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IFTD2019レポート

156の出展が集まりました

FlyFisher編集部=写真と文

2019年10月16〜18日にアメリカ・コロラド州デンバーのデンバーコンベンションセンターで開催されたAFFTA主催、IFTD Show(International Fly Tackle Dealer Show)。

小売、問屋、ガイドなどフライフィッシング産業に関わる人しか入場できませんが、フライフィッシングのメーカー、団体などが156が出展し、その年に発売する(された)新製品をお披露目するイベントです。

アメリカのフライフィッシング業界は、だいたい6月に新製品の発表があり、9月くらいからその製品が店頭に並ぶ、というスケジュールなので、10月に開催されたIFTDは厳密な意味で新製品のお披露目の場というわけではないようです。

公式発表では来場者は2000人以上、41の国から、300超える小売業者集まったとしています。


最初に3日間回って受けた印象をいくつか記しておきます。



環境に配慮する態度。

ショー全体としてもプラスティックをリサイクルする排除する、といったアピールがされていて、ペットボトルで飲み物を飲んでいる人はほとんど見受けられませんでした。

またパッケージにも生分解性素材を使っていることを謳っているメーカーもありました。



ツーハンドロッドのライト化。

ツーハンドロッドのライン番手基準で#3〜6くらいで「マイクロスペイ」、「トラウトスペイ」といった言葉でカテゴライズされているロッドが多数のブースで見られました。

それにともなってか、トラウト用のフライの大型化しているように感じました。

手のひらほどの大きなストリーマーが平気で「これはトラウト用だ」と言われます。

もちろんシングルハンドでも、こういったフライが投げられるような進化も見られます。



ラバーネットの浸透。

カーボンのフレームと長めハンドルを持ったこの手のネットがほとんどでした。

というよりほかのネットは見ていません。

各社から出されているバッグやベルトも、このタイプのネットをホールドできるように工夫してあるものがたくさんありました。



といったところでしょうか。


また、旅行代理店というか、ツアー斡旋会社もいくつか出展しています。

彼らに話を聞くと、やはりアメリカ国内への旅行が多いそうですが、辺境に行き、巨大なターゲットをねらうツアー増えています。



開催地はコロラド州デンバー


さて、会場の周辺はこんな感じです。


比較的古い街並み。





余談ですが、ウーバーの運転手によると、大麻が合法なコロラド州では、デンバーにはコンビニと同じくらいの数の大麻ショップがオープンしているそうです。

税収も大幅にアップしたそうで、今後合法化する州が増えていくようです。



朝、会場に向かう途中で写真を撮っているので、人通りが少ないです。

週末の夜は賑わっていました。





ショッピングモールもあります。





そして……。


これがデンバー・コンベンションセンターです。

中を覗き込んでいる巨大なクマのアートは「Big Blue Bear」と呼ばれていました。


会場内のようすです



まず入口にはこんな看板が。



スポンサーロゴの入った表示を辿っていくと……。


会場の入口の一等地にはご存知2大メーカーのブース!

