第22回 ニンフのウイングケース編
留め方と代表的なマテリアルを紹介
嶋崎 了=解説
フェザントテイル・ニンフのタイイングに引き続き、今回は多くのニンフパターンに用いられているウイングケースの作り方を紹介。タイイング手順のほか、ウイングケースに使われる代表的なマテリアルも紹介します。

1965年生まれ。江戸川区在住。フライ歴35年。
渓流を中心に、本流、湖もオールラウンドに楽しんでいる。
ティムコ社フライ用品開発担当として、『TMCバイス』、『TMCアジャスタブルマグネットボビン』、『Jストリーム』シリーズなど主要製品を数多く手がける。
ウイングケースのバランス、マテリアルについて教えてください。
ソラックスを覆う形で作るウイングケースですが、代表的なヘアズイヤー・ニンフなどでは、だいたいボディー全体の半分ほどのスペース(長さ)を取っています。もちろんこれはパターンによっても若干異なりますが、小さすぎるとバランスが悪くなってしまいがちです。マテリアルについては、フェザントテイル、各種クイルウイングなどのほか、シンセティック素材のシートやフラッシャブーを使うこともあります。
ニンフとして見た目のリアルさを優先するならば、やはりクイルウイングを選びますが、フラッシャブーなど光モノを取り入れることによって、それまで芳しくなかった魚の反応がよくなることがあります。
ただし、これは光モノの鉄則といえますが、そうしたパターンはスレるのも早いのが欠点です。やはり多くのシチュエーションに対応するのであれば、それぞれのスタイルのニンフをボックスに忍ばせて使い分けるのがよいでしょう。
ちなみに今回紹介しているシンセティック素材のシートマテリアル『スイスストロー』は、クイルウイングとフラッシャブーの中間といった位置付け(使い方)でしょうか。
クイル版ウイングケースの取り付け例









スイスストロー版ウイングケース




フラッシャブーを取り入れる場合






2018/8/20