稲村喜久さんのラインシステム
同じ対象魚をねらうのでも場所が違えばフライと釣り方が違います。おのずとラインシステムも変わります。ここでは稲村喜久さんの渓流(ニンフ)のシステムをご紹介します
稲村喜久=写真と文
C&Rエリアにおいて、スレて賢くなった魚をいかに釣るか
それは♯22~32というミッジサイズのニンフを使ったニンフィングシーズンを通じて常食されているものだ。
ただ、♯30クラスのミッジフライのアイのサイズを考慮すると、ティペットは妥協して0.3号(8X)であり、理想的には0.2号(9X)までは落としたいところ。ティペットは細ければ細いほど水流の影響を受けないことから、強度と使い勝手さえ無視すれば、システムとして理想といえるのではないかと考えているが、その代わり扱いは難しい。
ここに紹介するヒモ状のマーカーは視認性、投射性、伸縮性が高く、極細のティペットでも扱いやすい。また、魚にフライを少しでも長くくわえていてもらうために、ティペットはナイロンを選択している。
ベーシックなルースニングシステム
ロッドシルキーウッド SGf 4808 8フィート8インチ #1
バッキングライン
アキスコ AIR RITE 20lb 適量
フライライン
SA アンプリチュード DT #2
リーダー
フルックス kty SLリーダー 16フィート 7X(バット部を4フィートカット/全長12フィート)
インジケーター
サイドワインダー STD/S/SS(フロータントはフッ素グリス)
スプリットショット
G7~G10(タングステンソフトシンカーでも可。取り付ける量には注意)
ティペット
フルックス スーパーストロングティペット(ナイロン)8~10X。下層を流す場合には、水深×1.2程度
フライ
ニンフ#14~32(ノンウエイト、もしくはわずかなウエイト入り)
ノット
・リーダーとインジケーター
クリンチノット
・インジケーターとティペット
ループ・トゥ・ループ
※以下の本誌からもご覧いただけます
書影をクリックするとアマゾンのサイトへジャンプします。FlyFisher2021年Mid Summer
【特集】名手たちのリーダー&ラインシステム図鑑 渓流、本流、湖、ソルト、温水。47人の工夫とこだわり。
この釣りではとかくフライパターンに注目が集まりがちですが、フライを魚に届けるためのリーダー、ラインシステムも非常に大切な要素です。同じ対象魚をねらうのでも、フィールドが違えばフライと釣り方が違います。そしておのずとラインシステムも変わります。特に対象魚のバリエーションが広がり続ける中、名手たちの現時点でのシステムを整理してみました。ほか、朱鞠内湖のイトウの魅力、そして’マッドサイエンティスト’、ゲーリー・ラフォンテーンの名著『The Dry Fly』の第1章を掲載しています。
2023/4/14