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魂の杖

OPSTロッドオリジナルロッド完成。

FlyFisher編集部=写真と文

スティールヘッド・フィッシングから生まれたスカジットキャストと、それに付随するメソッドの発信源ともいえるOPST(オリンピックペニンシュラ・スカジットタクティクス)が満を待してオリジナルロッドを発売する。これまでリリースされているラインと同様、実践に即した個性的なものになった。開発までの道のりを、同社スタッフである仲野靖さんに聞いた。

FML公式サイト内のスカジットロッド紹介ページはこちら

《Profile》
仲野靖(なかの・やすし)
1969年生まれ。スカジットキャストの考案者エド・ワードさんを中心に立ち上がったメーカー、OPST唯一の日本人R&Dスタッフ。スティールヘッドだけでなく、アトランティックサーモンの釣りの経験も豊富。現在は製品開発だけでなく、スクールも精力的に開催している。
fml-fishing.com

仲野さん出演のDVD
The Skagit Cast ザ・スカジットキャスト パッケージをクリックするとアマゾンのサイトへジャンプします
DVD75分
3800円+税
予告編はこちら

関連コンテンツ
「Basics of Skagit Cast」
エド・ワードさんによるスカジットキャスト解説動画

「エド・ワードが語るスカジットキャスト」
スカジットキャストに関するエド・ワードさんへのインタビュー



マイクロとピュア


—— このロッドの具体的な名称はなんというのでしょうか? 正直分かりにくくて……(笑)。

仲野 そうかもしれません(笑)。他のメーカーさんはそれらしいシリーズ名がついていますからね。ウチのはついていません(笑)。

商品名は「OPSTマイクロスカジットロッド」と「OPSTピュアスカジットロッド」としました。その中で、低番手を「マイクロ」、高番手を「ピュア」と分けています。

―― どのような内訳になるのでしょう?

仲野 3、4、5番指定を「マイクロスカジット」、6、7、8番指定を「ピュアスカジット」と呼んでいます。

スペックは、3番が9フィート9インチ、4番が10フィート、5番が10フィート4インチ。ここまでがマイクロスカジットロッドで、ピュアスカジットロッドが6番が10フィート8インチ、7番が11フィート、8番が11フィート6インチ、となっています。

―― つまりロッドのアクションや特徴ではなく、スペックで商品名というかシリーズが分けられているということですね。

仲野 そういうことになります。そしてマイクロスカジットに関しては、ロッドの番手指定と同じ既存のウエイトフォワードのラインがオーバーヘッドで乗るように設計しています。

今までだったら、たとえばスイッチの5番というと、シングルの適合番手は、7番とか8番ですよね。そうでなはく、マイクロスカジットの3番なら普通のウエイトフォワード3番がオーバーヘッドで投げられます。

アメリカにはサステインドアンカーと、エアボーンアンカー、そして「グレインアンカー」という言葉があるんです。グレインアンカーとは否定的なニュアンスが入っているのですが、重いラインを乗せて、曲げてぶん投げるという意味です。ラインの重さだけを頼りにロッドをロードするというような。

スカジットはもちろんサステインドアンカーですが、我々がグレインアンカーはダメだと考えている理由は「楽しみが損なわれる」という一点です。もっと上手になれば軽いラインも投げられるようになるんですよ、ということを訴えたいのです。

昔は1本のロッドの番手指定が、6〜8番とかあったじゃないですか。重いほうを選んじゃったら面白くないよね、っていう考えなんです。また効率という意味でいえば、重いと釣り人に負荷がより大きくかかりますから。

—— 実際にはどれくらいのグレイン数が適合するのでしょうか?

仲野 コマンドヘッドで言ったら、3番で150~175グレイン。4番で150、175、200グレイン。5番は175~225くらいです。

低番手のマイクロスカジットロッド

—— 6、7、8番のピュアスカジットなら……。

仲野 6番が225~250、7番が275、300、325。8番が350~425グレイン、というところですね。

—— マイクロシリーズはダブルハンド・ロッドではなく、シングルハンド・ロッドの後ろにもう一個グリップがくっついた、という考え方ですよね。アメリカではシングルでもダブルでもなく、「ハイブリッドロッド」とも呼ばれているようです。

仲野 そうですね。繰り返しになりますが、今回のスペックはオーバーヘッドで既存のシングルハンドのラインも使えて、通常の水の抵抗を使ったキャストもラインを変えればできますよ、ということなんです。使えるフライも小さいものから大きいものまで、軽いものから重いものまで、多種にのぼります。

もちろんロッドとラインのタックルバランスはちゃんと出さなきゃいけないけど、そこを守ればいろんな釣りができますよ、ということです。

—— ピュアのほうはいかがですか?

仲野 基本的に短いですよね。8番で12フィート以下ですから。われわれのリーダーであるエド・ワードは、今はマイクロスカジットをやってますが、もともとはスティールヘッダーじゃないですか。

そこでも彼が昔から言ってきたことは、ダブルハンドと呼ばれるものは、スペックが大きい、もっと下げていいと。それがキングサーモンであったとしても、スティールヘッドであったとしてもです。

でも、そうするとキャスティングに難が出ますよね、とか、魚とのやり取りに難がありますよね、とかいろいろな異論がある。

それに対して彼はひとつずつ答えを出していったんです。まず「ロッドが短くなったからと言って、キャスティングできないわけではない」。もっと言えば「50m投げなければ釣れない遡上魚の釣りはない」と割り切ったんです。

あとは、実際に彼の周辺の環境では、16とか18フィートのトラッドなスペックのロッドだと実は投げにくい、という事実もあったと思います。

スティールヘッドとサーモンフィッシングでは、タックルに要求されるパフォーマンスとはそもそも違うので、長いサオでやるとか、太いサオでやるのがなかなか難しい。

そんな経験から、エドがロッドに求めるのはふたつです。

ひとつはキャスティングしていて、気分がいいこと。もうひとつは、魚とのやり取りがライブリーに伝わってくること。あ、「ライブリー」というのは彼がよくいうんですけど、なんていうのでしょう、より敏感に、というかダイレクトに、という意味で使っています。ラインや魚の動きが「ライブリー」に伝わらないロッドはダメだ、と。

OPSTの創設者であるエド・ワード。彼の生み出したスカジットキャストはもはや定番になった


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2019/11/18

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【特集】ロッドティップで描く、トリックキャスト

プレゼンテーション時、さまざまな形状でラインを落とすためのキャストは「トリックキャスト」と総称されます。
日本での釣りで主に使われるのはアップストリーム、もしくはアップクロスでフライをナチュラルに流すためですが、これには長めのティペット、リーダーを使うことが有利だと多くの人が認めるところ。しかしそれだと、いかんせん取り扱いがとても難しい……。
というわけで、扱いやすい短めのリーダーシステムで、ある程度ナチュラルに流すことができるプレゼンテーションテクニックのあれこれを紹介します。 また前号に引き続き、エキスパートのマスの気持ち考察、「タイトループ」セクションではグラスロッド・メーカーへのインタビュー、グラス特有のアクションを味わうキャスティングのコツなどを紹介します。


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