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アカサカ釣具

中禅寺湖・野反湖のシステム

「特集ラインシステム」補足編

土谷勇次郎=写真と文


※※各ラインシステムのイラストは『FlyFishier MAGAZINE 2021 Mid Summer号』(2021年7月発売)をご覧ください。

中禅寺湖のシステム


中禅寺湖では少しでもロングキャストをしてターンオーバーさせ、1リートリーブでも多く引きたいと思っている。

昨今のシンキングラインは短くなる傾向にあり、よい面は同じウエィトで短くなると、しっかりしたテーパーデザインとなりパンチ力やターン制能が格段に向上してくれる。逆に悪い面はアンカーが抜けやすくなることだ。


そこでヘビーバットの長いリーダーを使うことで、リーダーのバット部がラインの一部となり、アンカー抜けを解消してくれるようになる。

色の付いたラインからクリア部が長くなることも利点のひとつと考えられる。


フライは#8の2Xロングシャンクに巻いたマラブーストリーマーで、タイプ3ラインより少し早く沈むウエイトで、テイルを長くしている。シーズン当初は長めのカウントダウンで、ブラウントラウトやレイクトラウトねらい、4月中を過ぎた頃からは浅ダナで回遊性の強いホンマスをねらっている。また夏場にはカウントダウンを2分以上して、全魚種が対象となり1か0の釣りを楽しんでいる。

野反湖のシステム



野反湖ではフローティングシステムを使用している。フローティングの場合はラインやリーダーが沈むとフッキング率が下がるので、ラインの先端はレベルラインを1.5m足して、ヘビーバットの12フィートリーダーにティペットは5フィートくらいでターンオーバー重視のシステムだ。

またロッドの長さによってレベルラインの長さを調整し、例えば13.3フィートのロッドでレベルラインを2mにすると、快適なキャスティングが可能である。

野反湖は#10~#6 のチェルノブイリアントなど、大きなフォームフライを遠投したいので、このようなシステムにたどりついた。


また野反湖では近年、ハコスチというスチールヘッド系の魚が多く放流されるようになった。このハコスチはフライを咥えて合わせた瞬間からジャンプを繰り返し、ものすごい勢いで沖に走りまたジャンプをする。そのうえ賢くてティペットが太いと極端に反応が悪くなるため3X、できれば4Xを使いたいので、低番手のダブルハンドが有利かと思っている。ランニングラインやヘッドはもちろんのこと、リーダーまできっちりフロータントをつけて、少ないチャンスをモノにできるよう心掛けている。

2021/10/20

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最新号 2024年12月号 Early Autumn

【特集】マスのきもち

朱鞠内湖のイトウ、渓流のヤマメ、イワナ、忍野のニジマス、九頭竜川サクラマス本流のニジマス、中禅寺湖のブラウントラウトなど、それぞれのエキスパートたちに「マスのきもち」についてインタビュー。

色がわかるのか、釣られた記憶はいつ頃忘れるのか、など私たちのターゲットについての習性考察していただきました。

また、特別編として、プロタイヤーの備前貢さんにご自身の経験を、魚類の研究に携わる、棟方有宗さんと高橋宏司さんに科学的な見地から文章をいただいています。

みなさんの情熱が溢れてしまい、今号は16ページ増でお届けします。

「タイトループ」セクションでは国内のグラスロッド・メーカーへの工房を取材。製作者たちのこだわりをインタビューしています。


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