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オオマダラは魚も私も狂わせる。

大型ドライフライでライズを釣る

富田晃弘=文、津留崎 健=写真

国内最大級のマダラカゲロウ、「オオマダラカゲロウ」。この虫と釣りに見せられた富田晃弘さんがハッチの予測、ライズを釣る考え方などを解説します。
FlyFisher MAGAZINE EarlySpring 2020の記事と共にお楽しみください!


《Profile》
富田晃弘(とみた・あきひろ)
熊本県阿蘇郡在住。本流のドライフライの釣りが得意。バンブーロッド・ビルダーでもある。フライ歴29年。

富田さんが熊本県白川で尺ヤマメをねらいます!
動画【魂の100投】熊本県/富田晃弘 編

オオマダラカゲロウ


私がオオマダラカゲロウ(以下オオマダラと略)をこれほど意識しだしたのは、いつ頃だっただろうか?もちろん、ずっと前からその存在は知っていたし、そのライズに当たったこともあったのだが、こんなに私もヤマメも興奮させるとは、以前は思っていなかった。

いったんあのボリュームのある虫が羽化し始めると、普通にドライフライを浮かべても反応がないような水深のある大きなプールで、ヤマメのライズが起こる。しかも日中明るい時間に起こるのだ。

日中短時間で(たったの30分から1時間)集中的に羽化する大きなカゲロウ。体長15~19mmフックサイズにして2XLの#8 ~10、しかも羽化がへたくそなのか、長い間水面をジタバタしながら流れている。これほどのごちそうをヤマメが見逃すはずはない。夢の40cmヤマメが日中ライズする姿が拝めるかもしれないタイミングだ。

オオマダラを予想する



その年のオオマダラのハッチタイミングはは、同じマダラカゲロウであるオオクママダラカゲロウ(以下オオクマと略)を指標に割り出すことになる。というのも、例年オオクマはオオマダラの前にピークが来るためだ。

水温が10.5℃くらいだとオオクマ、12~13℃がオオマダラというのが、私の通う川辺川本流の目安になっている。

ちなみに、モンカゲロウ(以下モンカゲと略)はオオマダラの後にピーク時期が来るため、モンカゲが出始めるということは、その川&流域での、その年のオオマダラは、終わりに近づいていると考えることができる。もちろんオオクマとオオマダラが同タイミングでハッチする時期もあり、またモンカゲが出会始めたからといって、パタリとオオマダラを1匹も見なくなるというわけではない。

※この続きは月額700円+税で有料メンバー登録するとご覧いただけます。


2020/1/21

つり人社の刊行物
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初歩からのフライタイイング 2,750円(税込) A4変型判148ページ
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最新号 2023年12月号 Early Autumn

【特集】尖ってるドライフライ

今号では、編集部が「面白いな」と感じた渓流用のドライフライのタイイングと考え方を紹介します。取り上げるのは、パラシュートスパイダー、エルクファンタジィ、丹沢スペシャル、マジックバレット、里見パラシュート、ヨッパラ、特殊部隊の7本です。これらを並べてみると、みなさん気にかけているのは、耐久性、浮力の持続性だけでなく、「誘い」であることがわかります。水面の流れより遅く流れる、フライそのものが揺れる、マテリアルが揺れる、などさまざまですが、いわゆるナチュラルドリフト以上の効果を明確にねらっているものがほとんど。来シーズンに向け、ぜひ参考にしてください。
またウォルト&ウィニー・デッティ、ハリー&エルシー・ダービーに関するフライタイイングの歴史、そして、『The Curtis Creek Manifesto』(日本ではご存知、『フライフィッシング教書』として翻訳されています)の作者、シェリン・アンダーソンについても取り上げています。


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