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未来の川を作る人

岐阜県水産研究所下呂支所・専門研究員である岸大弼さんに調査の合間を縫ってお話を伺った

安田龍司=聞き手 編集部=文と写真
flyfisher photo

図鑑に夢中な子供から研究者へ

安田 今日はお忙しい中よろしくお願いします。まずは岸さんのプロフィールから伺ってよいですか?

岸 こちらこそよろしくお願いします。もともと私は愛知県の一宮市の出身です。街中に住んでいまして、生きものは好きだったんですけど自然環境はあまりない場所でした。魚を取りに行くこともできなくて、小学校の頃は図鑑の中で観るのが魚というイメージだったんですね。ずっと魚に興味があって、図鑑ばかり見ていたので、大学に入ったらフィールド調査をしたいと思っていました。持っていた図鑑に「水野信彦愛媛大学教授、理学博士」と著者の名前が書いてあったことがきっかけで、大学はその先生のいる愛媛大学に入りました。ただ、水野先生は私が大学入ったらすぐに定年で退官されてしまったのですけど(笑)その後、後任の先生が北海道大学から来られて、その先生の指導教官にあたる北海道大学の中野繁助教授(故人)という方を紹介していただき、その先生の研究室に大学院から進学して北海道での調査を始めました。中野先生と実際に一緒に過こしたのは1年間だけでしたが、非常に厳しい先生でした。「中野学校」と椰楡されていましたからね。もう特殊部隊ですね。でも研究者の心構えみたいなものは、そこで叩き込まれたのかなと思います

 

安田 いやもうそれは筋金入りですね(笑)

岸 大学院の時は北海道の知床半島で、オショロコマの研究をしていました。大学院を修了してからなかなか就職先が見つからなくて、1年間はアルバイトをしていたりしました。希望はやはり研究職ですね。大学の教員かもしくは今いるような水産試験場の研究職員か水族館の学芸員とかをいるいろ受けました。30ヵ所くらい受けてようやくたまたま拾ってもらえたのが今の「岐阜県水産研究所」です。当時は「河川環境研究所」という名前でした。もともと募集もなかなかなくて、採用人数も少なく競争率も高いですし。だから試験受けに行くとけっこう知り合いばっかりがいました。同窓会みたいな感じで(笑)。岐阜県の試験もたまたま前の年に2人募集があったんですけど、1人しか採用がなかったので、翌年に採用の枠が1人増えたようなんです。そこにうまく入り込めたみたいな感じですね。そして2005年から勤務が始まり、翌年、現在の下呂支所のほうに異動になりまして渓流魚の調査を始めたというところですね

 

 

看板の効果が大きい禁漁区

安田 なるほど。そういう経緯で今のお仕事に結びついたのですね。岸さんは禁漁区の効果についていろいろと研究されていると伺ったので、事例があれば紹介していただけないでしょう

岸 はい。今、水産庁で「環境収容力推定手法開発事業」という事業が行なわれています。岐阜県もその調査を分担していまして、特に「禁漁区で実際に魚が増えているのか?」ということの裏付けを取ろうとしています。非常にシンプルな調査ですので、できるだけたくさんの川でデータを取ってそこで説得力を増すようなデータが取れたらいいなと思って、とにかく今は岐阜県内の川で渓流魚の個体数推定に取り組んでいるところです

 

安田 「環境収容力」というのはわかりやすく言うと「ある範囲の中にどれくらいの数の魚が適正に生息できるか」ということです

岸そうですね。そもそも岐阜県の川に渓流魚が何尾いるかということがよくわかっていないということで、あちこちの川で個体数推定を続けたことでそれがようやくわかり始めたというのが現状なんですね

 

安田 「ここには何尾までなら大丈夫」と正確に数字を出すことはむずかしいですが、過剰に放流しても過度な競争がおこり、充分に成長しないし、生残率も低くなりますね

岸 「適正な数」というのがまさに環境収容力ですね

 

安田 それには岸さんのように基礎データをたくさん収集しないとなかなか見えてこない。同じくらいの面積に5 尾しか生息していないこともあれば、50尾も生息している場合もあるかもしれない。釣獲圧を除けば、環境のよいところほど生息密度が高いと考えられるので、生息数と物理環境を比較することで、今後いろいろなことがわかってくるのでしょうね

岸 そうですね。だからデータを地道に集めるのは、私は大事だと思っています。水産庁が去年発行したパンフレットの中でも岐阜県の成果を紹介してもらっています。釣りができる入漁区と禁漁区。禁漁区については看板があるところとないところで分けて全部で120ヵ所で調査を行ないました。で、この3つの間で比べてみますと、看板がない禁漁区では実は魚が少ないということが明らかになりました。対照的に看板がある禁漁区のほうは魚が多く、看板のありなしだけで、実は1.6倍の差がありました。シンプルな調査なのですけど、看板は非常に大事だということがここから言えると思います。普段はこのように個体数推定のデータを地道に集めているところです

 

