スパイダーボサボサVer.が釣れる理由
スパイダーが効果的な時期から構造まで解説します
嶋崎 了= 解説と文 編集部=写真各バージョン並べてみた。最近は「パラパラ」はあまり使っていないが、ハックルが薄めのものは渓流、ポサポサが本流、水深1m以上のところでは「ボサボサ」の出番。スパイダーとは、主に英国などでは、いわゆるソフトハックル・パターンの名称として使われることが多い。ドライフライとしてのスパイダーは、ハックルの長さがフックゲイプの2~3倍に巻かれたバリアントパターンの別称として、こちらは主に米国で使われているようだ(バリアントよりもさらに長いハックルを巻いたものがスパイダーであるという言及もみられる)。また原稿内でデイビットさんが巻いたとされるフライはネバーシンクスケーター(単にスケーターと呼ばれることも多い)の可能性が高い。こちらはバリアントやスパイダーと違い、ボディーやテイルを持たず、超ロングハックルのみのドライフライである。したがって嶋崎さんが本稿で解説しているフライは、厳密にはパラシュートスパイダー、あるいはスパイダーパラシュートと呼ぶのが適切だと考えられるが、すでに日本ではクモ、もしくはスパイダーとして定着している感があるので、タイトルのみ「パラシュートスパイダー」とし、本文では基本的に「スパイダー」で統一した
きっかけ
オリジナルのスパイダー(スケーター)パターンは長いファイバーのコックネック・ハックルがバーチカルに巻かれたもの。#16のショートシャンクフックにハックルだけが巻かれたパターン。北海道在住のプロタイヤー備前貢さんは、魚はよく出るが飛ばないしフッキングしないと言っていた。
当時、私は毎年アメリカに通っていて、現地で仲よくしてもらっていたヘンリーズフォークのほとりに住んでいたフライフィッシャーのデイビット(名字は知りません……)にも同じことを聞いてみた。彼はドライフライの歴史的なこともよく知っていたと思う。スパイダーはヘンリーズフォークでも釣れるのかと聞いたところ、釣れると答えた。しかし、このフライで釣るのはマッチング・ザ・ハッチの定義から外れるので釣れても嬉しくないとも言っていた。
ある日、本物のスパイダーのタイイング見せてやるといい彼の住まいのティピーに招かれ見せてもらった。使用したのは長いファイバーを持つチャイナケープのコックネック・ハックル。カラーはクリームとブラウンの2色。片側をむしり取り2枚のハックルの裏側を合わせるように巻いていた。自分でも真似して巻いて日本で試してみたが、備前さんが言うように飛ばないし、ヤマメやイワナはフッキングしなかったが魚はよく出たのだ。長いハックルファイバーがストライクを誘発させるのだろうと思った。
インスパイアされたフライ。スケーター(スパイダー?)
より「クモ」らしく。ハックルファイバーはむしらず、中間的なボリュームの「ポサポサ」バージョン
ハックルファイバーの片側だけを使ったボディーなしの「パラパラ」バージョン
パラシュート化
それから暫くして、自分の中ではアメリカ通いがひと段落して、東北の渓流に頻繁に足を運ぶようになった頃のこと。秋田の、当時はバンブーロッドビルダーで、今はフィッシングガイドとしても活動している渋谷直人さんとあちこちの川によく釣りに行っていた。秋田の日本海側に流れ込む独立河川で釣りをしていた時のこと、よく出るが飛ばず掛からないスパイダーをパラシュート化した「パラシュートスパイダー」を使ってみた。
タイイングのダストバッグから拾ったコック・デ・レオンのサドルハックルをパラッとパラシュートポストに巻いただけのフライ。フライを結び投げると「ふわわわわ~ん」という感じで飛んでいき「ふわっ」と着水し、ドンブラコと50cmほど流れたフライに8寸くらいのヤマメが躊躇なくバックリと咥え込んだのだ。プレゼンテーションからヒットまで、一部始終をみていた私たちは、スパイダーが今までのドライフライとは違っている、と直感した。
ハックル探し
この日を機に渋谷さんとスパイダーのハックル探しが始まった。長くて張りがあって根元からウエブが少なく、丈夫なハックルが理想だが、合致するものはなかなか見つからなかった。コック・デ・レオンのサドルは、長さはそこそこあるものの、使っていると根元から後ろ側になびいてしまい、さらにファイバーがすぐに抜け落ちるので、長時間の使用に耐えられない。
