スプリングクリークで遊ぶ。
名手のフライボックス【黒石真宏】
黒石真宏=解説名手たちのフライボックスには、様々なヒントが隠されている。彼らがシーズンを通じて愛用しているフライパターンとともに、1軍フライをどのような時に使用しているかについても解説。今回は黒石真宏さんのボックスを紹介。
この記事は2018年<Early Spring>に掲載されたものを再編集しています。
《Profile》
黒石 真宏(くろいし・まさひろ)
1958年生まれ。東京都目黒区在住。桂川忍野地区でのマッチング・ザ・ハッチの釣りに精通している。共著に『サイトフィッシングの戦術』がある。
黒石 真宏(くろいし・まさひろ)
1958年生まれ。東京都目黒区在住。桂川忍野地区でのマッチング・ザ・ハッチの釣りに精通している。共著に『サイトフィッシングの戦術』がある。
ソフトハックル・ボックス
最近真っ先に手が伸びるボックスがこれ。ソフトハックルがマイブームなのである。より厳密に言うならば「マッチング・ザ・ハッチ的に使う
ソフトハックル」。フックサイズは8番から24番まで。ブユからモンカゲロウまで、これまで捕食物との関連を確認しながら、バターンの改良なども楽しんできた。
春によく見かけるコカゲロウには16~18番の細身のタイプを選ぶことになる。同20~22番は一年中流下しているユスリカに対応するので、こちらも欠かせない。ともにシャック付きを選ぶことも多い。
これらのライズを釣る時は、できるだけフライが動かないように操作する。ナミヒラタやヒゲナガが羽化する時には、少し動かして釣る。使うのはファー・ボディーで8~10番のパターンである。
パートリッジ&ヘア
●フック:TMC3789 #10
●スレッド:ビーバス6/0・黒
●ボディー:ヘアズイヤー
●リブ:フラットティンセルスモール・金
●ハックル:バートリッジ
オオクママダラカゲロウなどのイマージャーなどを意識したパターン。ヘアズイヤー・ニンフの代わりにも使える
ソフトハックル・ミッジ
●フック:TMC508 #22
●スレッド:ビーバス14/0・茶
●リブ:EXファインワイヤ
●シャック:アストロン・茶
●ハックル:ヘンハックル・茶
シャックを付けている場合はナチュラルに流して使うことが多い
パートリッジ&イエロー
●フック:TMC3709 #16
●スレッド:ビーバス10/0・イエロー
●ボディー:シルクフロス・イエロー
●リブ:フラットティンセルスモール・金
●ハックル:パートリッジ
●ソラックス:マスクラット
ミドリカワゲラなど、黄色っぽいカワゲラやガガンボ、コカゲロウなどをイメージしたパターン
ドライフライ・ボックス
このところ、春のドライフライの出番は減少傾向だが、ドライにはドライにしか果たせない役割があるので、携行しないわけにはいかない。ライズねらいにはDDとクリップルの出番が多い。
コカゲロウDD
●フック:TMC900 #18
●スレッド:ビーバス14/0・茶
●ボディー:EXファインダブ・ライトブラウン
●ウイング:CDC
●テイル:コックハックルファイバー
コカゲロウのライズが確認できたら結ぷパターン
ミッジ・ボックス
ここのところ冬でもオープンしているC&Rの釣り場が増えてきたおかげで、ミッジ用ボックスは休みなしの出ずっぱり状態になっている。ということは自分も釣り場に出ずっぱりということだ。寒い季節でもユスリカの流下はあり、魚たちの常食物になっている。
それがそのまま春の解禁後まで続いていく。感覚的には、あくまでユスリカの釣りがベースにあって、そこにカゲロウ、カワゲラ、トビケラが参入してくるという進行表が当てはまる。
春のミッジはユスリカがメインだが、ブユも見落としてはならない。あらゆる極小パターンを駆使してライズに向き合う釣りは、フライフィッシングの成分を凝縮したような面白さがある。
ニンフ・ボックス
ニンフで、解禁から多用するのはスレンダーニンフである。主にコカゲロウ・イマージャーやユスリカ・ピューパとして使う。オナシカワゲラとしてフェザントテイル、オオクママダラとしてヘアズイヤーの出番が多い。
スレンダーニンフ
●フック:TMC9300 #20
●スレッド:ビーバス14/0・茶
●テイル:コックハックルファイバー・ブルーダン
●リブ:EXファインワイヤ・金
●ソラックス:マスクラット・アンダーファー
テイルをカットして、ユスリカを模したパターンとして使用するケースもある
2019/1/5