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Bibury Court

忍野ノート2021

VOL.05 4月25日

佐々木岳大=文と写真
新緑の季節をむかえた忍野。大塚さんが気難しいヤマメのライズを攻略

《Profile》
佐々木 岳大(ささき・たけひろ)
1974年生まれ。神奈川県南足柄市在住。ホームグラウンドは地元の丹沢など。C&Fデザイン社に勤務。マッチング・ザ・ハッチの釣りのほか、ドライフライ、ニンフを使った小渓流の釣りも得意としている。

マイクロ・テレストリアル


3月のテレストリアル

夏のイメージが強いテレストリアルですが、解禁直後であっても流下があれば鱒に捕食されている場合があります。

昨年、解禁から10日ほどしか経過していない3/26日、熱心な忍野フリークでもある釣友の大塚さんから2枚のストマックデータが送られてきました。
ユスリカやシャックに交じって、極小の甲虫がチラホラ…。

2日後の3/28、極小のマイクロ・フォームビートルを使用して「検証の釣り」を行った結果も非常に良かったのですが、コロナウィルスの影響で、この釣行の記事は掲載を見送りました。(釣行日はCovid-19の緊急事態宣言前だったのですが、掲載のタイミングが緊急事態宣言後だった為に掲載は見送り。)
しかし、この日の釣りは私的に非常に印象深く、テレストリアルの重要性をあらためて強く認識するきっかけとなりました。

ユスリカの流下に、極小の甲虫

ユスリカとシャックの流下に、やはり極小の甲虫

してやったり!マイクロ・テレストリアルを捕食していた昨年3月の忍野ヤマメ

ポイントによる流下量の違い


4/2(Vol,2参照)【忍野フィッシングマップ:ポイント写真17】通称:自衛隊橋上流護岸上のストレートで釣ったヤマメのストマックを確認した際、メイフライのDDに交じって極小の甲虫とアントも捕食されている事に気が付きました。

この日以降、2度の釣行で違うポイントで釣った鱒の捕食物からはマイクロ・テレストリアルが確認できなかったこともあり、流下の源はポイントの対岸から大きく流れにオーバーハングしている樹木なのではないかと言う仮説をたて、再度このポイントを釣ってみることにしました。

解禁から2週間たらず、4/2(Vol,2参照)に釣ったヤマメの捕食物にもマイクロ・テレストリアルが入っていた

この日は奇しくも、現場で大塚さんに遭遇。(同じ考え?笑)
大塚さんとポイントをシェアしながら、準備してきた#22-#24のフォームビートルで、めずらしくも幾つもの鱒にフライを食わせることに成功するのですが、ことごとくバラすという大失態!
どうやら選んだフックがゲイプのやや狭いタイプで、フォームビートルには向いていなかったようです…。

不本意ではありますが捕食の内容をこの目で見るためにも、メイフライのDDなども捕食されていると考え、スパークルダン#20やDDパターンを使うことにしました。
2人で釣ったいくつかの鱒のストマックからは、予想通り多くのマイクロ・テレストリアルが!(テレストリアルのフライで攻略できなかったことが悔やまれます!)

捕食されていたマイクロ・テレストリアルの量からも、やはり流下の源はオーバーハングしている樹木であると確信を持てたことが嬉しい釣行となりました。
しかし、これから本番をむかえるテレストリアルの季節に、フライパターンとしては課題が残りました。
甲虫のサイズは本当に極小ですから、ゲイプの広いミッジフックを探すところからの模索が楽しめそうです。

甲虫のサイズにご注目!本当に小さい

流心の向こう、難しい流れから大塚さんが引き出した一尾

このポイントでは小さな虹鱒も決して甘くない

フライを見ては返ったヤマメ、何度も空振りをして、ようやく感じる手応えが嬉しい

[ 使用タックル ]
ロッド:R.L.Winston Air 8’6” #3
リール:Bauer RX-1
ライン:Epic Glass Line DT-3F
リーダー:7ft 4x
ティペット:フロロカーボン6X
フライ:フォームビートル#22-#24, ハードシェルアント#22スパークルダン#20など


2021/7/13

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