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ささきつりぐ

第24回 ダビング材の取り付け方 編

マテリアルごとの効果的な留め方

嶋崎 了=解説

今回は、ダビング材の巻き方を解説。ラビットファーなど繊維の細かいものから、シールズファーなど毛足の長いものまで、効果的にシャンクに取り付けるテクニックを紹介します。

嶋崎了(しまざき・りょう)
1965年生まれ。江戸川区在住。フライ歴35年。
渓流を中心に、本流、湖もオールラウンドに楽しんでいる。
ティムコ社フライ用品開発担当として、『TMCバイス』、『TMCアジャスタブルマグネットボビン』、『Jストリーム』シリーズなど主要製品を数多く手がける。


同じダビング材でも、ラビットファーなど繊維の細かいものから、シールズファーのような毛足が硬く長いものまで、その特徴はさまざまです。

どちらも同じようにスレッドに撚り付けてシャンクに巻くことができるのですが、今回はそんな時に便利なちょっとしたテクニックを紹介します。

ラビットファーでは、マルチグルーを使う方法がおすすめです。もちろん繊維の細かい様々なマテリアルに使え、丈夫なフライにも仕上がります。

ラビットファーのダビング例(タッチダビング)


タッチダビングにはマルチグルーを使用。少量をハケに取る

下巻きを終えた状態のスレッドにマルチグルーを薄く塗布

ラビットファーの塊を手に取る。硬くまとめたファーだと、繊維がスレッドに付かないので、柔らかくまとまっている程度のものがよい

軽く叩くような感じで、マルチグルーを塗布したスレッドにファーの塊をタッチすることで、短い繊維が付着する

スレッドにファーが付着した状態で、スレッドに下のほうを持ってねじっていく

こちらは、ねじる前の状態

撚りを加えた状態。この状態でシャンクに巻き付けていく

シャンクに巻き付ける作業は、スレッドの撚りが戻らないようにスレッドを保持した状態で行なう

毛足の長い(硬い)シールズファーなどのダビング例

まずは適量手にしたシールズファーをスレッドに軽く撚り付ける

次に作業しやすいよう、ダビング材の先端部分をシャンクに2回転ほど巻き付けて固定

そのままの状態で、スレッドを指でよじっていく。写真は5回転ねじった状態

好みに応じて、さらに撚りを加える。写真は10回転の状態

今回は15回転でストップ。ねじり終えたら、ここで長く飛び出たファイバーをつまんで除去

撚りのある状態を維持するため、シャンクへの巻き付けはダビング材を持ったまま行なう。1回点ごとに後方になでつけながら巻き付けていくと、ファイバーが暴れにくい

アイの手前まで巻いたら、ここで余分を分けて形を整えればOK。余分を分ける場合は、少しだけスレッドの撚りを戻してやると繊維をほぐしやすい

シールズファーを巻き終えた状態

今回はニンフのボディーを意識して、適度な長さに刈り込んで完成

2018/9/24

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