安田 看板の効果というのは想像以上に大きいのですね。たまに朽ちかけた看板とかもあるじゃないですか、これらの効果はいかがでしょう

岸 看板の効果は大きいですね。私もここまでの差があるとは思っていませんでした。読み取りができないものは「看板無し」で分類しています。たとえば旗がボロボロで読めなかったりとか、倒れていて人目につかないようなものは「看板無し」という扱いにしました。字が1字、2字欠けているようなものでも、一応「禁漁」と読めるものは「看板あり」にしています

 

安田 なるほど。でも看板があるだけでこれだけ効果があるのなら、目立つ大きな看板なら尚、効果があるということですね

岸 そうですね。それに数も増やしたほうがいいと私は思います。で、禁漁区に看板を付けていない漁協もけっこうあるのですけど、お話を伺ってみると「密漁者が魚が多いと思ってけっこう入って来るんだ」と説明されていて、逆効果を心配されている漁協もあります。ただ、今回このデータからみるとやっぱり看板がないほうがデメリットが大きいみたいなので、私は看板を付けるべきだと考えています

 

 

知られざる地道な調査

安田 実際に川の調査というのは、どのように行なうのでしょうか

岸 川にもよりますけどだいたい50m~l00mくらいの調査区間を設定して、その中で「2回除去法」という方法で個体数推定を行なっています。これはエレクトロ・フィッシャーというおよそ20kgもある調査機器を使用して調査区間を2 往復して採捕した個体数の値から、そこの生息数を推定するというものです。それを入漁区と看板のない禁漁区、看板のある禁漁区でひたすらデータを集めるという流れになります

 

安田 1河川に何回も入ったりしているのですか?

岸 同じ場所で調査をした場合は、一番新しいデータだけを使うようにしていますので、1つの場所で1個のデ—夕ということにしています。それを120ヵ所分集めています

 

安田 それを120ヵ所も……

岸 現在もこれを継続していまして、今のところ200ヵ所くらいに増えました(笑)。最終的には今年の調査でもう1度解析してみようと思いますけど、おそらく看板の効果というのは変わらないと思いますね。同じように裏付けられると思います

 

安田 それだけたくさんの場所を調査するとなると、季節的にすべてを統一するのは難しいと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか

岸 そうですね。季節の違いとかも考慮すべきだとは思いますけど、それはなかなかむずかしいですね。解析の方法をちょっと検討したいと思いますけど、まずはシンプルに数で勝負して、おおまかな傾向をまずは捉えるということですね

 

安田 平均値でこれだけあるということですか

岸 厳密に言えば平均値ではないのですけどこれは「一般化線形モデル」という方法で推定したデータになります。まあ平均値に近い値だと思います

 

安田 今朝見せていただいたのですが、とても大変な作業ですね

岸 はい。肉体労働ですね

 

安田 しかも、あれだけ大変な調査が行なわれていることを、多くの釣り人は知らないわけですね

岸 そうですね。知らないと思いますね

 

安田 河川規模が大きければ大きいほど調査はむずかしくなります

岸 むずかしいですね。今やっているエレクトロ・フィッシャーによる調査はやっぱり支流が中心になります

 

安田 人海戦術でやるには限界がありますね

岸 限界がありますね。本当は本流で調査すべきなのですが、渓流魚は本流ではなく支流で産卵しているということがわかっています。ヤマメ・アマゴの場合はJI幅2S9m くらい。イワナの場合は1S5m の川で産卵していますので、支流というデータの取り方でもまずはいいかなと思っています

 

安田 なるほど

岸 この産卵場所の調査もけっこう大変で、ヤマメ・アマゴ・イワナでそれぞれ100ヵ所以上のデータをほぼ1人で集めました。これもシンプルな調査なのでとにかく数で勝負して、大まかな傾向を捉えたいということで取り組んできました

 

安田 それだけ努力されているとは驚きです。こういう資料でもどれくらいの場所で調べたデータを基に作られているかが明記されていると、釣り人の関心も高まるのではないでしょうか。「そんなにたくさんのデータに基づくものなのか」と驚くと思います

岸 この文献(岸ほか2016、岐阜県水産研究所研究報告61号)の例では、イワナが90ヵ所、ヤマメ・アマゴが59ヵ所で調査したことを書いてあります。こういう形でデータは記録として残すようにしています

 

安田 河床勾配については当たり前と言えば当たり前なのでしょうけど、イワナのほうが河床勾配が急な河川で産卵しているのですね

岸 そうですね。急な川で産卵することが多いですね

 

安田 でも実際に産卵床を観察すると、ヤマメ・アマゴのほうが速い流れで産卵していますね

岸 そうですね。イワナと比べると流速の速いところですよね

 

安田 生息地全体で見た時の流速と産卵場所の流速は、イワナとヤマメ・アマゴでは逆転していますね

岸 捉える空間スケールの大きさだと思います。大きい目で見るとヤマメ・アマゴは緩やかな川に住んでいますが、小さいスケールで見ると産卵している場所は流れの速いところだということだと思います。イワナはそれが逆で、急な川にいるけれども産卵している場所は緩やかな場所だということなのでしょうね

