基本のマラブーを巻く。
信頼の1本「UVオケピラ」
山口直哉=解説 湖や管理釣り場で、リトリーブの釣りで多くの人が最初に結ぶのがマラブーパターン。マテリアルもシンプルながら効果的な止水の基本パターンだが、今回はその巻き方を改めて見直してみたい。フライをバランスよく、しっかり泳がせるためのタイイングテクニックを紹介。この記事は2017年1月号に掲載されたものを再編集しています。
《Profile》
山口 直哉(やまぐち・なおや)
東京都西東京市在住。中禅寺湖の釣りに精通し、シューティグヘッドを使ったストリーマーやドライフライの釣りを得意としている。中禅寺湖ファンからも多くの支持を得ているロッドブランド「キャプチュード」を手掛ける。
山口 直哉(やまぐち・なおや)
東京都西東京市在住。中禅寺湖の釣りに精通し、シューティグヘッドを使ったストリーマーやドライフライの釣りを得意としている。中禅寺湖ファンからも多くの支持を得ているロッドブランド「キャプチュード」を手掛ける。
「絡まず丈夫」の基本形
シーズンを通じて湖の釣りで活躍するのがストリーマーパターン。なかでもマラブーを使ったパターンは多くの人のパイロットフライとしても使用され、ストリーマーの最も基本的な形ともいえる。フェザーから切り出したファイバーをシャンクに留めるだけで、リトリーブすればたちまち生命感のある動きを演出してくれる。
もちろんマラブーパターンといってもそのスタイルは多様だが、今回は中禅寺湖の釣りに詳しい山口直哉さんの1軍フライとして活躍する1本を紹介しつつ、マラブーの基本的なタイイングを見直してみたい。
山口さんの中禅寺湖用フライボックス。シェニールを巻いたマラブーパターンが並ぶ
今回ピックアップしたのは、山口さんが中禅寺湖で最初に結ぶフライとして愛用している「UVオケピラ」。ワカサギのイミテートとして巻かれたパターンだが、テイルにはイーグルマラブーを使用している。
タイイングの工程自体は通常のターキーマラブーなどと変わらないが、イーグルは1本1本のファイバーが太く張りがあるのが特徴。
一見硬そうにも見えるが、丈夫で動きがよいので、耐久性を持たせたいパターンにも適しているという。さらにその留め方にもポイントがある。
テイルにマラブーを留めたストリーマーは、着水時やカウントダウン時にマラブーがゲイプに絡まってしまうことが少なくない。そのような状態でリトリーブを始めれば、当然フライは泳がず、魚の反応も得られなくなる。
2018/8/22