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昼間にメバルを釣る!

第1回 ターゲットはクロメバル

寺島亮嗣=写真と文

メバルをトップで釣る。それも日が高くなった日中。タックルは、完全にフローティングタックル。ねらうサイズは20cm~尺まで。この釣りでは、メバルのフライフィッシングの常識を覆す光景が日々起こるのだ。

《Profile》
寺島亮嗣(てらしま・りょうじ)
1953年生まれ。福岡県在住。渓流とバスでフライフィッシングをはじめ、現在ではソルトウオーターまで幅広く楽しむ。特にサイトフィッシングの釣りが好き。FFIのインストラクターとして、福岡を中心にキャスティングスクールを主催している。


九州の釣場


 九州地方の海はご存知のとおり、青ものから磯まで、大もの釣り場がごまんとあり、海外からの釣り客がツアーを組んで乗り込んでくる。そういう状況もあってか、防波堤からの小もの釣りはややもすると軽んじられる傾向にあると思う。休日の防波堤は、ファミリーフィッシングからリタイア組までのんびりとした雰囲気満点。エビを撒いて延べザオで釣る、古来からの釣りは見かけなくなったが、アジング、エギングは若者中心に賑やかだ。



 しかし、よくよく通ってみるとメバル、それも良型が随分といるのだ。考えてみれば九州はメバルの宝庫。釣り場をざっと思い浮かべるだけでも、八代から天草(熊本県)、別府湾から佐伯(大分県)、大村湾・佐世保(長崎県)、東松浦半島(佐賀県)、それに私のホームである博多湾周辺(福岡県)と探りきれないくらいだ。防波堤の上では、フライフィッシャーは極々少数派である。だからこそ、ここには大きなフロンティアが広がっているのだ。

ターゲットにしているメバルは?



 現在、メバルは、アカメバル、シロメバル、クロメバルの3種に分類されることが定着してきた。しかし、私たちがターゲットにしているのは、ずばりクロメバルだ。クロメバルは、表層にまで群れをなしてエサを追う。それに比べるとアカメバルは、ストラクチャーにじっとしていて傍を通る小動物に襲い掛かる感じで、磯や防波堤の底付近に定位していることが多い。シロメバルはと砂底の湾内、博多湾や洞海湾などのストラクチャーなどに群れを形成し、ボートからのナイトゲームのターゲットとなることが多い。



 いっぽうクロメバルは、季節によりエサを偏食する傾向が強く、日中に群れでボイルすることもある。今まで何もなかった水面が急に騒ぎ出したとも思ったら、その主はメバルだったということが起こる。回遊性が強いということあるのだろうが引きが強い。そしてやはり日中でも釣れることが一番の魅力だろう。いや、日中のほうが良型をねらって釣れるのである。

 しばらく観察し行動パターンを読めば、メバルは相当エサを判別していることが分かる。それに合わせたフライをキャストする。これは、見つけてから釣りが始まる典型的なサイトフィッシングだ。

 朝夕マヅメは、釣り易い時間帯だが実のところあまりやらない。このタイミングは小型から大型まで釣れるので、大ものねらいとなると、数を釣ってその中に良型が混ざる、という釣りになりがちだ。だから私にとっての本番は、日が昇って魚影が確認できるようになってからだ。そこで大型に的を絞る。そんな魚がフライを見つけてから5mほども追尾してくる。その魚を最後の誘いで食わせたらもう大満足だ。

釣場は?



 タイドグラフをにらみながら釣場を決定。メバルを見つけてからの釣りなので私の釣行は夜が空けてから。候補に上がるのは、潮とおしのよい地形に突き出した防波堤。近くに磯や瀬があり海藻(アカモクやカジメなど)が繁茂していればベスト。そういうポイントは、潮目が防波堤近くに発生したり、潮の変わり目で水流が攪拌されたり、潮や風で防波堤に水流が当たったりすることが多い。これらの条件がそろえば間違いなくクロメバルがいるといってよい。

 そして良型のクロメバルが発見できたら、当日は釣れなくても何度か通うことが重要だ。自然は1回や2回の釣行ではつかみきれない。だからやり始めの時はあれこれ動き回るより定点釣行することをおすすめしたい。そのポイントの法則が分かってきておもしろくなってくる。そこでひとり、しめしめとほくそえむというわけだ。

釣期は?

 メバルのシーズンは長い。九州では、11月から翌年の5月まで。釣期はスポーニングの1、2月を挟んで前期と後期とに分かれる。それは、捕食物の違いによる。釣り方もフライも変わってきて、ヤマメのライズの釣りと同じように、マッチング・ザ・ベイトの釣りとなるが、地域によっても変わってくる要素もあり、クリアするべき課題は多い。

 スポーニングの時期になると釣りあげた魚の腹から緑色の幼魚が零れ落ちる。リリースしてもかなりのダメージが予想されるので、この1月2月はお休みだ。3月になれば、体力が戻った最も引きが強い釣りが待っている。
(つづく)

2019/3/27

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