「竹のクラフト展」レポート 第2回

ロッドの特徴をインタビュー

FlyFisher編集部=写真と文

東京都の昭和記念公園で12月2日、3日の2日間、「竹のクラフト展」が開催されました。バンブーロッドを中心に、ハンドメイドリールなどが並び、実際にラインを通して試投できるこのイベント。今回は12月3日に出展したビルダーたちに、自身が製作するタックルについて聞きました。レポート2回目となる今回は、「Suzuki Bamboo Rods」、「竹竿工房JADE」、「Nagatani」のインタビューを掲載します。

Suzuki Bamboo Rods (鈴木 哲也さん)


DATA
工房所在地:東京都立川市高松町2-32-13
WEBサイト: http://www.suzukirod.com
ビルダー歴:9年
得意としている長さ:6フィート6インチ~8フィート
主なラインナップ:6フィート6インチ3番~8フィート5番
メインの価格帯:16~19万円

「山岳渓流はもちろん、シングルハンドの本流釣りなど、幅広いフィールドで使ってもらいたいですね」と話す、鈴木哲也さん。普段はシングルハンド3~5番のタックルを使った釣りを中心に楽しんでいる


【ビルダーコメント】
現在ラインアップしているロッドはホロ―ビルドを採用しており、1日振っても疲れないロッドに仕上がっているかと思います。

使っている素材は、現在トンキンが8~9割、真竹が1~2割でしょうか。トンキンは比較的強いアクションを出したい時に、真竹はそのしなやかさを活かしたい場合に……といった感じで使い分けています。いずれの素材も厳選したものを利用しています。

4ピースロッドもラインアップしており、こちらは山岳渓流のイワナ釣りに使ってほしいですね。


ホロ―ビルドの軽量なブランク。軽快な釣りを楽しめるように仕上げている

落ち着いた雰囲気で、繊細なコスメティック


「繊細ながら、実践向き」なロッドを目指す

竹竿工房JADE (岡田 伸一さん)


DATA
工房所在地:愛知県名古屋市千種区丘上町2丁目48-10
WEBサイト: http://jadecanerods.com
ビルダー歴:4年
得意としている長さ:6フィート6インチ、7フィート
主なラインナップ:2ピース/6~8フィート、3ピース/6~8フィート6インチ、4ピース/6フィート6インチ~7フィート6インチ
メインの価格帯:13万~15万円

源流を含む渓流でのドライフライの釣りが好みだという岡田伸一さん。「4ピースモデルは源流用に開発したので、山岳渓流が好きな方や、携帯性を重視される方に使っていただきたいです。もちろん里川の釣りにも活躍してくれるはずです」


【ビルダーコメント】
各セクションの曲げ強度とその配置、竹の節を有効に利用したノード処理にこだわっています。「シャーシ」としてのシャフトづくりを目指しています。

材料は全てトンキンを使っています。ラッピングのスレッドはナイロン。シルクに比べて透明感は劣りますが、後々のメンテナンスのしやすさのために、こちらを採用しています。

基本的にはオーダーで製作することが多いのですが、最近では山岳渓流などへの釣りに携帯性もよい4ピースモデルの注文が多いですね。

素材は全てトンキン

4ピースロッドに使われるフェルール



最近では山岳渓流にもおすすめの4ピースモデルの注文が増えているという

Nagatani (永谷 拓明さん)


DATA
工房所在地:東京都世田谷区喜多見6-24-10-201
ビルダー歴:8年
得意としている長さ:5フィート10インチ~7フィート6インチ
主なラインナップ:六角……6フィート6インチ3番~7フィート6インチ5番 四角……5フィート10インチ2番~6フィート6インチ4番
メインの価格帯:10~13万円

シーズン中はドライフライの釣りをメインに楽しむ永谷拓明さん。「渓流やポンドなど、フィールドを問わずに使ってもらいたいですね。電話やメールをいただければ、工房近くの多摩川で試し振りもできます」


【ビルダーコメント】
六角も製作していますが、最近はクアッド(四角)にこだわって製作しています。

四角は1辺の幅が通常の六角の倍にできるので、よりトルク感を得られます。そんな面を活かしたアクションを目指しています。

素材は、トンキン、真竹をロッドの長さ・番手に合わせて使用しています。最近ではオイカワ用のロッドも製作しているほか、ダブルハンドもラインナップしているので、かなりの幅のフライフィッシングに対応しています。


素材は真竹とトンキンを使用。オイカワから本流のニジマスまで、幅広い対象魚と遊べるモデルをラインナップ

四角形のシャフトに留められたストリッピングガイド


1辺が6画の倍の長さにできるというクアッド


次回
「竹のクラフト展」レポート第3回
「Bum Rod」、「Barada Rod」、「Paradise Rod」、「Bigforest Bamboo Rod」、「Works-Aim」のレポートは、
2017年12月15日(金)にお伝えいたします。

2017/12/13

最新号 2018年3月号 Early Spring

まだまだ寒さの厳しい日が続きます。外に出て本格的に魚と遊べるのは、もう少し先。というわけで今号では、暖かい室内で道具を愛でる特集を組みました。 表紙を飾るのは、100年以上も前に作られたフライリール。ほかにもバンブーロッドの名品、エーベル・リールの物語、筆者愛用の品々と、その背後に隠された物語などを紹介しています。 道具にこだわるのは、フライフィッシャーの楽しみのひとつ。うっかりハマると抜け出せない、玩物喪志の幸福を味わう一冊です。 また、今号では名手たちのフライボックスの一部を原寸大で掲載。春の解禁前、ご自身のボックスも、これらを真似て埋めてみてはいかがでしょうか。 ほかにもオレゴン在住のフライフィッシャーからのレポートや、刈田敏三さんが紹介する“ちょっとヘン”な水生昆虫の話など、今号も盛りだくさんの内容でお届けします。
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