ドライフライをよりボリューミーに。
下地にフォーム材という選択肢
北角 勝=解説
ドライフライを大きく作るのは意外に難しい。ボリュームは出せても、沈みやすくなったり、フッキングが悪いものになってしまったり。でも、そんなフライこそ魚にアピールし、使って楽しいのもこれからの季節。セミや甲虫などのビッグドライフライにも簡単で効果的なファットボディーの作り方を紹介。
この記事は2012年7月号に掲載されたものを再編集しています。
《Profile》
北角 勝(きたかど・まさる)
1973年生まれ。埼玉県戸田市在住。栃木県の渓流や忍野を中心に釣行し、マッチング・ザ・ハッチの釣りを好む。フライフィッシングは特にタイイングに精力的で、スタンダードからオリジナルのバターンまで、さまざまなドライフライが得意。
北角 勝(きたかど・まさる)
1973年生まれ。埼玉県戸田市在住。栃木県の渓流や忍野を中心に釣行し、マッチング・ザ・ハッチの釣りを好む。フライフィッシングは特にタイイングに精力的で、スタンダードからオリジナルのバターンまで、さまざまなドライフライが得意。
リアルで簡単なフォーム材活用法
フライのボディーにむっちりとした質感を持たせるには、フォーム材を駆使したパターンもよいが、たとえばイワナ・ヤマメねらいの渓流で使うにはフライが重くなりすぎ、リアルさにも欠け、不満が残ることも。ここでは、そんな悩みを解決するタイイングを紹介。今回紹介するのは、フォーム材の上からダビング材を巻くという方法。ダビング材を多量に巻いて太いボディーを作ろうとすると、どうしてもフライ自体が重くなってしまうが、フォームを挟むことで比較的軽量に作ることができる。

この際北角さんが使用しているフォーム材は梱包材などに使用されているクッションテープで、ホームセンターなどでも商品として安く売られているもの。
薄く柔軟性があるので、シャンクに巻き付けることも容易だ。また、フォーム材に色を付ければ、ダビング材を薄く巻いた際の下地として、イミテートしたい虫の色も表現しやすく、より質感をリアルにするためにも一役買ってくれる。
タイイングの工程自体は複雑なものではないので、#10前後のフックでも作りやすく、テレストリアルやイブニングで出番の多いヒゲナガのパターンを作る時にも活用できる。
以下では、北角さんのフライパターンを通じて、ボリュームあるボディーを作る工程を解説していきたい。











隠れフォーム・ヒゲナガ
●フック……TMC2312 #6~10
●スレッド……6/0各色
●ボディー……シンセティックダビング材・各色、フォーム材
●アンダーウイング……CDCナチュラル
●オーバーウイング……ディアヘア・ナチュラル
●ハックル……ヘンハックル各色
●ヘッド……ディアヘア・ナチュラル
2018/6/13