安田龍司さんのラインシステム
同じ対象魚をねらうのでも場所が違えばフライと釣り方が違います。ここでは安田龍司さんの本流(ウエット/ストリーマー)のラインシステムをご紹介します
安田龍司=写真と文
九頭竜川でサクラマスをスイングでねらうシステム
2月に解禁を迎え、5月末にシーズンを終える福井県九頭竜川は、融雪増水、降雨増水、代掻きによる長期間の濁水、そしてシーズン末期の渇水と状況が刻々と変化する。ポイントの流速、水深もさまざまだ。また、一口にスイングといっても深く沈めるのか沈めないのか、ゆっくりとスイングさせるのか速くするのかなど組み合わせ次第で選択肢は意外にも多い。私の大まかな基準は表に示したとおりだが、もちろん例外もある。平水より1m近く増水しているような時はサクラマスは岸近くにいることが多いので、立ち込みを控え、水深1m前後の浅い流れを釣る。ラインはフルシンキングではなくシンクティップのほうが使いやすいが、フライはできるだけ底近くに沈めたいので大型で濁水の中でも目立つパターンを選ぶ。このように状況変化に対応することも非常に重要だ。
ラインシステム
※以下の本誌からもご覧いただけます
書影をクリックするとアマゾンのサイトへジャンプします。FlyFisher2021年Mid Summer
【特集】名手たちのリーダー&ラインシステム図鑑 渓流、本流、湖、ソルト、温水。47人の工夫とこだわり。
この釣りではとかくフライパターンに注目が集まりがちですが、フライを魚に届けるためのリーダー、ラインシステムも非常に大切な要素です。同じ対象魚をねらうのでも、フィールドが違えばフライと釣り方が違います。そしておのずとラインシステムも変わります。特に対象魚のバリエーションが広がり続ける中、名手たちの現時点でのシステムを整理してみました。ほか、朱鞠内湖のイトウの魅力、そして’マッドサイエンティスト’、ゲーリー・ラフォンテーンの名著『The Dry Fly』の第1章を掲載しています。
2023/4/20