LOGIN

オオマダラ戦記 vol.1川辺川

2018年4月、尺オーバーを求めて西へ!

渋谷直人=写真と文

今年もオオマダラカゲロウのハッチをねらって、1月末から予定を組み立てた。
僕が西日本で第一にねらっているのが川辺川である。
もちろん大きいヤマメがいることもあるが、熊本県・川辺川の安定感は九州随一ともいえる。

《Profile》
渋谷 直人(しぶや・なおと)
1971年生まれ。秋田県湯沢市在住。バンブーロッド・ビルダー。地元の伝統工芸である漆塗りの職人として生活しながら、自ら制作するバンブーロッドと全長20フィートを越えるロングティペット・リーダーで尺ヤマメを追い求める。鋭い観察眼から生まれる理論やフライパターンも注目に値する。
●公式ホームページ www.kawatsura.com/

川辺川の安定感は九州随一


過去からの推移を観察していると、今年のオオマダラのハッチ予測は1月時点で4月の1週目である。もちろん、明確なことは分からないし、当たる年もあれば外れる年もある。また、前年のハッチ時期のズレが、次の年にも影響を及ぼすことも少なくない。

本来は地元の人の情報をもとに、数日前からのハッチ状況や天気などを考慮して決めることができれば確実性が増すのだが、飛行機のチケットには早割りと言われるチケットを購入しないと、とてもじゃないが遠征などできないのが自分の現状だ。

遠征期間中にオオマダラに当たればラッキー! 外れたら別の手段で尺ヤマメを捜す。それでも、虫の動きは1年の流れ通りに決まることが多いものだし、決められた条件下であがくことも、非常に楽しく感じている。

オオマダラはその名のとおり巨大なカゲロウ。体長15mmにもなる。捕食される状況がこちらからも視認しやすいためにエキサイティングだが、それは釣りが簡単だということではない(写真:富田晃弘/Hihgland Cane)

日程を決定した後の訪れた寒波によって、虫の動きが少し遅れるのかと危惧したが、出発数日前に五木村在住の地元エキスパート島巻弘充さんに状況を伺うと、今年の冬は大増水がまったくなかったので今年の虫の量は保障する!と心強い言葉が返ってきた。ライズ箇所も想定の範囲で多いらしく、良い釣りができそうな雰囲気だった。あとはハッチしている場に自分が立っていられるかという、タイミングの問題だけだ。

※この続きは、月額700円+税で有料メンバー登録するとご覧いただけます。


2018/5/29

つり人社の刊行物
瀬戸際の渓魚たち 増補版 西日本編
瀬戸際の渓魚たち 増補版 西日本編 本体2,500円+税 A5判カラー256ページ
1998年刊行の幻の名著が2020年の視点も加筆されて、復刊です。 フィッシングライターとして現在も活躍する佐藤成史さんのライフワーク、人間の活動などにより生息場所を狭められる渓流魚たちを追いかけ写真に収めた貴重な記録。 インターネット前夜…
つり人社の刊行物
瀬戸際の渓魚たち 増補版 西日本編
瀬戸際の渓魚たち 増補版 西日本編 本体2,500円+税 A5判カラー256ページ
1998年刊行の幻の名著が2020年の視点も加筆されて、復刊です。 フィッシングライターとして現在も活躍する佐藤成史さんのライフワーク、人間の活動などにより生息場所を狭められる渓流魚たちを追いかけ写真に収めた貴重な記録。 インターネット前夜…

最新号 2020年12月号 Mid Autumn

特集
共鳴するウエットフライ
エキスパートが実践していること

 今号の特集はウエットフライ。十人十色、という言葉がこれほどマッチするフライフィッシングはないかもしれません。エキスパートたちには「この釣りを始めたきっかけ」から、今実践しているテクニックまで、さまざまな質問をぶつけてみました。すると、実は似たような釣り方をしていることも少なくない、ということに気づかされました。
 先般22年ぶりの復刊となった、佐藤成史さん著『瀬戸際の渓魚たち』。Special Topicsと題しまして、阿武隈高地の天然イワナについて現状を取材してきました。日本列島形成の背景をもとに浮かび上がってきたのは、イワナたちの「山越え」という仮説。人類の営みと比べたら気の遠くなるような時間をかけて脈々と受け継がれてきたイワナたちの「血」。そんな歴史を感じることのできる幸福と、現状への警鐘があぶり出されています。
 巻末の長編特集は、来日も幾度となく果たし、「フライキャスティング」に大変革をもたらしたといってよい、メル・クリーガーさんを紹介しています。メルさんをよく知る5名に、知られざる側面を含めた彼の功績、人となりを語ってもらいました。
[ 詳細はこちらから ]

 

NOW LOADING