ひと昔前のメッツのコックネックの横側に生えているテイル用とされるハックルは、よいのだが本数が少なすぎるのでもったいない……。現行のジェネティックでは、こういった質のハックルは生えていない。現在はファイバーがどんどん短くなる方向へ進化しているので、おのずとここの部位のファイバーも短くなり、スパイダー用としては使用できない。デイビットに見せてもらったチャイナハックルの長いものなどは探しようもなく、こちらも断念。
そんなハックル探索を続けているうちに渋谷さんが「プロショップサワダ」で販売されているものが使えることを発見。インドケープ1枚ずつに説明文が書かれていて、ハックル用ではなく老鳥のテイル用として使えるものがターゲットになった。何度も何度もHPを見直し、使えそうなハックルを30枚以上は購入したが、結果的にはスパイダー用として使えるものは5枚くらいだった……。とりあえずこの5枚のハックルでスパイダーを巻くことができた。信頼度の高い順のカラーではジンジャー、クリー、ライトブラウン、グリズリーなど。ダンやブラックなども使用したが、釣れないことはないが釣果が劣るようなので、使用していない。
バランスと形状
使い始めた当時は渓流で使用することが多く、ハックルもパラリと巻いて本物のクモを意識していた。ハックルファイバーの片側を毟ってスパースなバランスで巻いていて、これはハックルが綺麗に巻けて着水姿勢も安定するのはよいが、耐久性に難があるので今は使用していない。
また、そのバランスで巻かれたフライは流れが強い瀬などでは沈んでしまう。そのため本流の瀬などではハックルの密度を上げたものを使用していた。
そしてしばらくすると渋谷さんがボディーを付けた(それまで私のフライはハックルのみだった)。魚がフライの中心目掛けて捕食するだろうということと、少しボリュームを持ったボディーがアンカーになり、ドリフトが安定することが理由だったが、当時の私は付けたり付けなかったり。私的には、長いハックルの誘因力で釣れると考えているので、ボディーの有無にはあまりこだわっていない。しかし素材をいろいろ試したりするもの楽しいし、フライ的に様になるので、最近はボディーを作ることも多い。ただ、今でも時おりボディーなしのスパイダーも使うが釣果の差は感じられない。印象派か写実派の違いだと思っている。昆虫の形態模写的なフライは個人的にはあまり好きではない。
新たなる刺客
しばらくは前述したフライを使用していたが、ティムコの同僚の樋口智昭の出現でまた進化した。樋口は私のテスト風景の動画をよく撮影していた。フライフィッシングもかなりやりこんでいて、腕も相当なものだが、渓流のフライフィッシングに飽きていたのか一昨年までは撮影一本だった。
しかし撮影中、ベンジョアブが釣れることを認識してから、フライフィッシングを再開し一緒に釣るようになった。樋口はとにかく無駄が嫌いなタイプで、釣れることが一番。彼は、どのフライよりも釣れると感じたベンジョアブにはまったのだ。ベンジョアブに必要なマテリアルをあの手この手で探しどんどんと深みにはまっていった。静観しているほうとしてはかなり面白くベンジョアブ談議に会社で花が咲きまくっていた。
そんな樋口が昨年の夏北海道でニジマスを釣っていた時のこと。快調にベンジョアブで釣りまくっていたのだがサイズが出ないのが変だと感じ、当時はまだ使用したこともなく信頼度が低いスパイダーを使ってみた。すると、今までベンジョアブだと3尾くらいしか釣れなかったよいポイントで、倍以上の釣果が出たのだ。要は川の魚を根こそぎ釣れる感覚が得られたという。魚のサイズも上がり、「根こそぎアングラー樋口」はスパイダーの釣れっぷりに頭がシフトチェンジした。答えが見えると真っすぐな樋口はその日からハックル探しを始めた。私がいくら釣れると言っても、彼にとってはその時点ではベンジョアブのほうが上回っていたのだが、実際にパフォーマンスが分かるとあっさりシフトするような現金な奴なのだ。ただし、私たちがハックルを買っていた「プロショップサワダ」はもうないので、インドケープを売っている店を調べ購入したが、長く張りのある理想のハックルは、なかなか見つからなかった。
