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ボリビア在住妻 素人南米釣行記04

ボリビア、ラパス 標高4000mでフライフィッシングの巻

高阪 美穂子=写真と文


《Profile》
高阪 美穂子(こうさか・みほこ)
ボリビア・ラパス市在住。2007年にフライフィッシングを始める。2015年には愛知県に住み、毎週岐阜の渓流へ通っていた。夫の仕事の都合でボリビアに移住後、現地でのフライフィッシングを模索中。フライフィッシングが好きな理由は、自然に溶け込めること、場所・時期・気候などの条件を考え、自分がイメージしたとおりに魚が釣れた時の喜びが大きいこと。


奇跡! ボリビアのフライフィッシャーが見つかる


ラパスに住み始め、早1年4ヶ月。この期間、ずっとボリビアでの釣り情報を知人からの口コミやネットで探しているが、一向に見つからない。

そんなところに、知り合いから10年くらい前にニジマス釣りをしたことがあるとの情報が。場所などを詳しく教えてもらいます。

早速、意気揚々とロッドを持ってその場所へ出発。


道中、放牧されているアルパカや羊の脇を通過。このアルティプラノで釣りができる嬉しさがこみ上げてきます。

教えられた場所に到着!

しかし・・・・・・「あれ、湖が見つからない」おかしいと思い、もう一度周辺を周り探します。

するとその場所にはダムがあり、もしや・・・・・・



以前、湖にかかっていた遊歩道らしきものが水没しています。釣りをする場所がなくなってしまった~。

一応、魚がいるかを確認するも生命感なし。ダム建設により魚はいなくなったようです。

釣り場を探す日々が続きます。

だんながFacebookで、偶然、ボリビアのタリハという街にある釣具屋のHPでフライロッドの写真を発見。

まさかと思いつつ問い合わせてみると、そこの店主はフライフィッシングのガイドをしているとのこと。

我々がラパスの釣り場を探していることを伝えると、ラパスのフライフィッシャーを紹介してくれました!

SNSで連絡をとると、早速返信が。


ボリビアのフライフィッシャーのレネさん。ボリビアでの釣果などの写真を送ってくれました。

そして、一緒にフライフィッシングに行こうとお誘いいただきました。なんて親切な人!

首都、ラパス



こちらは17世紀に建てられたサンフランシスコ寺院。
前の広場はラパス一賑わっている所でイベントもよく行われています。観光客も多い場所。



魔女通り。お土産屋が軒を連ね、カラフルな雑貨が激安で売られています。女の人には楽しい場所!



ボリビアの国会議事堂。時計をよく見ると、数字が反時計回り。南半球の住民に敬意を表しているそうです。



旧大統領官邸です。この建物の後ろには高層の近代的な新大統領官邸があります。



新しい大統領官邸のヘリポートからのラパスの景色。街全体がすり鉢状になっています。
3300mから4000mまで、斜面にはレンガ作りの家がビッシリ。



サルテーニャ。少し甘い生地の中に鶏肉もしくは牛肉のミンチと野菜を炒めたスープ状の具が入っています。中の具がこぼれないようにサルテーニャを立てて食べるのがコツ。広場や通りなど至る所で売られています。ボリビア人は朝食やおやつに食べます。



エンパナーダ。南米各国にありますが、ボリビアにも。道端でも売られていますが、大きなカゴに布をかけ保温しているのでほんのり温かい。



ミラネッサデポジョ。ボリビアの定食屋さんの定番。とんかつの薄い鶏肉バージョン。

ボリビアの定食屋さんは、スープ、メイン、デザートかお茶がセットでなんと320円前後。ボリュームもすごいです。



サフタ。こちらも定番の定食。薄いチキンカレーのようです。料理にはスパイスやハーブがふんだんに使われています。

ボリビア人は鶏肉大好き。人気の鶏料理は、フライドチキン。



シルパンチョ。ハンバーグを薄くした感じ。
こちらはボリビア第3の都市、コチャバンバの郷土料理ですが、ラパスでもよく食べられています。



チャルケカン。リャマ(アルパカに似ている家畜)の干し肉を揚げて、割いたもの。食感は裂きイカに似ています。こちらは鉱山の町、オルロの郷土料理。

ラパス近郊の秘密の場所でニジマスを釣る


釣りの話に戻ります!

タリハの釣具屋さんに紹介してもらったレネさんは通常、湖では6番ロッドを使って釣りをしているとのこと。我が家には4番と5番、8番のロッドしかないと伝えると、「4番でも大丈夫な秘密の場所に連れていくよ」とメッセージをもらいました。


ラパスの中心地から車で30分のところが釣り場。

車に4番、5番のロッドとウエーダー、防寒着を積み、待ち合わせ場所のラパス中心地へ向かいます。

初顔合わせは緊張しましたが、気さくな人で道中色々と話をしてくれました。



レネさんはチリに住んでいた時にフライフィッシングを始め、ボリビア最初のフライフィッシャーとのこと。そして、タリハの街にも数人のボリビア人フライフィッシャーがいるそうです。となると、ボリビアのフライフィッシング人口は1ケタ?

