山口直哉さんのラインシステム
同じ対象魚をねらうのでも場所が違えばフライと釣り方が違います。ここでは山口直哉さんの湖(ストリーマー/ドライ)のラインシステムをご紹介します
山口直哉=写真と文
シングル、ダブルともリーダーシステムは「きっちりターンオーバーする長さ」が重要
シングルハンドロッドの場合リーダーシステムは全長で5m。9フィートのテーパーリーダーに細いティペットを徐々に足し、先端に1ヒロのティペットを付ける。ダブルの場合もテーパーリーダーが12フィートになるだけでほかは同様(ダブルの場合は全長5.5m前後)。どちらの場合も風向きなどでターンオーバーしにくい時は短く調整している。テーパーリーダーは巻きグセがとれやすいことが必須条件で、その理由からマキシマを使っているが、バット部が細い設計なので通常よりも1~2ランク太めを選択している。
ティペットはリーダーと同じ素材のナイロンを使用したほうが結びやすく結節強度が出やすいが、3年前からフロロを使用。マキシマとの相性もよく、強度、結びやすさ、軟らかさとバランスがよいLDLフロロティペットに落ち着いた。
ドライフライ
ロッドキャプチュード CP109 10ft9in #5
バッキングライン
SA 20lb ダクロン
ランニングライン
SA ドラゴンテールライト
シューティングヘッド
SA アトランティックサーモンショート フローティングSWT #7/8 310gr
リーダー
マキシマ12ft 0x
ティペット
【セミ、ワカサギ】ティムコ LDLフロロティペット 2x 180cm
【モンカゲ、テレストリアル用】ティムコ LDLフロロティペット 2.5x 40cm+3x 150cm
ノット
・バッキングラインとランニングライン
オルブライトノット
・ランニングライン~リーダー
スプライスしてユニノット
・リーダー~ティペット
ブラッドノット
シングルハンドリトリーブ/ホンマス、ブラウン、レイク
※以下の本誌からもご覧いただけます
書影をクリックするとアマゾンのサイトへジャンプします。FlyFisher2021年Mid Summer
【特集】名手たちのリーダー&ラインシステム図鑑 渓流、本流、湖、ソルト、温水。47人の工夫とこだわり。
この釣りではとかくフライパターンに注目が集まりがちですが、フライを魚に届けるためのリーダー、ラインシステムも非常に大切な要素です。同じ対象魚をねらうのでも、フィールドが違えばフライと釣り方が違います。そしておのずとラインシステムも変わります。特に対象魚のバリエーションが広がり続ける中、名手たちの現時点でのシステムを整理してみました。ほか、朱鞠内湖のイトウの魅力、そして’マッドサイエンティスト’、ゲーリー・ラフォンテーンの名著『The Dry Fly』の第1章を掲載しています。
2023/5/12