 

安田 ヤマメ・アマゴの産卵床がある場所を見ると、多くの場合は流速が減速するところより加速するところで産卵していますね

岸 そうですね。イワナより速いところで産卵していますね。そのあたりも実は今、岐阜大学の大学院生が調べていて、去年木曽川水系でそれこそ3日に1回くらいの頻度で2ヵ月間、15ヵ所でデータを取っています。産卵時期の水温だとか、産卵環境とかかなり細かくわかってきましたね

 

安田 はあ、それはすこいですね。そうすると禁漁区を設定することによって、自然再生産が促進され、稚魚の加入が増加し、その結果産卵河川に限らず本川、または別の支川にも何らかの好影響があるという理解でよいのでしょうか?

岸 はい、そう考えています。長野県水産試験場で、まさに「しみ出し」という現象の調査をしている研究者がいまして、その調査によるとけっこうな数の魚が支流から本流へしみ出しているということがわかっています。増殖効果も算定されています。禁漁区も支流に設定することによって、実は本流の魚を増やす効果もあるんだということがわかってきているので、禁漁区はとても大事なのだと私も思っています

 

安田 そうすると禁漁区とする支流は再生産の効果が期待できる、つまり産卵しやすい河川環境を選ぶことが重要ですね

岸 産卵に適した条件もいろいろあります。それをすべて調べるのは漁協の人たちではむずかしいので、まず注目したのは川幅ですね。それと河床勾配です。川幅と河床勾配だけでも産卵に適した川を絞り込むことができるので、それら2つを簡易指標として提案していきたいと思っているところです

 

安田 それから、河床材料の研究データはないのでしょうか?

岸 岐阜大学の大学院生が今、調査をしていて、どんな大きさの石を選択しているかということがわかってきました。また、私たちの調査(岸・徳原2018、岐阜県水産研究所研究報告63号)でも水深と流速と河床材料のデータを集めてあります。傾向としては岐阜大学の大学院生のデータとほぼ同じだと思いますけど。そういうデ—夕も岐阜県に関してはだいぶ蓄積できてきました

 

安田 私たちサクラマスレストレーションのサクラマス・ヤマメ調査では、産卵ももちろん大切なのですが、河川周辺の植生もかなり重要だなと感じているのですが、たとえば針葉樹と落葉広葉樹との違いなどの研究データはお持ちですか?

岸 私自身はまだデ—夕を取っていませんが、スギの例だと、枝葉が硬いすよね。それが川に落ちてきて、水生生物が食べられるかというとなかなか食べられないらしくて、スギを分解できる水生生物はごく_部の種類だと言われています。なので周りの森林がスギなのか、広葉樹なのかによって水生生物の種類も変わってくるし、その量も変わる可能性があると思います

 

安田 私たちの調査では、スギが優占する河川と落葉広葉樹が優占する河川の比較で、底生動物(水生昆虫など)の生息密度に数倍から10倍ほどの違いが確認されることがあって、これだけ餌料喋境に差が出ると、環境収容力にも影響があるのではないでしょうか

岸 たとえばスギの人工林を間伐した時に、光条件が変わって広葉樹が生えやすくなるといわれていますけども、そういう効果がどのように魚に及ぶのかというのも興味がありますね。もちろん木が育つのに時間がかかりますので、けっこう長期間の調査になるとは思いますが

 

安田 そうですね。樹木の成長変遷に合わせて環境も変化するので、周辺の生物相も変化するでしょうね

岸 間伐に着目した研究というのもこれから先、必要なのかもしれないと思っていま

 

安田 そうすると禁漁区を設定する場合、先ほどご紹介いただいた川幅と河床勾配、河床材料、流域の植生、さらに連続性。これらを総合的に捉えた指標があると漁協さんも禁漁区の選定導入がしやすくなり、その効果が期待できるようになりますね

岸 そうですね。流域の植生まではなかなかまだデ—夕が揃っていないので、これから先、そこをいろいろ突き詰めていけたらと思いますね

 

安田 植生が良好であれば、出水の際に退避場所としての効果も期待できますが、_二面護岸などでは大きな出水があると魚が流されて、回復に時間がかかる。連続性が確保されていないとさらに厳しくなりますね

 

 

キャッチ・アンド・リリース区を作る場所

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資料をまじえ話は弾み、インタビューは長時間に及んだ(岐阜県裔山市宝山荘にて収録)



安田 キャッチ・アンド・リリースの効果についてお聞きしたいのですが、何か研究されていることはありますか?

