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第15回 ソフトハックル 編

パラッと丈夫に巻く。

嶋崎 了=解説

浮かせても、沈めても効果的なパターンとして知られる万能フライ、ソフトハックル。今回は、そんなパターンの代表的なマテリアルであるパートリッジの扱い方を解説。フェザーをシャンクに巻き付けるコツと、事前処理の方法を紹介します。

嶋崎了(しまざき・りょう)
1965年生まれ。江戸川区在住。フライ歴35年。
渓流を中心に、本流、湖もオールラウンドに楽しんでいる。
ティムコ社フライ用品開発担当として、『TMCバイス』、『TMCアジャスタブルマグネットボビン』、『Jストリーム』シリーズなど主要製品を数多く手がける。

Q1 ソフトハックルに使うパートリッジはどのような部分を使いますか?

パートリッジのフェザーは、首の付け根部分、もしくは背中部分のものを使います。選ぶ際には、まず使用するフックのサイズ(長さ)に合わせるとよいでしょう。

目安としては、ファイバーの先端が巻いた時にゲイプにかかるくらいの長さが理想的です。
パートリッジはこのような状態で売られているものも多い。ソフトハックルに使う主な箇所は首の付け根と背中部分。フックサイズによって使い分けたい

Q2 シャンクに留める前にどのような処理が必要ですか?

パートリッジのフェザーをソフトハックルとして使う時は、その先端部分よりも、両脇のファイバーを活かすようにします。そこでまずは2番目の写真のような状態にしたうえで、フックに固定します。

この時、ストークの根元に生えているマラブー状の柔らかい毛はすべて取り除いておきます。
抜き取ったパートリッジのフェザー。ハックルとして使用するのは、フェザーの中ほどに生えている長めのファイバー

フックに留める前には、このような状態にしておきたい。下部のファイバーは取り除き、ティップ部分の使わないファイバーを分けておく

Q3 シャンクに留めて巻きつける際のコツを教えてください。

シャンクに固定する際には、ファイバーを分けた箇所にスレッドを掛けます。手前側にフェザーの裏側が向くように固定すれば、(自分から見て奥方向に)ハックリングした際にフェザーの表がアイ側になってくれます。
スレッドは、このような形でストークにしっかりと掛ける

また、固定する箇所がストークの細い(先端)部分だけですので、余ったフェザー先端の前にもスレッドを掛けてしっかりと留めておくと、より丈夫なフライになるでしょう。
写真のように、ストークにスレッドを掛けてフックに留めたら、ティップを立ち上げるようにスレッドを掛けて、さらに抜けにくくしておく

シャンクに巻きつける際は、ストークから出ているすべてのファイバーを指で後方にまとめた状態で巻き進めます(ダブリング)。

今回使っているフックサイズは#12。この程度の大きさのフライであれば、2~3回転も巻けば充分です。
1回転ずつ、ファイバーを後方になびかせるように調整しながらハックリング

その後固定したら余りのストークをカットして、ファイバーが後方になびくようにスレッドで調整すれば完成です。 ハックリング終了時。多くても3回転ほどなので、シャンク上のスペースはあまり必要ない

その後、スレッドでファイバーを後方にやや倒すように調整

正面から。ファイバーが全体的に散らばっているかチェック

次回
【隔週連載】嶋崎了のフライタイイング基礎知識
第16回「スペントウイング(シンセティック素材)編」は
2018年3月12日(月)公開予定です。

2018/2/26

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1998年刊行の幻の名著が2020年の視点も加筆されて、復刊です。 フィッシングライターとして現在も活躍する佐藤成史さんのライフワーク、人間の活動などにより生息場所を狭められる渓流魚たちを追いかけ写真に収めた貴重な記録。 インターネット前夜…
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最新号 2020年12月号 Mid Autumn

特集
共鳴するウエットフライ
エキスパートが実践していること

 今号の特集はウエットフライ。十人十色、という言葉がこれほどマッチするフライフィッシングはないかもしれません。エキスパートたちには「この釣りを始めたきっかけ」から、今実践しているテクニックまで、さまざまな質問をぶつけてみました。すると、実は似たような釣り方をしていることも少なくない、ということに気づかされました。
 先般22年ぶりの復刊となった、佐藤成史さん著『瀬戸際の渓魚たち』。Special Topicsと題しまして、阿武隈高地の天然イワナについて現状を取材してきました。日本列島形成の背景をもとに浮かび上がってきたのは、イワナたちの「山越え」という仮説。人類の営みと比べたら気の遠くなるような時間をかけて脈々と受け継がれてきたイワナたちの「血」。そんな歴史を感じることのできる幸福と、現状への警鐘があぶり出されています。
 巻末の長編特集は、来日も幾度となく果たし、「フライキャスティング」に大変革をもたらしたといってよい、メル・クリーガーさんを紹介しています。メルさんをよく知る5名に、知られざる側面を含めた彼の功績、人となりを語ってもらいました。
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