はウエットフライ。十人十色、という言葉がこれほどマッチするフライフィッシングはないかもしれません。エキスパートたちには「この釣りを始めたきっかけ」から、今実践しているテクニックまで、さまざまな質問をぶつけてみました。すると、実は似たような釣り方をしていることも少なくない、ということに気づかされました。
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