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忍野ノート2021

VOL.03 4月11日

佐々木岳大=文と写真

忍野は桜が満開。地元の人によると、例年より1週間以上はやいとか


4月に入り、2日前に放流が行われた(監視員情報)最初の週末、SUREMASUYAことフライタイヤーの高橋章さんに誘われて忍野へ釣行することになりました。

《Profile》
佐々木 岳大(ささき・たけひろ)
1974年生まれ。神奈川県南足柄市在住。ホームグラウンドは地元の丹沢など。C&Fデザイン社に勤務。マッチング・ザ・ハッチの釣りのほか、ドライフライ、ニンフを使った小渓流の釣りも得意としている。




攻略のカギは何か?


午前中、【忍野フィッシングマップ:ポイント写真26】通称:金田一上流や、【忍野フィッシングマップ:ポイント写真04】通称:漁協駐車場の堰堤上などを見てまわりましたが、ライズが少なくイマイチ盛り上がりに欠けます…。

そんな中でも、高橋さんは極細ティペットと極小フライを駆使して、難しい水面のシビアなヤマメのライズを攻略しています。

漁協駐車場堰堤上で唯一ライズしていたスレっからしのヤマメ。SUREMASUYAの名に偽りなし!


捕食物とヒットフライ、小さい…


ちょっと早めの昼食とし、仕切り直しにポイントを変えることにします。

自衛隊橋から上流に歩き、足をとめたのは前話(Vol,12)に引き続き、【忍野フィッシングマップ:ポイント写真16】通称:S字。

見ればすでに数尾の鱒がライズしていて、しかも流速のある流芯付近で魅力的なライズリングをひろげています。


水面を見ていないようにも思える鱒が、忘れたころにライズする


さっそく、前話にこのポイントで釣った鱒のストマックを参考にして巻いた、エラブタマダラのパターンを試してみることしにしたのですが…、見事に釣れません!

ハッチの日並みも考慮して、飛翔の見られるストーンフライの可能性を試すことにし、6Xのティペットにボトムカットした#18のグリフィスナットを結ぶことにしましました。

意識的にエラブタマダラのパターンを投げて反応を得られなかったライズを集中して狙い、キャッチできたヤマメと虹鱒の捕食物を確認すると、やはりエラブタマダラ…。

不本意ながら、これは自分のエラブタマダラ・フライが、流下しているエラブタマダラとして認識されていないと考える他ありません!
(逆に、ボトムカットしたグリフィスナット#18が、エラブタマダラとして効いている気がするのは気のせいか…???)


なぜかエラブタとして効いている気がする…???


私のすぐ下流で釣っている高橋さんのヒットフライを見せてもらいに行き、自分のフライと比較すると、「ん~、オーバードレッシングじゃないですか?」と…。

確かに…。

高橋さんの、CDCを使ったショートウイング・イマージャーを、流下しているエラブタマダラに並べてみると、ドンピシャのサイズ感です。


捕食物と一致した高橋さんのヒットフライ


ボリューム感の違いは明白…


先週に引き続き、次回の忍野詣まで、夜な夜なタイイングに精を出す必要がありそうです。
ストマックのサンプルもあるので、じっくりとエラブタマダラの攻略法を考えたいと思います。


【使用タックル】
ロッド:R.L Winston WT 7’0” #3
リール:Bauer RX1
ライン:Epic Glass Line DT-3F
リーダー:7ft 4x
ティペット:フロロカーボン6X
フライ:グリフィスナット#18, エラブタ・スペントパラシュート #18など

2021/5/18

つり人社の刊行物
初歩からのフライタイイング
初歩からのフライタイイング 2,750円(税込) A4変型判148ページ
本書は、これからフライタイイングを始めようとする人に向けた入門書です。 解説と実演は、初心者の方へのレクチャー経験が豊富な、東京のフライショップ「ハーミット」店主の稲見一郎さんにお願いしました。 掲載したフライパターンは、タイイングの基礎が…
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最新号 2023年12月号 Early Autumn

【特集】尖ってるドライフライ

今号では、編集部が「面白いな」と感じた渓流用のドライフライのタイイングと考え方を紹介します。取り上げるのは、パラシュートスパイダー、エルクファンタジィ、丹沢スペシャル、マジックバレット、里見パラシュート、ヨッパラ、特殊部隊の7本です。これらを並べてみると、みなさん気にかけているのは、耐久性、浮力の持続性だけでなく、「誘い」であることがわかります。水面の流れより遅く流れる、フライそのものが揺れる、マテリアルが揺れる、などさまざまですが、いわゆるナチュラルドリフト以上の効果を明確にねらっているものがほとんど。来シーズンに向け、ぜひ参考にしてください。
またウォルト&ウィニー・デッティ、ハリー&エルシー・ダービーに関するフライタイイングの歴史、そして、『The Curtis Creek Manifesto』(日本ではご存知、『フライフィッシング教書』として翻訳されています)の作者、シェリン・アンダーソンについても取り上げています。


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