どおりでフライフィッシングの情報が全然入手できないわけです。

レネさんは「もちろん、タリハでドラドを釣ったよ。リリースしたから、自分の釣ったドラドではないけど」と、タリハで手に入れたドラドの歯も見せてくれました。


最初のポイントに到着。小さな池で釣りをします。



ここは標高4500m。霧で視界が悪い。

空気はひんやりとし、薄手のダウンを着ていてもまだ寒い。手もかじかんで、フライが結びづらい・・・・・・。



レネさんのフライボックス。このポイントでは#12か#14のドライフライで大丈夫とのこと。


レネさんが使っているフライと似たような#14の茶色のパラシュートを選択。

リーダー4X、ティペットは4.5Xを結び、早速、キャスティングをします。

活性が低いようで、30分経ってもライズが1回のみ。次の場所に移動。



少し山を下り、今度は標高4000m。

集落付近で釣りをする時は、住民の許可を得ます。レネさんがこの住民に説明をすること10分。やっと、承諾がもらえました。

承諾なく釣りをすると、住民に囲まれトラブルになることもあるとか。



次のポイントは、本当に小さな池。あちらこちらでライズ。

小さな池なので、1人ずつポイントに入ります。

レディファーストで私が1番手。

何度もフライに反応するもフッキングせず。

何が原因なのかがさっぱり。

あとでレネさんに聞いたところ、「もっと小さな虫を食べていてフライが合っていなかったんじゃないかな」とのこと。

そのうちライズもなくなり、ボリビアでの初釣果はおあずけ。



次は谷間を流れる幅1~2mの小川。アンデス山脈の雪解け水が染み出しているのか、水は冷たく、澄んでいます。

上流から釣り下ります。ダウンストリームでフライを流し、さらにフライを下流から上流側に細かく動かすとのこと。フライを往復させてアピールさせるようにとのレネさんのアドバイス。

日本ではアップストリームで釣るので、最初はなかなか慣れません。

30分くらい経っても釣れず、見兼ねたのかだんなからフライのアドバイスが。

アンダーウイングつきのテレストリアルに変更します。



そうしたらやっと釣れました。15cmくらいのかわいいニジマスです。



レネさんは「べべ(赤ちゃん)だねっ」と言いましたが、ボリビアでの初釣果!

とにかく嬉しいの一言です。

それからは、流心脇の少し流れの緩いところがポイントと分かり、テンポよくニジマスを釣りあげました。



この川のニジマスは野生化したものでヒレもきれいです。

「この川にいるのは30cmまでで、湖に放せば大きくなるよ」とレネさんが話してくれました。

日本では基本的に渓流釣りしかしていないので、ロングキャストは苦手・・・・・・。

いつも、だんなに「ロッドを後ろに倒しすぎ」と言われています。

南米では湖や大きな川が多く、ロングキャストが必要になるので、レネさんからキャスティングのアドバイスをもらいました。

そして、私の使っているTIEMCO EUFLEX INFANTE #4でお手本を。

初めて手にする、さらにDTのフライラインでフルラインキャストを披露。見事なループでした。



日が傾き、寒くなってきたので納竿。

車へ戻る帰り道、見たこともないきれいな高山植物? がひっそりと咲いていました。



私にとっては、桃源郷のような場所でした。

2020/2/25

つり人社の刊行物
瀬戸際の渓魚たち 増補版 西日本編
瀬戸際の渓魚たち 増補版 西日本編 本体2,500円+税 A5判カラー256ページ
1998年刊行の幻の名著が2020年の視点も加筆されて、復刊です。 フィッシングライターとして現在も活躍する佐藤成史さんのライフワーク、人間の活動などにより生息場所を狭められる渓流魚たちを追いかけ写真に収めた貴重な記録。 インターネット前夜…
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最新号 2020年12月号 Mid Autumn

特集
共鳴するウエットフライ
エキスパートが実践していること

 今号の特集はウエットフライ。十人十色、という言葉がこれほどマッチするフライフィッシングはないかもしれません。エキスパートたちには「この釣りを始めたきっかけ」から、今実践しているテクニックまで、さまざまな質問をぶつけてみました。すると、実は似たような釣り方をしていることも少なくない、ということに気づかされました。
 先般22年ぶりの復刊となった、佐藤成史さん著『瀬戸際の渓魚たち』。Special Topicsと題しまして、阿武隈高地の天然イワナについて現状を取材してきました。日本列島形成の背景をもとに浮かび上がってきたのは、イワナたちの「山越え」という仮説。人類の営みと比べたら気の遠くなるような時間をかけて脈々と受け継がれてきたイワナたちの「血」。そんな歴史を感じることのできる幸福と、現状への警鐘があぶり出されています。
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