岸 はい。今、県の課題でキャッチ・アンド・リリースのJIでも個体数推定を行なっています。岐阜県の例では、キャッチ・アンド・リリースの川を設定している漁協が3 つあります。石徹白漁協・高原川漁協・益田川上流漁協です。それぞれの地域でキャッチ・アンド・リリース区と、釣りのできる入漁区で個体数推定をやって生息尾数を比較しているところです。それで大まかに見ますとやはりキャッチ・アンド・リリース区のほうが魚が多いということが裏付けられました。ただ地域によってキャッチ・アンド・リリ—ス区と入漁区で魚の数がどれくらい違うかということがちょっとずつわかってきまして、高原川漁協では1.1倍くらい、石徹白漁協では1.3倍くらい、益田川上流漁協では1.5倍くらいとなりました。それぞれの地域の元々の条件によって、増え方も変わってくるという感じはしています

 

安田 リリースされても差があるということは、環境収容力が影響していることも考えられますか?

岸 そうかもしれないですね。なので環境収容力も含めもっとデータを増やして。というのがこれからの課題かと思います。岐阜県はキャッチ・アンド・リリース区が3 つの地域しかないので、ほかの県のデータもみんなで持ち寄ったりしながらデータを増やしていく必要があるのかなと思います。今年から群馬県水産試験場の研究者がキャッチ・アンド・リリース区の調査をされているので、そちらとも情報共有をしながら、キャッチ・アンド・リリースの効果を明らかにしたいと思っています

 

安田 たとえば通常の持ち帰りのできる入漁区とキャッチ・アンド・リリース区でのサイズの比較というのはいかがでしょうか

岸 まだそこまでしつかりデータを見ていませんが、データとしては取ってあります。なので最大サイズであるとか、成魚の平均サイズといったものも調べてみたいと思っています。あとは稚魚の数とかも調べてみたいです

 

安田 キャッチ・アンド・リリースになっているのに大型の個体が少ないような場合、餌料環境などに問題あるのかもしれません

岸 そうかもしれませんね。ですからキャッチ・アンド・リリース区をどこに作るかということもこれから先、考えないといけないのかもしれませんね。どこでもよいってわけではなさそうですね。周りの監視の目、アクセスしやすいとかもあるでしょうし。あとは産卵できるような支流があるかどうかというのも大きいかもしれませんね。そこからのしみ出しを上手く利用するというのも大事だと思いますので。支流と本流がうまくそろっているという場所でキャッチ・アンド・リリース区を設定するということが一番いいのかなと思いますね

 

安田 キャッチ・アンド・リリース区を設定するということは、そこで残った魚は最終的には再生産につながっていかないと大きな効果は望めないということですね

岸 もちろん、生き残って繁殖してもらうというのが大事だと思いますね。そのためには釣った魚をできるだけダメージを少なく川へ戻してやるというのを釣り人1人1人にお願いしたいですね。「むやみに水の上に上げない」「できるだけ軟らかい素材のネットを使う」「カエシのないハリを使う」「できるだけ早くリリースをする」など、細かいことだけれどもそういう積み重ねが大事なのでしょうね

 

 

わかりやすく伝える工夫

安田 岸さんが蓄積されてきた研究データを元に、パンフレットや教材作りもされていますよね

岸 私は研究職員で野外調査を担当しています。研究職員は課題を担当してそれに対する調査結果をまとめるというのが本来の仕事ですけれども、水産の特徴としてはそれをさらに「どのように現場に還元していくか」というところがとても大事なところで、漁協だったり養殖業者だったり、あるいは学校もたぶんその1つだと思うのですが、そこへどのようアウトプットをもっていくかということが非常に大事ですね。実際、研究材料としては魚を取り扱っているのですけども、人相手の仕事だと考えています。なのでまあ「アウトプットをどうするかを考えながら調査をしている」と言ったほうが正確なのかもしれないですね

 

安田 そのアウトプットというのは具体的にはどのようなことでしょう?

岸 そうですね。水産庁事業の場合ですとマニュアル作りですね。たとえば産卵場所造成をする場合に、石の大きさや流速などをどういう条件にすればよいかとかですね。その元になるデータを集めるということをしているのですが、実際に漁協の人たちにも使えるようなデータでないといけないので、わかりやすい川幅であるとか、河床勾配であるとかそういったことに注目しながらデータを集めるようにしています。なのであまりむずかしい調査はしていないですね。シンプルな調査で数で勝負するというところですね。あと、研究以外の業務としては教育ですね。自然教育の講師も担当しています。たとえば小学校に出向いて、地元の魚の紹介をしたりとか、川の環境の話をしたりとかもしています。そのための教材も新たに作ったりもしています

 

安田今日見せていただいた紙芝居というか……

岸 アナログ・プロジェクター(笑)

 

安田 どこでも使える素晴らしいアイデアですよね

岸 ありがとうこざいます。いろいろ技術開発に携わってきましたけど、一番受けがよいのがあれでした(笑)。自然教育を受けた子どもがすぐに川に行って魚釣りを始めるとか直接の効果はないですけど、川とか魚とかに関心を持ってもらうというきっかけ作りにはなっていると思います。それぞれの地域に魚のことに興味を持ってもらいたいと思っている方はけっこういるみたいなんですけど、「説明の仕方がわからない」とおっしゃるんですよね。そういう時に教材があると何かお役に立てるのかなと思っています

 

安田 教材の「魚つりのはなし」の基本的な仕組みをこ説明いただけますか?