樋口は魚に感覚が近いのか、魚が好きであろうバランスが分かっていると思う。そんな樋口が巻いたスパイダーは、私のものよりハックルファイバーの密度が遥かに濃く、ボワボワというかボサボサというかとにかく存在感があるものだった。初めて見た時はハックル巻きすぎだろうと思っていたが、奪って使ってみたところいきなり尺イワナが釣れてしまった。だが、いつでもどこでも効果的、というわけではなく、状況でパラパラ、ポサポサ、ボサボサと使い分けるようになった。
ボサボサが有効なのは、深場から魚を引き釣り出す能力に長けているからだと思う。流れの緩いフラットな水面に浮いているイワナやヤマメを釣るときは使わない。逆に流れがそこそこ強く、魚が深場に定位しているポイントで有効だと感じている。ただし、ボサボサはもはやクモではなく、なにかひとつの生命体として魚にアピールし、捕食対象物として認識されているのだと思っている。1人では進化しにくいことも2人だと速く、大きく突破できるのだと改めて思った。
インドハックル
さて、タイイングも含めハックルケープのどの部位を使うかなどを紹介したい。
理想的な部位は両サイドの、テイルとして使われる部分。ここのファイバーは根元のウエブが少なく、ファイバーも張りがあり長いのが特徴だが、数が少ないのが難点。
なかなかお目にかかれないが、稀にケープの中心部にも長くてよいファイバーが取れるものがある。そういったハックルは逆にサイド部や上部のファイバーは長すぎてしまうこともあるが長~いファイバーのスパイダーも釣れるので問題はない。ホワイティング社のテイリングパックで巻いた直径7cmくらいのスパイダーでも釣れるのだ。
最後に、最上部に生えているファイバーは長いが、根元部に長いウエブが多く、張りがあまりないハックル。ここのタイプは樋口の出現により使うようになった。ただし、スパースに巻くバランスだとやはり使えない。根元部がくたくたで吸水するし、復活もしにくく使用に耐えないからだ。だが樋口の密巻きスパイダーなら使えるのだ。ハックリングにコツがいるがとにかく巻きまくってボッサボサにする。
結局、使える部位としては、ほとんどのケープの場合、サイドと上部の2ヵ所。中心部も使えるようなケープがあれば、いくら高くてもほしいくらいだがなかなかない。実際私もそういったハックルケープは1枚しか持っておらず、しかも今では使いすぎてよいフェザーはほとんどなくなってしまった。こういった条件を満たすインドケープを入手できる機会はほとんどないといっていい。
また、インドケープとひと口にいってもいろいろある。インドは広いのだ。インドケープばかり追いかけていてなんとなく分かってきたが、地域差があるのは確かだと思う。北の鶏と南の鶏ではおのずと違う。どこの地域がよいのかはまったく分からないし、現物を見て買うのがベストだが、ほぼ無理。ネットで見て使えそうだと思ったものを思い切って購入するしかないのだ。
救世主現る
つい最近分かったことだがホワイティング社の「コック・デ・レオンのルースターケープ」がスパイダーのハックルに使える。灯台下暗し的な話だ。インドケープばかりに気を取られて、見ようともしなかったのだ。発売当初のこのケープのファイバーは現在のものほど長くなかった、というのも理由だろう。ジェネティックハックルはファイバーをどんどん短く進化させているのが常識なのだが、このケープに関しては「テイル用」として売られている「テイリングパック」という商品があるために、長く進化させたと思われる。これに出会ったときは感動した。あんなに苦労して探していたのはなんだったのか……。
スパイダーは釣れるフライなので今までも何度か本誌やSNS、タイイングデモなどで紹介してきた。しかし、ハックルの入手が困難なのが難点だったがもう迷わずにこのハックルケープを紹介できるのは自分にとっても嬉しいことだ。
使える部位も個体差はあると思うが中心部、サイド、上部とすべて使えるスパイダーにはうってつけのハックルケープである。カラーも何種類かあるのも嬉しい。ジンジャー、パルド、ブラウン、グリズリーが使える。
ハックルの長さ
ではスパイダーの肝はなにか?
