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ささきつりぐ

正木充さんのトレバリー用ラインシステム

名手は何を気にしてどのようにラインを組んでいるのだろうか。ここでは本間偉人さんの沖縄用のトレバリー用ラインシステムをご紹介します

写真と文=正木充
Profile 正木充さん

兵庫県明石市でフライショップ「ループノット」を経営。約25年前から明石海峡周辺のシーバス、マダイ、ブリといった魚を対象としたフライフィッシングを開拓。また、数年前から沖縄へシーズン中に何度も出かけ、ショアからのトレバリーを独力で開拓しているhttps://loopknot.exblog.jp

 

 

厳選を重ねた遠征時のラインシステム

flyfisher photo

国内とはいえ沖縄へ行くには飛行機を利用するため、必然的に持ち込めるタックル数には限界がある。あれもこれもと思えばキリがなく、むしろ厳選することで釣りの組み立てが明確になるといえるだろう。私はこれまでロッド2本とリール2台、さらに予備のラインを1本(ラインは合計3本)を持って行くことが多く、その組み合わせは遠征のたびに変わってきたが、現在ではラインシステムは図にある2本に加え、SAアンプリチュード・インフィニティソルトを選んでいる。釣り場ではこの中から、ロッドとリール1セットとライン交換用のリール1台を持って釣りを行なっている。

トレバリーがエサを捜してフラットへ侵入してくる時の巡航スピードはかなり速く、見つけたと思ってもほんの数秒で意外なほど近くまで来てしまったり、すぐに射程外へ去ってしまうことが多い。これを釣るには、どれだけ遠くで見つけられるか、いかに早くラインをシュートできるか、少ないフォルスキャストでどれだけ遠投できるかといった点をクリアする必要がある。

 

私が沖縄のトレバリーの釣りに求めるライン性能は以下の4つだ。

 

①風下でも少ないフォルスキャストである程度の距離を飛ばせるテーパー。

②リールからラインを引き出した時点での巻きグセのつきにくさ(そのままキャストでも絡みにくい)。

③硬すぎず軟らかすぎない適度なラインの張り

④ライン先端から12~15mあたりで色分けされているなど。

 

2種類のラインシステム(フローティングとクリアーインターミディエイト)を現場に持って行く理由は、フローティングは浅いポイントでの根掛かり回避と、表層用のフライであるエンジェルスライダーを使うため。クリアーインターミディエイトは、空中を飛ぶラインの影で魚を逃がしてしまう場合があるのと、ある程度水深があるポイントに対応することに加え、ブラインドでもねらうことがあるから。ロングキャストで広範囲を探る際に、クリアーなラインはプレッシャーを極力避けられると考えている。サイトフィッシングを行なっている時でも空中のラインの影で逃げてしまう場合、対処策としてロングリーダーを用いることもある。

 

 

沖縄のトレバリー用 ラインシステム

 

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この釣りではとかくフライパターンに注目が集まりがちですが、フライを魚に届けるためのリーダー、ラインシステムも非常に大切な要素です。同じ対象魚をねらうのでも、フィールドが違えばフライと釣り方が違います。そしておのずとラインシステムも変わります。特に対象魚のバリエーションが広がり続ける中、名手たちの現時点でのシステムを整理してみました。ほか、朱鞠内湖のイトウの魅力、そして’マッドサイエンティスト’、ゲーリー・ラフォンテーンの名著『The Dry Fly』の第1章を掲載しています。


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