岸 はい。水産庁事業で、今までいろいろな渓流魚の課題が行なわれてきました。「放流効果を調べる」という研究が以前行なわれていまして、そこで明らかになったことが、みんなが思っているほど放流効果は高くないということなのですね。思っている以上にお金が掛かるということも明らかにされています。それで実は放流だけでは解決できないということがわかってきたのです。その次にじやあどうやって増やそうかということで着目されたのが、「野生魚の自然繁殖」です。それをうまく活用していこうということですね。ただし、自然繁殖は量的に限られていますので、野生魚を持続的に利用するためにはたとえば「禁漁区」であったり「体長制限」であったりそういうものが必要になってくるわけです。持続的利用の重要性をアピ—ルしたいということで裏付けになるデータは集めたものの、それを予備知識のない人々にどう伝えていくかというところで悩んで、いろいろ教材を考えてできたのがこれですね。もともと私は教育学は専門ではないのですが、思いとしては「大人には遊びだと思ってほしくない」子供には「勉強だと思ってほしくない」というのがあって「楽しく学べるものを作りたい」というところから体験型の教材を考をました。それがあの「魚つりのはなし」になりました

 

 

「体長制限」と「卵の数」

安田 「魚つりのはなし」の教材では魚を増やすことを「体長制限」と「卵の数」に着目して説明されていますよね。とてもわかりやすかったのですが、そこに目を付けた理由はどのような点からなのでしょうか?

岸 今のところ、渓流魚の持ち帰り可能なサイズは全長15cm以上のところが多いのですが、古い文献をしらべてみると、どうして15cmになったかという裏付けがなくて「まあだいたいこれくらいでいいんじゃないか?」ということでどうも決まったみたいですね。15cmって5寸なんですよね。5寸ってキリのいい数字なもので、たぶんそれくらいの理由で決めたのではないかと思います。じゃあ15cm制限でどれくらい魚が守れるのかという大きな疑問があって、たとえばメスのサイズがどれくらいなのか調べてみると、実は15cm以下のメスってほとんどいないのです。だから15cm制限で魚を守ったとしても実はメスはほとんど残らないということがわかってきました。体長制限だけでは解決できないのでどうしたらよいかということで考えたのが禁漁区です。体長制限と禁漁区の組み合わせですね。でも禁漁区で実際に魚が多いのかというデータも実はあまりなくて、特に岐阜県はデータが全然なかったので、じやあ禁漁区で個体数推定でやってみようということで、入漁区と禁漁区との比較を始めたということです。で、ついでに禁漁区の看板の効果なども調べてみたということです

 

安田 15cm以下のメスがあまりいないというのはどういうことでしょう?

岸 もともと、メスの成熟のサイズが15cm以上だということですね。おそらくアマゴ・イワナに共通していえることだと思います

 

安田 正確にいうとメスはいるけど抱卵しないということですね

岸 そうです。15cm以下のメスというのは未成熟の状態で、その年に卵を生む可能性がほとんどない。子供の中でもちろんオス・メスはあるのですけれども、そのシーズンに卵を生むという意味でのメスはごくくわずかということです。つまり、15cm以下の個体ばかりでは増えにくいということになります

 

安田 産卵できるメスの数が少ない、ということですね

岸 そうですね。ですからメスの数、というよりは「その年に産卵されるであろう卵の数」で評価するのもひとつの方法なのだなと思います。もちろんその卵全部が生き残るというわけではありません。ただ、メスの数が少なくても、卵の数で考えると桁が変わってきますよね

 

安田 そうですね

岸 体長制限を15cmから20cmに変更すると、川に残る卵の数が大幅に増えます。ところが20cm制限の場合は持って帰ることのできる魚がほとんどいなくて、釣り人の側からすると抵抗があるでしょうね。なので15cm制限をいきなり20cm制限にすることはむずかしいと思っています。長野県の雑魚川は20cm制限を行なっていますが、そういうことのできる川は限られているかと思います。そういう時に組み合わせられるとしたら禁漁区だと思っています。先ほどの教材は、計300尾の魚のうち1割を禁漁区でを守るというシナリオで作っているのですけど、1割を守っただけでも川に残る卵の数は倍増するのですよね。なので禁漁区と体長制限15cmというのが現実的かなと思っています

 

安田 やはりある程度何かを我慢することによって魚が守られる。結果的に長く釣りを楽しむことができるということでしょうか

岸そうですね。放流効果が実は低いということは、おそらく自然繁殖の魚が釣りに貢献しているということなのだと思いますね。そういうことを考えるともっともっと自然繁殖の魚を大事にするべきかなと思います

 

安田 放流効果が低いというのはどういう理由でしょうか?

