稲田秀彦さんのラインシステム
同じ対象魚をねらうのでも場所が違えばフライと釣り方が違います。ここでは稲田秀彦さんの本流(ウエット)のラインシステムをご紹介します
稲田秀彦=写真と文
渓流=低番手、本流=シングルハンドのライトなウエットシステム
昔はウエットフライの釣り=#5や#6がメインで、それが普通だった。しかしアタリがあっても乗らない、バレるなど、どうしても気持ちよくフッキングさせられないことが多く、ロッドの感度やラインが受ける水の抵抗が影響しているのでは?と考え、普段使っているドライフライ用のタックルでウエットフライを試すと、ラインが受ける抵抗の少なさと、アタリの感度のよさで釣果は大きく伸びた。
またここ数年、ザ本流といった規模の流れでも、時期や水量の状況に応じてシングルハンドで楽しんでいる。特に9月以降、水量は渇水気味、人的プレッシャーも高くなる秋の犀川では、水深50cm~1mの浅い瀬の中に魚が入ることが多くなる。浅いポイントなので、ラインの着水のインパクトを抑えるようできるだけソフトプレゼンテーションを心掛けている。
本流シングルウエット①
ロッド・CFバークハイマー プレゼンテーション 9ft5in #6
・ループ マルチパワー 9ft6in #7
バッキングライン
ダクロン製 20lb 50mくらい
フライライン
SAフリークエンシー マグナムx
リーダー
ティムコ フロロリーダー ハイエナジー9ft 1~3x
ティペット
クレハ シーガーエース1.75号、2号、2.5号、3号を4~5ft
ノット
・バッキングラインとフライライン
オルブライトノット
・フライラインとリーダー
ネイルノット
・リーダーとティペット
サージャンズノット(2回転)
・ドロッパー
ティペットにドロッパーループ(ヨリチチワ結び)を作りループ・トゥ・ループ。ドロッパーティペットはパーフェクションループ
本流シングルウエット②
※以下の本誌からもご覧いただけます
書影をクリックするとアマゾンのサイトへジャンプします。FlyFisher2021年Mid Summer
【特集】名手たちのリーダー&ラインシステム図鑑 渓流、本流、湖、ソルト、温水。47人の工夫とこだわり。
この釣りではとかくフライパターンに注目が集まりがちですが、フライを魚に届けるためのリーダー、ラインシステムも非常に大切な要素です。同じ対象魚をねらうのでも、フィールドが違えばフライと釣り方が違います。そしておのずとラインシステムも変わります。特に対象魚のバリエーションが広がり続ける中、名手たちの現時点でのシステムを整理してみました。ほか、朱鞠内湖のイトウの魅力、そして’マッドサイエンティスト’、ゲーリー・ラフォンテーンの名著『The Dry Fly』の第1章を掲載しています。
2023/5/2