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杉坂的「ドラワカ」使いこなし術

「縦浮き」&「横浮き」で見せる

杉坂 隆久=文
dorawaka-01 水中から見た縦浮きドラワカ

春の産卵や秋の水温低下でワカサギが岸寄りする時期に効果を発揮するフローティングパターン。特別なアクションは不要、面倒なケアも必要ないが、その時の状況を観察し、浮き姿勢を変えることで、一筋縄ではいかないトラウトのバイトも得やすくなる。そんなフライの底力を引き出すテクニックを、この釣りのオリジネーターである杉坂隆久さんが語る。

この記事は2013年9月号に掲載されたものを再編集しています。

《Profile》
すぎさか・たかひさ
北海道名寄市在住。北海道でフィッシングガイドを行なっており、川と湖を精力的に釣り歩く。また、湖におけるドラワカパターンの考案者であり、各地でその面白さを発信し続けている。

〝死んだ状態〞をイミテート

阿寒湖、芦ノ湖などのフィールドでは、早春から6月頃がワカサギの産卵期にあたり、成熟した個体が接岸し、流入河川や水際の石に産卵する。産卵後の遊泳力の落ちたワカサギは、トラウトにとって簡単に捕食できる格好のエサ。また阿寒湖では秋のワカサギ漁の時期にも、普段はフライが届かないような深場にいる大型の魚も浅場に姿を見せるため、ウエーディングでねらう釣り人にとっても絶好のチャンスとなる。〝ドラワカ〞の釣りは、そんな条件で威力を発揮し、スリリングな興奮を味わわせてくれる。
dorawaka-14 写真内左が死んだワカサギで右が横浮きのドラワカ。フライのサイズは実物にできるだけ近づけたい。特にフライのほうが小さすぎると、食いが悪くなる場合が多い

ドラワカとは「ドライ・ワカサギ」の略であり、フローティングタイプのワカサギパターンのこと。このフライを作ったきっかけは、奥只見の大鳥ダム。そこでは、銀山湖(奥只見ダム)の取水口に吸いこまれたワカサギが、発電タービンを通り、死んだ、あるいは仮死状態となって、下流の大鳥ダムに流れ落ち、それをイワナが捕食していた。そのようすをイミテートして、水面に浮かぶワカサギパターンを考案したフライを見たのが最初だった。
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2024/3/14

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最新号 2025年6月号 Early Summer

【特集】One Fly, One Soul 1本入魂のタイイング

釣れないフライはありません。しかし、より釣れやすい、より釣りやすいものは確実にあります。
「釣れやすい」とは、たとえば魚がエサと認識しやすいシルエットや姿勢をキャストごとにキープできることや、より刺激的な波動を常に発する構造のこと。 「釣りやすい」とは、たとえばキャスト中の空気抵抗が考慮され、スムーズにプレゼンテーションできることや、簡単には壊れない高い耐久性のこと。
そして、フライは最終的に美しいに越したことはありません。
これら無限の要素を取り入れて、自分で創造できるからこそフライタイイングは楽しいものです。
今号では佐々木岳大さんにドライフライの基礎を、嶋崎了さんにCDCの失敗しない扱い方を、中根淳一さんにキールフライのアイデアを、筒井裕作さんにホットグルーの使い方を教えていただきました。

また、中央アフリカ、ガボンでのターポンフィッシングの釣行レポートやポータブル魚道に関するインタビューなどもお届けします。


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