岸 放流に使われる魚は養殖場で生産された魚なのですけど、養殖場で餌付けをされ外敵がいない環境で育つと、養殖環境への適応は進むのですけれどその反面、自然環境への不適応が同時に進んでいるらしく、それで放流しても生き残らないと考えられています

 

安田 養殖する側は意識的に選択するつもりはなくても、養殖環境で人を恐れずにエサをたくさん食べてどんどん大きくなる個体が効率もよいので、結果的に養殖環境に適応した魚が選択されてしまうということですね

岸 「養殖の魚をトレ—ニングで鍛えよう」という研究も検討されたことはあるんですよ

 

安田 えーっ、あるんですか?

岸 たとえば流れの速いところで飼うとか、外敵に似せたもので脅して外敵というものを教育することを試したそうです

 

安田 保護した野生動物を自然にかえすときにも行なわれていますね

岸 そうですね、でも魚の場合はなかなか効果がなかったみたいで、トレーニングでなんとかなるということではなかったみたいですね。もちろん放流由来の魚が全部死ぬわけではなく、釣りに貢献している個体もいるのでしょうけど、15cmに成長するまで生き残った個体には実はすこいお金がかかっているということも明らかにされています。それだけのお金をかけることは漁協の負担になりますし、これから先、放流だけで解決できると考えないほうがよいのかなと個人的には思っています。そこでやはり自然繁殖の魚をどういうふうに活用していくかが、これからの課題と考えています

 

 

データを可視化する重要性

安田 基礎デ—夕の収集はとても大切なのですが、岸さんの調査データは将来どんなことに活用できる、あるいはどんなことに活かしてもらいたいとお考えですか

岸 そうですね、先ほどの水産庁事業の流れの中でも、「放流効果が低い」「自然繁殖の魚が意外と役に立っている」「サイズ制限が不充分」「禁漁区が大事」というところまでわかってきたのが今の段階ですね。だから今、取っているデータはまずは禁漁区のために使ってほしいなと思っています。禁漁区を増やすとなると釣り人の方が反対されたり、漁協の中でも組合員によっては反対される方もいたりするので、その合意形成のために裏付けのデータとして使ってもらえたらいいなと思います。ただ、調査データってむずかしいというイメージがあるようです。もっとわかりやすく、なおかつ親しみやすく説明したい、と思って作ったのがこの教材ということですね

 

安田 データを釣り人などに向けて、どう可視化するかは難しいこともあるかもしれませんが、大事なことですね

岸 研究者は学会発表や研究会の発表が中心なので、市民向けのアウトプットをやってこなかったし、やらなくてもよかったんですね。ところが県の水産の研究職員はそうはいかなくて、普及・教育の仕事も担当しているので、魚相手というより人相手の仕事だなと考えています。ただ、教材作り自体は個人的に面臼いと思ってやっています。それに手元にデータがあったからできたのですね。それをしっかりと蓄積してきたからこういう展開ができたんだと思います

 

安田 このような調査がベースとなって「現在ここの環境収容力はこのくらいだけど、これを改善するためにはこうしたほうがよい」あるいは「これ以上悪化させないためにはここを保全したほうがよい」というところにつながるとよいかなと思いながら、今日の調査を拝見させていただいたのですけど

岸 「魚が少ない場所がわかってきた」というのも成果のひとつかもしれないですね。この次はそういう少ない場所を、どう改善していくかということがこれからの課題だと思っています

 

安田 データが集まってくると、少ないとこる、多いところの対比ができますものね。そうすれば周辺の環境の違いも少しずつ見えてきますよね

岸 先ほど安田さんが指摘された人工林も興味がありますね。たとえば間伐をすると魚にどういう効果が及ぶのか。そういう調査がこれから必要かもしれません。もちろん時間は掛かりますし、調査地点もそれなりの数が必要なので、大変だとは思いますけど

 

安田 なるほど。川と山はつながっているので、関連性が見えてくるとよいですね

岸 調査に合わせて実際に間伐してもらえるかどうかという課題がありますし、そう簡単には実現しないかと思いますけど、人工林ばかりの川ってあちこちにあるようなので、調査の候補地は多くてデータの取りがいはありそうです

 

 

再生産が持続可能な川へ

安田 調査区間の距離はどれくらいなのですか?

岸 だいたい50m以上と決めています。過去の事例をみても50m以上が多いので、それを踏袈しています。今まで実施した調査で最も長いので、2.4kmというのがありました

 

安田 ええーーっ!!

岸 1カ月くらい掛かりましたけど、さすがにそれはちょっと極端でしたね。それ実は岐阜でも「しみ出し」の調査をやろうとして、本流への合流点から2.4km上流にある堰堤までを調査区間として、その支流でアマゴの稚魚捕りまくって全部標識をして、翌年本流でそれを探すということを計画したのです。その調査のために2.4kmの個体数推定をしました

 

安田 「連続性が確保されているところまでを区切りとする」って、よく言われます

岸 そうです。本流から行き来できる終点が2.4km上流にある壊堤だったもので、「その堰堤までやるかー・」ということでやっちゃったんですけれど。ものすこい大変でしたねその時は

 

安田 途中で後悔しました?