会場内にキャスティングポンドが2つあるので広々とした印象ですが、細かく見ていくと、さまざまなメーカーがひしめいています。










ブースはひとつひとつ見ていたらきりがないほど。



エーベルのブースではリールペイントのデモが行なわれていました。



自撮りはこちらでも、おじさんでも、やります。

左からウインストンオーナー、デイビッド・オンダージさん、同じくウインストンのアダム・ハッチソンさん、そして日本からC&Fデザインの佐々木岳大さん。



会場の至るところに水の入ったYETIのクーラーとCOSTAのスタンドが設置されていて、これに各ブースのロゴステッカーが貼ってあったりします。

これはスコットブースで撮影。

みなさん入口で配られた金属製のボトルに水を入れて飲んでいました。



そしてキャスティングポンド



会場内に2つ設置されていて、自由にロッドを試すことができます。



入口に向かって右のポンド。



入口に向かって右のポンドです。

自由にロッドを借りて振ることができます。



ざっくりとですが、ブースを回ってみます


展示品もあまりにも多いのでかいつまんでご紹介。



近年クーラーだけでなく、バッグをリリースし始めたYETI 。

来年、売り上げが10億ドルに届く、との噂も耳にしました。

写真はPCも入れられようにデザインされた防水バックパック。




セージのTROUT LLシリーズ。以前のLLシリーズのイメージを現在のマテリアルで作った、という1本。

今回会場で振った中では一番しなやかでした。



ハッチリールは定番のラインナップを展示。




フィッシュポンドのバッグは左右どちらからもランディングネットをホールドできるデザイン。




flyvines。

不良品や古くなったラインをリサイクルしたアクセサリー。

犬の首輪もありました。



カナダのラガータン。



新製品は3本それぞれにバーニッシュした糸をよったティンセル。



リーガルバイスはさまざまカラーバリエーションが充実。



がまかつのUV塗料を塗布したフック。



ネットメーカー、ブローディンが展示していたのはすべてラバーネット。

もう時代が変わったのだと感じました。

右から2番目の白いネットはシリコン製で環境に優しいことを強く謳っています。

ネット部分そのものが重いぶん、ハンドルをカーボンにして軽量化。



ホワイティングファームのトム・ホワイティングさん。

エアロスミスのボーカル、スティーブン・タイラーから火がついたとされる、サドルハックルを髪に取り付ける大ブームはだいぶ落ち着いたとか。



新製品や実験的なサンプル品も展示されています。



フライを巻くより買う人のほうが多いと思われるアメリカでは、コマーシャルフライの展示も充実していました。






複数のシャンクを使ってクネクネと泳がせる、アーティキュレイテッドフライのバリエーションもたくさんみられます。

このフライ群を代表するパターン、「ゲームチェンジャー」のバリエーション、「ボーラーチェンジャー」

同じ構造で、全長3cmほどの「マイクロチェンジャー」もありました。



金魚。



カサゴ。



これは「シド」というスパンヘッドを台形に刈り込んで、その上側をUVグルーでコーティングしたフライ。これでトラウト用。

このパターンはシドという名前でコマーシャルフライとしても売られています。


金魚も含めたこれらのフライを巻いていたのは、スウェーデンのアンドレアス・アンドレッソンさん。




さまざまなソールを選択可能なコーカーズの新製品、テラーリッジ。

かかとを固定するための新しい構造を採用。



サイエンティフィックアングラーズはアンプリチュードのダブルテーパーなどを展示。

世界でもっとも大きなダブルテーパーのマーケットはやはり日本。

ちなみに世界でもっとも売れるラインはWF5番だそう。



今月発売号にもご登場いただいたジェフ・ピアスさん。新製品のランナップと。



シムスからは、ジッパーをサイドに設けた女性用G3ガイドZウエーダーや……、


新しいG4プロウエーダー。

ソックス部分(ブーティー)はモールドがつけられていて、シューズを履いた時に変な形に潰れず、血行も妨げない、というアイデア。



ノーチラスのリール、Xシリーズ。

ドラッグシステムを進化させて、小さいノブの回転幅でロックまで調節できます。

内部のドラッグプレートは5面で摩擦力を得る構造。



今月発売号でも紹介したスコットのセクター。



記事内での同社社長、ジム・バーチさんへのインタビューでもありましたが、キャスティングを矯正してくれるような感触は確かにありました。




ウインストンのAIR TH。番手はライト、でもスティールヘッド用。もちろんトラウトにも。

このロッドを監修したデシューツ・リバーのガイド、ブライアン・シルヴィーさんと。



