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WILD LIFE

「WET FLY SCHOOL」レポート 後編

in 山梨県・奈良子釣りセンター

FlyFisher編集部=写真と文

山梨県の「奈良子釣りセンター」で11月25日、工藤淳さん、市村晃さんを講師に迎えたスクールイベントが開催。フェイスブック上で募った20名のフライフィッシャーが参加しました。今回は、市村晃さんのタイイングデモのようすをレポートします。

市村晃さんがデモを行なったのは、ずばり「管理釣り場の必釣パターン」。

市村さん自身多くの実績を持つ、渋い状況のポンドでも、まず1尾釣るための3パターンのタイイングを行ないました。

1本目は沈下系パターン。クリーム系やピンク系のエボレスヤーンを用いたフライです。

基本的にはキャスト後、落とし込み(フォール)で誘います。アタリが取りにくい場合はインジケーターを付けてもOK。時おりシャクって、再びフォール……といった感じで魚を誘います。
エボレス
●フック……TMC2499 SP-BL #14など
●ビーズ……ゴールドビーズなど(Mサイズ)
●スレッド……8/0(ボディーの間からわずかに透けて目立つレッドカラー)
●ボディー……エボレスヤーン
ビーズは表層で誘う場合ほどサイズを小さくする。赤いビーズヘッドは魚を引き付ける効果も高いが、スレるのも早いので、金や黒にカラーをローテーションして使いたい。ヤーンはタイイング後、歯ブラシなど軟らかいブラシですいておく。


2本目はリトリーブ系のトラウトガムを使ったパターン。10㎝と長めのトラウトガムが特徴的なフライですが、特に活性の高い魚に効くといいます。リトリーブ系の万能フライにはウーリーバガーがありますが、基本的な使い方は同じです。
トラウトガム
●フック……TMC2499 SP-BL #12
●ビーズ……タングステンビーズ・ブラック(Mサイズ)
●スレッド……8/0(ビーズだけは4/0で固定)
●テイル……トラウトガム(10㎝)
●ボディー……エボレスヤーン(またはメルティーヤーン)
テイルのトラウトガムが長いほど、やる気のある魚が反応しやすいという。ちなみに管理釣り場ではなくとも、意外にドラワカなどにスレてしまった魚にも効果的だとか。


デモでは、マテリアルの特徴などを解説しながらタイイング。市村さんが使う「管理釣り場で効くマテリアル」についても紹介された

最後のフライは、フォールでもリトリーブでも反応が薄い時に結びたいという、ユスリカ系(ソフトハックル)。水面直下で食わせるパターンとして、ラインを張らず緩めずのテンションでゆっくりと漂わせます。
ユスリカ系ソフトハックル
●フック……TMC2499 SP-BL #12
●ビーズ……コパービーズ(Sサイズ)
●スレッド……8/0
●リブ……ミラージュティンセル(S)
●ボディー……ピーコック・ブリーチド・グレーオリーブ
●ウイング……CDCナチュラル
●ハックル……コック・デ・レオン・ヘンハックル
ハックルはウイングにかかる長さに調整。ビーズは必要に応じて、レッドワイヤに変更するのもあり


以上の3本が今回デモンストレーションで巻かれたパターン。タイイングの後は、実際にポンドで使い方を解説。高いプレッシャーのかかった魚たちは、どんな要素に反応してフライをくわえるのか……そんなことを想定しながらの説明が行なわれました。

タイイングの後は実釣デモも実施。フォール、リトリーブなど、ポンドの魚を誘う技を解説

2017/12/6

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