岸 後悔しました(笑)。で、運が悪いことに次の年が豪雨の年だったんですよね。だからもう、本流で標識個体を探す調査は諦めました。本流にしみ出している魚もたぶんいたのでしょうけど

 

安田 ああ……

岸 「しみ出し」の調査はここ蒲田川でもやっているんです。人工産卵河川があって、そこで稚魚を500尾くらい捕まえて標識をして。それで1年後と3年後のしみ出しのデータを取っています。蒲田川の3kmの範囲に14ヵ所の調査区間を設定し、14ヵ所で計775mを調査しました。それも大変な調査でしたね

 

安田 今日の調査が50mでしたよね

岸 そうですね。今日の調査で長さが50m。川幅がだいたい平均5mくらいなので、面積で250平方メートルです。でもこの時は計6185平方メートル調査しています

 

安田 ……。(息を飲む)

岸 大変でした(笑)

 

安田 もう「ご苦労様でした」としか言いようがない……。調査の際は設定した場所を2往復することになっているのですか?

岸 そうですね。下流から順番に移動しながら上流まで捕って、それをもう1回繰り返すという流れです

 

安田 2回やってから個体数推定をする。その計算の仕方というのは?

岸 1回目でたくさん捕って、2回目は減って。それらの採捕数のデ—夕から、捕り逃がしを含めたもともとの生息数を推定する計算式があります。3回、4回とやれば精度は上がるのですが時間と手間がかかるので、今は2回だけというスタイルでやっています

 

安田 では「1回目で20尾捕れました」「2回目は3尾捕れました」となったら、推定ではおよそどのくらいいるという計算になるのでしょうか?

岸 20尾と3尾の場合、私の使っている計算式では26尾となります。いろいろな計算式があるのですけど、きれいに捕ればどの方法でやっても同じような数字が出てくるはずですね

 

安田 ちなみに今日は何尾捕れたのですか?

岸 1回目が20尾で2回目が2尾くらいですかね。だから多くても25尾くらいですね。で、25平方メートルで25尾ですので、12mあたり0.1尾となります。岐阜県の平均からするとちょっと少ないでです

 

安田 そうですか

岸 ただ、こういう川はよくあると思いますね

 

安田 多いところではどのくらいなのでしょうか

岸多いところでは、最大だと1平方メートルあたり1尾というところがありますね

 

安田 1平方メートルあたり1尾!

岸 もう恐ろしい川があるのですよ。まあ大部分は小さい稚魚ですけど。実はそういう川もチラホラ最近見つかっていて、庄川の禁漁区で1ヵ所だけすごいところが見つかって1.8尾というところもありました。なんか見た目はぱっとしない川なんですけど捕り始めたらものすこい数の稚魚がいて、1m進もうにもなかなか進めない状況でした。1mで2~3尾捕れるような状況でした。調査区間は96mだったんですけど315尾捕れました。その時は体サイズの測定が大変でした。禁漁の効果でそこまで増えているのは間違いないですし、あと本流から遡上しやすい条件の川なんですよね。だから秋になると産卵に来る魚が多いと思います

 

安田 産卵河川としてすこくうまく機能しているということですね

岸 そうですね。そこがたまたま全域禁漁区だったので。それと人家がすぐ近くにあるので、監視の目もあるというのが大きいかもしれません。だから人家の近くの人目のある川を禁漁にするというのも1 つの手なのかもしれませんね

 

安田 それでよい環境が見つかればということですか

岸 そうですね。それも1つの選択肢だと思います。あとは漁協の方々も自分たちの地元の川に、どれくらいの魚がいるのかほとんどご存知ないんですよね。もちろんなかなか調査する機会はないもので、個体数推定なんかはしませんし

 

安田 「昔はよく釣れた」とかね。そういう話ですもんね

岸 そうですね。そういう時に具体的なデータを提示すると「ああ、こんなにいたんだ」となって「やっぱり禁漁区は大事だね」という話もできますし。でも「魚が増えた・減った」という話はむずかしいですよね。気象条件でも影響受けますし、流量の違い、季節でも左右されますし。だからなかなか変化ってわからないですよね。そういう意味でも私が毎年5000尾以上を採捕するという調査を10年続けてもまだ不充分だと思っているのです

 

安田 体長の計り方はどうしているのでしょうか?

岸 測定しているのは、尾叉長(びさちょう)と全長と体重です。尾叉長というのは、鼻先から尾びれの又の部分までの長さです。世界的にサケ科魚類の場合、尾叉長のデータが圧側的に多いですね

 

安田 でも釣り人に説明する時は、全長のほうがわかりやすいですよね

岸 そうですね、全長のほうがわかりやすいですね。都道府県の漁業調整規則でも全長が採用されていますので、全長のデータも用途はありますね

 

安田 先ほど長野県の雑魚川が20cm制限をしているとのお話でしたが、20g以下にしている効果って大きいと思われますか?