バウアーはドラッグシステムとスプールを接続する構造がよりシンプルになったRVRリールを展示。



ロッドメーカーというイメージが強いテンプルフォークはリールも充実。



ダグラスは、カーボンナノチューブと並ぶ素材、グラフェンを使ったロッド、SKY Gシリーズをリリース。

ストリッピングガイドにセリコイルガイドを使用。



トーマス&トーマスのパラダイム。

シングルフット・ガイドを採用し、ソフトな味付けでした。



オービスからはツーハンドのミッション。

6番からラインナップされています。



ロスリールは、サンミゲルがフレッシュウオーター部門のアワードを獲得しました。




アンプカのバッグ類が充実。

米国での売れ筋はやはりバッグ。

大型のラバーネットに対応した構造を持つベルトやバッグが増えています。




OPSTはインターミディエイトのコマンドーヘッドと自社製ロッドを展示。

特に定番手はシングルハンド・ロッドの下にハンドルを付けたようなイメージで、スタッフがスイッチロッドではなく「ハイブリッドロッド」と呼んでいたのが印象的。




レンゼッティの大型フライ向けのバイス。

会場を回っていると、シャンクを連結する大型アーティキュレイテッドフライやタンデムフックのフライが目立ちます。

上のモデルは、タイイング中にリアフックが動かないように固定できるスプリングを装備。




パタゴニア。今年発売されたダナーとのコラボブーツと、一新されたウエーダーシリーズを展示。

より耐久性をアップさせるような方向性。



乳がん治療をした女性を、フライフィッシングでリトリートする団体「キャスティング・フォー・リカバリー」のマーケティングディレクター、リセ・ロゼルさん。

リトリートとは具体的には参加者が全員宿泊して、キャスティングや釣りを体験する、というもの。

今年はこれまで45の州で58回開催されているそう。



Gルーミスの新製品は引き続きナノテクノロジーのカーボンを使ったNRXプラス。

もちろんデザインはスティーブ・レイジェフさん。

持っているのは、より繊細な味付けのLPシリーズ。

「アメリカでは、繊細なロッドの需要は大きくないのだけれど、コアなフライフィッシャーからの要望は絶えないから、それには応えないとね」



フライフィッシングのターゲットを独特のデフォルメ感と色彩感で表現するアーティスト、デレク・デヤングさんとターポンの模型。

会場でブラウントラウト柄にペインティング中。



IFTDアワード


10月17日の午後5時からは、「IFTD New Product Showcase Awards」が行なわれました。

IFTD初日と2日目の間に生産者を以外の来場者(ディーラーやメディアなど)がよいと感じた製品を投票によって決められる賞で、30ほどの部門に細かく分けられています。

それぞれの結果はこちらで確認できます。

会場に設けられたステージで、次々と発表されていきます。


多くの人が賞の行方を見守ります(ビールを飲みながら)。





ウエア部門ではシムスがほぼ独占。



エンターテイメント部門では、スティールヘッドフライを集めた書籍「STEEL HEAD FLY TYING ART&DESIGN」が受賞。








会場では、アトランタのブリューワリー、SweetWater breweryのビール「GUIDE BEER」が無料で振舞われました。釣りにちなんだビールを多数製造しています。



そして、最後に発表されたのが、「Best of Show」。

日本語でいうなら「大賞」といったところでしょうか。




今年はソルトウオーター・ロッド部門を受賞したスコットのセクターが選ばれました。


2020年は10月7〜9日に行われる予定です!

2019/10/22

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最新号 2019年12月号 Mid Autumn

第1特集
フライライン大宇宙

第2特集
渓で夜を過ごすという冒険、リバーステイ


#3〜4の渓流用ラインを中心にフライラインを特集します。現在日本で入手可能なメーカーの解説や、38本の振り比べなど、どれを選べばよいか悩んでいるフライフィッシャーのための記事を作りました。記事をとおして感じるのは、メーカーがそれぞれにこだわりを持って作っていることと、ラインは「良し悪し」ではなく、「好き嫌い」で選んでよいのではないか、ということです。個人のキャスティングのクセ、使うフライやロッド、よく行くフィールドなどによって、評価基準は千差万別。あなたに合った1本を見つけてください!
第2特集では「リバーステイ」。源流へ行くのではなく、渓流で泊まる3つのストーリーをお届けします。
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