ウインドノットはやはり無視できない?
実際に強度を計測。
FlyFisher編集部=写真と文
いつの間にかできていて、ティペットの強度を下げるウインドノット。どのくらい切れやすくなるのか、すぐさま交換すべきなのか……実験で見えた結果をお伝えします。
この記事は2010年10月号に掲載されたものを再編集しています。
1つならば、そのまま釣り続けるのもアリ?
釣りの最中に気が付いても、「まぁこれくらいは……」と見過ごすこともあるウインドノット。特に細く長いティペットを使っている時には、知らぬ間に出来上がっているものだ。ただ、複数のフライフィッシャーに意見を聞くと、「1つくらいだと、ティペットを交換するのが面倒なので、そのまま釣り続けてしまうことが多い」というのが実際のところ。
とはいえ、ティペットは結び目ができれば確実に耐えられる強度が下がる。そこで、渓流では最も出番が多いと思われる6Xティペットを使い、実際に結び目を作って、どれくらい引っ張り強度が下がるのかを測定してみた。
結果は、実測値を見ても、結び目の数だけ数値は確実に下がるというもの。ただし、その割合はウインドノット1つだと6%なので、「2つできたらティペットを変えるが、1つだとそのまま釣り続ける」という対応も、選択肢としてはあり得るようだ。
結び目を1つ作った6Xティペットの強度 | |
---|---|
1回目 | 1.540kg |
2回目 | 1.560kg |
3回目 | 1.500kg |
4回目 | 1.430kg |
5回目 | 1.420kg |
最大・最小値を除く3回の平均 | 1.49(kg)=6%の強度劣化 |
しかし、6Xティペットで6%という劣化を無視できるものと感がるか、やはりこまめに取り換えるかはその人しだい。万全を期すなら、1つであってもケアしたほうがよいことは言うまでもない。
結び目を2つ作った6Xティペットの強度 | |
---|---|
1回目 | 1.175kg |
2回目 | 1.400kg |
3回目 | 1.500kg |
4回目 | 1.555kg |
5回目 | 1.440kg |
最大・最小値を除く3回の平均 | 1.45(kg)=9%の強度劣化 |

2018/1/15