岸 大きいと思います。雑魚川でも15cm以下のメスは少ない一方で、15~20cmのメスはけっこういるみたいなんです。だから今の20cm制限を15cmにしてしまうとかなりメスは減ると思います。つまり、翌年生まれてくる稚魚が減るということなので、魚はかなり減ると思いますね。20cm制限で魚がいっぱいいるのがよく見えるというのは大事なことで、それで「釣れない」ということに文句を言う人はあまりいないと思います。だから雑魚川はこのままでよいと私は思います。もうひとつ雑魚川のすこいところは、支流の大部分が禁漁になっていることなんです

 

安田 へえーっ。ほとんど本川でしか釣りができないのですか

岸 だから自然繁殖が期待できるんですよね。これは本当に理想の形だと思います。先ほどお話した岐阜県の禁漁区と入漁区で、あれだけの差があるというのは、減っている分は釣りで持っていかれたという理解でよいと思います

 

安田 これから持続可能にするには、本当に真剣に考えていかないといけないとね

岸 20cm制限もそう簡単には実現できないから、15cm制限に禁漁区を組み合わせるというのがわかりやすいですかね。だから使い分けと組み合わせですね、そこが落としどころなのかなと。20cm制限にすると持ち帰れる魚が少なくなってしまいますよね。そして持ち帰りたいという釣り人が来なくなると、漁協の収益にも影響しかねないですよね。だから20cm制限を採用することは、そう簡単には漁協も決断できないと思います

 

安田 これから持続可能にするには、本当に真剣に考王ていかないといけないですね

岸そうですね。教材の「魚つりのはなし」で20cm制限にして釣りをすると300尾のうち、12尾しか持ち帰れないことになりますからね。実際、子供たちに釣らせると、ボウズの子供たちがいっぱいいるんですよね。釣れても1尾、2尾とか。それを大人に当てはめると、やっぱり反対意見ってすごいのだろうなという気はしますね

 

安田 今のままでは増えるどころか減る一方なので、やはり対策は必要ですね

岸 やれることはやっぱり禁漁区かなと思っています。そういう漁協を応援するための教材がまさにこれだと考えています

 

安田 禁漁区でなんとか改善していく間に、次のよい方法が見つかって、さらによいステ—ジにいけばよいのですしね。だからこういう研究って、研究そのものも大事だけど「こういう研究をしている人がいる」ってこと自体を、もっと知ってほしいですね。「そういう努力の上に私たちの釣りは成り立っているんですよ」ということを

岸 だから釣り人と一緒にできるとよいかもしれません。現場を見てもらうのが一番大事ですね

 

 

魚類調査に同行してみた

当日、インタビューの前に岸さんが行なう魚類調査がどのようなものなのか、同行させていただいた。釣り人は川になじみがあるものの、釣り場改善のためにこのような調査が行なわれていること、そして実際にどう行なわれているのかは、ほぽ知られていない。大きく重い機材を背負い、黙々と調査をする岸さんの姿を見て、こういう調査のことを知る前と後では、川に対する意識は大きく変わった

 

魚類調査(個体数推定)の手順

1・調査河川の範囲を決める(50m以上を基本とする)

2・調査範囲の数ヵ所の川幅をレーザー距離計で計測する調査範囲下流から上流に向かい、エレクトロ・フィッシャーで魚を弱らせ、玉網で捕まえる

3・調査範囲上流の終わりまで到羞したら、下流からもう1 度繰り返す

4・捕らえたすべての魚の数、体長(全長・尾叉長)、体重を計測する

5・捕らえた魚を放流する

6・調査範囲の数ヵ所の川幅をレーザー距離計で計測する

 

 

実際の様子

flyfisher photo

渓する場所に停めた車には「調査中」と書かれたノボリを掲出しておく

 

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道具を装着する

 

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川に立ち込んで調査開始。この日は蒲田川の地獄砂防堰堤の上流50mを調査範囲とした

 

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「魚は岩陰などに隠れていることが多いですよ」と岸さん。機器の使用には都道府県知事の認可が必要

 

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重さ約20kgにもなるエレクトロ・フィッシャー。後ろ姿はまるで宇宙飛行士。これを担いで調査を2回繰り返す

 

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この日の調査では1回目が20尾、2回目は2尾。1回目でほとんど捕ってしまっていたのは驚きだった

 

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暴れて魚体を傷つけないよう、軽く麻酔をかけ、1 尾ずつ体長・体重を測り、写真を撮り、口の中に寄生虫がいないかを確認する

 

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このデータの積み重ねが豊かな川、釣り場づくりの指標へとなっていく

 

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記録を終えた魚は再び川へと戻される。この日は解禁日の4日前。「釣られることのいように」などと思ってしまった

 

flyfisher photo

レーザー距離計を使い、調査範囲の川幅を数力所測量する。これにより調査範囲の面積を算出する

 

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雪深い斜面を、重い機材をたくさん抱えて戻る。華奢に見える岸さんの体力は相当なもの。「おかげで体脂肪はひと桁です」と岸さん

 

 

 

 

2023/12/7

最新号 2024年6月号 Early Summer

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