斉藤明さんのラインシステム
同じ対象魚をねらうのでも場所が違えばフライと釣り方が違います。ここでは斉藤明さんの本流(ウエット/ストリーマー)のラインシステムをご紹介します
斉藤明=写真と文
基本オーバーヘッド、状況によりスペイ。九頭竜川のサクラマス用システム
私のテクニックでは、オーバーヘッドのほうが飛距離も正確さもスペイに優っているのでこのようなスタイルになった。
STSにセットするリーダーは全長10~12フィート、最長でも14フィートくらい。フライにウエイトを入れていないので短めに設定している。逆に九頭龍スペシャルの場合は18フィートのFHTにティペットを1ヒロ半。全長で25フィートほどにする。フライの着水位置とフライラインをできるだけ放したいゆえだが、フロントヘビーのリーダーはこれだけの長さでもしっかりとターンしてくれ、もちろん風にも強く、非常に重宝している。ちなみにショップ店主として話を聞いていると、フローティング+ロングリーダー+小型ウエット+スイングのメソッドが紹介されてから、多くの人が釣れるようになった気がしている。
増水時~平水時のラインシステム
ロッド・TSR Blanc 1468 14ft6in #8
・TSR Blanc 1510 15ft #10
バッキングライン
アキスコバッキングライン 20LB
ランニングライン
バリバス マスターシューティングライン 30LB 100m
シューティングヘッド
SA STS-R 400gr~550gr タイプ2~タイプx
リーダー
バリバス オールパーパスフロロ 9ft -2X
ティペット
バリバス マスタースペックⅡ フロロ 0x 3~5ft
ノット
・バッキングラインとランニングライン
電車結び
・ランニングラインとシューティングヘッド
TSRスペイスイベルを使って、ランニングライン+スイベルはユニノット。スイベルに付いたブレイデットループ+ラインはループ・トゥ・ループ
・シューティングヘッドとリーダー
パーフェクションループでループを作り、ラインとループ・トゥ・ループ
・リーダーとティペット
サージャンズノット
※以下の本誌からもご覧いただけます
書影をクリックするとアマゾンのサイトへジャンプします。FlyFisher2021年Mid Summer
【特集】名手たちのリーダー&ラインシステム図鑑 渓流、本流、湖、ソルト、温水。47人の工夫とこだわり。
この釣りではとかくフライパターンに注目が集まりがちですが、フライを魚に届けるためのリーダー、ラインシステムも非常に大切な要素です。同じ対象魚をねらうのでも、フィールドが違えばフライと釣り方が違います。そしておのずとラインシステムも変わります。特に対象魚のバリエーションが広がり続ける中、名手たちの現時点でのシステムを整理してみました。ほか、朱鞠内湖のイトウの魅力、そして’マッドサイエンティスト’、ゲーリー・ラフォンテーンの名著『The Dry Fly』の第1章を掲載しています。
2023/4/25