佐々木岳大さんのラインシステム
同じ対象魚をねらうのでも場所が違えばフライと釣り方が違います。おのずとラインシステムも変わります。ここでは佐々木岳大さんの渓流(ドライフライ)のシステムをご紹介します
佐々木岳大=写真と文
ティペットのスラックを入れやすい渓流用と、大型フライを扱いやすくする忍野用
短ザオ志向な私のトラウト全般用リーダーシステムは、全長=ロッド1本分のリーダー + ロッド1本分のティペットを基本としている。ターンオーバーのさせやすさと、スラックのボリュームをコントロールしやすいテーパーのバランスがコンセプトで、6フィート6インチのロッド用としては、ここ15年ほどはこのシステムに落ち着いている。
また、忍野でフタスジモンカゲロウや、大型のアトラクタードライフライの釣りをおこなう際に使用しているリーダーシステムは、フライの空気抵抗に負けない、ドリフトよりは多少ターンオーバー性能に特化させたテーパーのハンドタイド・ホットバット・リーダーを使用している。適度な硬さと比重を感じさせる赤いアムネジアのバットセクションが、多少の嫌な向かい風くらいに負けない直進力とターンオーバーを助けてくれるので重宝している。
トラウト全般用のラインシステム
ロッド・R.L.Winston Pure 6ft6in #4 4pcs
バッキングライン
SA バッキングライン ダクロン 20lb 50yd
フライライン
Epic Glassline DT #3
リーダー
A~C=トラウトハンター フロロカーボンティペット
D~G=マキシマ スーパーカメレオン
・G, 20lb 10in
・F, 15lb 9in
・E, 12lb 9in
・D, 10lb 11in
・C, 2X 8in
・B, 3X 8in
ティペット
トラウトハンター フロロカーボンティペット 4~6X 6~7ft
ノット
・バッキングラインとフライライン
ユニノット(5回転して締めこむ)
・フライラインとリーダー
ループ・トゥ・ループ(リーダー後端にパーフェクションループ)
・リーダー、ティペット部
すべてブラッドノット
・フライの結び
ユニノット(3回転)
※以下の本誌からもご覧いただけます
書影をクリックするとアマゾンのサイトへジャンプします。FlyFisher2021年Mid Summer
【特集】名手たちのリーダー&ラインシステム図鑑 渓流、本流、湖、ソルト、温水。47人の工夫とこだわり。
この釣りではとかくフライパターンに注目が集まりがちですが、フライを魚に届けるためのリーダー、ラインシステムも非常に大切な要素です。同じ対象魚をねらうのでも、フィールドが違えばフライと釣り方が違います。そしておのずとラインシステムも変わります。特に対象魚のバリエーションが広がり続ける中、名手たちの現時点でのシステムを整理してみました。ほか、朱鞠内湖のイトウの魅力、そして’マッドサイエンティスト’、ゲーリー・ラフォンテーンの名著『The Dry Fly』の第1章を掲載しています。
2023/3/27