長いハックルファイバーにつきるだろう。長いハックルファイバーはドリフト中に「ふわふわ」と動き魚を誘因するのだと思っている。スクールなどでほかの方のスパイダーを見せていただく機会があるが、感じるのは皆さんのファイバーは短いこと。巻かれたハックルの直径が5㎝以上はとりあえずほしいところだ。もちろん4㎝でも釣れないことはないが、スパイダーとしてのパフォーマンスが出ない感じがするのだ。長いハックルで水面を捉え、接する面積が大きいほどドラッグヘッジ効果が生まれ、デッドドリフトしやすくなる。#12の通常のパラシュートフライと比べると格段に楽になる。見えやすく、ドラッグがかかりにくいのだ。
また、このハックルサイズにしても、フッキングは全く問題ないと考えている。大きな捕食対象物だと、魚もそれなりの吸引力で吸い込もうとするはずで、実際に飲み込まれてしまうこともしばしば起こる。吸い込み抵抗はこちらが思うより小さいようだ。だが、これも状況によりけりでスレた魚相手ではこうはいかないので、状況を判断し使うのが得策。状況が合って、普通に釣り上がりで釣れることを何度も経験すると14番、16番とかの普通のフライだと釣れないんじゃないかと、逆に思うようになる。もちろんそんなことはないのだが。
このフライに向いたハックルの数は少なく、以前は集めるのに苦労した
プロショップサワダで購入したハックル。「スペシャルグレード」と自分なりのメモも書き足していたこともある
なぜ釣れるのか?
(1)誘因力が強い。
・存在感がある。アピール力が強い。
(2)ドリフト中の動き。
・それぞれのファイバーがなまめかしく独立して動いている。
・密巻きになればなるほどハイフロート状態で流れるので、フライ全体がドリフト中に動いている。
(3)ドラッグがかかりにくい。
・水面に接する面積が多いため。
(4)よく見える。
(5)簡単に巻ける。
(6)ロングティペットでも投げられる。
(7)フワッとしたプレゼンテーションで空中から魚に視認されている。
理由を挙げるとこんな感じだと思う。要するに使い勝手がよいフライということなのだろう。簡単に巻けて惜しげもなく投げられてよく釣れるからよく使うことになる。フライフィッシャーが望んでいることが凝縮されたフライパターンだと思う。釣れるフライには必ず理由があるのだ。
スパイダーが有効な理由はいくつか考えられるが、特にボサボサバージョンはドリフト中に水面に揺られてよく動く
使用時期
ではスパイダーを使用する時期はいつなのか?
3月使わない。
4月ほぼ使わない。
5月まだ無理矢理感を感じながら使うが釣れないと思ったらすぐに変える。釣れる時はそのまま使用する。使用率は10%あるかないか。
6月普通に使うがほかのフライのほうが釣れそうな状況であれば使わない。使用率は20%~30%くらいか。
7月この時期になると定番的なフライになるがほかのパターンもいろいろ使用するので使用率は20%~30%くらい。
8月中盤以降はメイン的に使用している。その日の釣りがスパイダーで始まりスパイダーで終わることも普通。ただし、メジロアブ発生時はベンジョアブがメイン。使用率は40%くらい。
9月8月の中盤くらいから禁漁日までがメインの季節。大型の魚を追い求め投げまくる時期。イワナもヤマメも効く時期なのでニジマスもやりたいと思っている今日この頃。使用率は60%くらい。樋口は80%~90%!(笑)
使い始めた頃は晩夏から禁漁までがベストシーズンだと思っていたが、最近は6月くらいから使うようになった。5月でも使うことはあるが釣れない、と思うときは使用しない。あくまでも普通に釣れる状況下での使用が基本で、その日の状況を見ながら決めている。
スパイダーのキャスティング
ハックルの密度にもよるが、空気抵抗のあるフライなのでキャスティングが難しいと言われることがある。考えられる、キャストがうまくいかない原因をいくつか挙げてみたい。
■ハックルが暴れて巻かれていると空気抵抗が大きくなり、ものによっては回転も生じうまく飛ばない。
■巻かれたハックルの裏側が進行方向に向いていると空気抵抗が大きく前に飛ばないうえに回転してしまう。
■平面ではなく、ベルジャンキャストのように回し気味のキャスティングだと、直進性が悪くうまく飛ばない。
■手首を中心とした「回転」の力をメインに利用して投げることが重要。腕を直線的に前後に動かし、さらにナローループで投げようとするとうまく飛ばない
■キャスティング練習を始めた時によく言われるバックとフォワードで「止める」ということは意識しないほうがよい。むしろ、腕の動きは止めずにラインを空中で引っ張り続けるように投げると上手くいくことが多いと思う。私はこのキャスティングを「クルクルポン」と呼んでいるが、ポイントの移動時にラインを出した状態でロッドを振りながら歩くことがあると思う。その動きとタイミングは似ているかもしれない。あとは状況によってスピード調節する。
総論
