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近所の川の遊び方。

オイカワ、カワムツのフライフィッシング

FlyFisher編集部=写真と文

オフシーズンにオイカワのフライフィッシングを楽しんでいる人は意外に多いが、一度足を運べばその魅力が分かるはず。「解禁前の練習相手」だけに留めておくのはもったいない、都市河川のオイカワと遊ぶ釣りをレポート。
この記事は2016年3月号に掲載されたものを再編集しています。

オフシーズンの密かな楽しみ

緩い瀬とプールが連続するような区間で川面に目を凝らしていると、時おりポツンッと大きな水滴が落ちたような波紋が広がる。そのままじっと観察していると、その数が徐々に増え始めた。

さっそく8Xティペットに結んだ20番のドライフライを投じると、1投目でピシャッと水面が弾けて、すかさずロッドを立てる。しかし空振り。魚のサイズが小さすぎるのか、キャストごとに反応はあるものの、なかなかフッキングには至らない。

それではと今度は対岸近くのレーンを流すと、これまたすぐにフライが消えて、アワセを入れると、10㎝弱の良型(?)が水面を飛び跳ねてきた。

オフシーズンのドライフライの釣りの遊び相手として、オイカワ釣りを楽しんでいる人は意外に多い。東京都内にもそうした川は多く、ほとんどが気軽に足を運べるエリアであるので、散歩気分で楽しめるのが魅力だ。多摩川の各支流や、住宅地の中を流れる湧水の川など、どれも身近なフィールドばかり。
オイカワの群れがいれば、橋の上から川を覗いた時によく見える。ライズがなくても魚がいれば、時間帯をずらして再度ようすを見に来てみたい

タックルは渓流用のもので問題ないが、対象魚が小さいだけに、可能な限り低番手のものがおすすめ。この釣りにかぎっていえば、いくらライトタックルでもライトすぎるということはない。

フライは18番ほどのサイズでも反応はしてくるのだが、それでは魚の口に入らないことが多いので20番より小さいサイズのミッジパターンがよい。
今回、オイカワ、カワムツの釣りで使用したのは0~2番ロッド。手持ちのタックルで最もライトなものを選びたい

この日同行した中根淳一さんのフライボックス。カーブドシャンクフックに巻いた20~23番のユスリカパターンが中心。インジケーターにはホワイトのCDCを使用

ティペットはフライサイズに合わせて7〜9Xを用意

群れに当たれば同じポイントで何尾もアタックしてくるので、アプローチに対してそれほど神経質になるような相手ではない。とはいえ、場が荒れて群れが移動してしまえばまったく反応がなくなることも珍しくないので、必要以上に接近したり、ラインで水面を叩いたりするようなことは避けたい。
住宅地を流れる川とは思えないような、水の透明度。これは完全に湧水河川のライズ・フィッシング

前述したような川の水面をじっと見ていれば、ざわついたように生命感の濃厚なプールや緩い瀬が必ずあるはず。そんな流れにミッジ・ドライを流してみれば、何かしらの反応があるだろう。

一度オイカワのいる場所を見つけてしまえば、今までは気にも留めなかった近所の川も気になりだしてしまうはずである。

釣るほどに熱くなる

川に着いたら、まずは比較的流れの緩い水面を高い位置から覗き込んでみる。オイカワらしき魚の群れが移動しており、時おり波紋がちらほらと目立つ。12月初旬、東京はまだ本格的な寒さとはいえなかったが、午前中からライズするオイカワの姿が見られた。

1キャストごとに大小のオイカワが水面を割ってくるが、やはり魚のサイズがよいほどフッキング率も上がるようだ。ただ、相手は群れで動いているせいか、少し場所を移動してみるとまったく魚の気配がないこともしばしば。

群れは高速で移動しているわけではないので、のんびりとフライを流していても充分楽しめるが、今回訪れた場所では魚のいる所とそうでない所の差はかなり明確だった。
目の前にはオイカワのライズ。中根淳一さんが姿勢を低くし、ユスリカパターンで反応を見る

ちなみに、単発のライズをねらっているとカワムツが混じることも多かった。サイズはほぼオイカワと同じくらいで、一見オイカワに似ているが、胴体に対してヒレが小さい特徴がある。
湧水河川で単発のライズを根気よくねらったところ、カワムツが釣れた。オイカワよりも緩い流れに付いていることが多いとか。小もの釣りとはいえ、違う魚種が顔を見せるとやはりうれしい

渓魚に比べて魚のサイズが小さく、水面での釣りなので、いくら低番手ロッドとはいえ、アワセが強すぎれば魚ごと飛んできてしまうことになる。

そのため、ドリフト時には必要以上のラインスラックを入れないようにし、最小限の動作でラインにテンションを加えられるような状態にしておくとよい。ショートレンジでは、フライラインの先端だけを水面につけて流すという手もある。

都市河川とはいえ、渓魚と同じように、やはり虫のハッチが増えればライズも増える。ユスリカのような小型の虫が目立ち始めると、時には雨が降っているかのようにプール一面にライズが広がることも。
オイカワの泳ぐ場所では、コイの群れを見かけることも多い。同じタックルでは厳しいので、家に戻って6番ロッドを持ってきたいところ

身近な川でもフライフィッシングの魅力は充分に味わえる。春の解禁日まで腕ならし……いや、むしろ新たな楽しみとして、解禁後も散歩がてらに通い続けてしまうかもしれない。

2018/11/12

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