スパイダーを使いだして20年以上経ったのだろうか。結構長い間お世話になっているフライで尺ヤマメも尺イワナも数知れず釣っている優秀なフライ。タイイングデモやスクールなどでリクエストされることも多い。完成品を見てこんな大きなフライじゃ釣れないだろう……という意見もあるが、実際に使ってみてハマった方も多い。
また、このパターンを皮切りにということではないが以前と比べると皆さんの使用している普通のフライのハックルも長めになっている感じがする。長いファイバーで巻かれたフライはドリフトが楽で浮力の持続力が高いが、短いのはその逆だ。前者で釣れれば釣りが楽なので自ずと使う頻度が上がる。私の中では一軍のスパイダー。食わず嫌いな方にもぜひ試してもらいたいパターンだ。
タイイング方法はこちら
普通のフライボックスにはもちろん入らない。フライカップ、もしくはツールケースにまとめて入れて持ち運ぶ
tyer 嶋崎 了
1965年生まれ。東京都江戸川区在住。フライ歴42年。ティムコ社の開発担当として、TMCバイス』、『Jストリーム』シリーズなど主要製品を数多く手がける。ウエット、湖、管理釣り場、そしてタイイングに精通。
2025/1/13
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里見パラシュート
里見パラシュート
FlyFisher編集部=写真と文TYING THE MAGICBULLET
<imgsrc=”【画像】”alt=”フライ”loading=”lazy”class=”wd100″>
浮力はCDCに依存するため、できるかぎり良質なものを。
<fieldsetstyle=”border:3pxsolid#728742;font-size:100%;padding:20px;”>Material
・フック…………………………バリバス2200#14~16
・スレッド…………………………16/0ブラウン
・テイル(シャック)……………エッグヤーン・ライトブラウン&レモンウッドダック
・アブドメン………………………コンドルクイル・ブラウン
・ソラックス………………………スーパーファインダビング・マホガニーブラウン
・ウイング…………………………CDCホワイトを3枚
・ハックル…………………………コックサドル・ブラウン系
Step1
フックをバイスにセットする。アブドメンをギリギリ下まで巻くためこのようにセット
Step2
下巻きはゲイプの頂点を超えてスピアが始まるギリギリまで行なう
Step3
テイル材のエッグヤーンをごく少量巻き留める
Step4
エッグヤーンの余りをカットしたら、レモンウッドダックを3本、ヤーンの上に巻き留める
Step5
水で湿らせて軟らかくしたコンドルクイルをシャンクの中央付近に、巻いた時にフリューが毛羽立つ方向に巻き留める。スレッドはテイルの付け根付近まで巻き下げておく
Step6
コンドルクイルの余りをカットした後、アブドメンがテーパー状になるようにスレッドで下地を作る
Step7
下地の上に瞬間接着剤を塗布し、コンドルクイルを巻きつける
Step8
余りをカットし、フックをこのように挟み直す
Step9
スーパーファインダビングをスレッドにより付け、ソラックスを作る
Step10
ウイング材となるCDCはフェザーの先端が揃っていて、ファイバーが密なものを選ぶ
Step11
CDCフェザーを3枚束ね、先端を揃えてソラックスの直前にストークごと留める。長さはボディーと同じくらい
Step12
ハックルをCDCを留めた部分に巻き留める。ハックルは表が前になるように
Step13
ハックルはまず前方へ2回転させ、折り返してハックルを取り付けたところより後ろへ1回転、そして最後に前方へ1回転させる。その後ハーフヒッチしてスレッドをカット。ファイバーをあえてランダムに巻くことによって、岩盤などに当たった際、複雑な動きをすることを期待している
Step14
ハックルとCDCの余分をカット。テイルのエッグヤーンをレモンウッドダックよりも少し長くなるようにカットして完成
2025/1/10
最新号 2024年12月号 Early Autumn
【特集】マスのきもち朱鞠内湖のイトウ、渓流のヤマメ、イワナ、忍野のニジマス、九頭竜川サクラマス本流のニジマス、中禅寺湖のブラウントラウトなど、それぞれのエキスパートたちに「マスのきもち」についてインタビュー。
色がわかるのか、釣られた記憶はいつ頃忘れるのか、など私たちのターゲットについての習性考察していただきました。
また、特別編として、プロタイヤーの備前貢さんにご自身の経験を、魚類の研究に携わる、棟方有宗さんと高橋宏司さんに科学的な見地から文章をいただいています。
みなさんの情熱が溢れてしまい、今号は16ページ増でお届けします。
「タイトループ」セクションでは国内のグラスロッド・メーカーへの工房を取材。製作者たちのこだわりをインタビューしています。
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