【三条市】今年もスクールを開催
杉浦雄三さん、渋谷直人さんのスクール開催を予定しています
FlyFisher編集部=写真と文通年解禁になって2年目を迎える新潟県・五十嵐川。3月上旬、三条市から依類を受けてアドバイザーを務める杉浦雄三さんと今シーズン初めて訪れた。
この時期、例年なら雪が深く川までのアプローチが困難なくらいなのだが、今年は様相がまったく違った。当日はシングルハンドでも充分釣りになりそうな水量だった。漁協と三条市の努力によって、五十嵐川の知名度は4年前とは比べものにならないほど高まっている。フライフィッシャーだけでなく、ルアー、エサと全ジャンルの釣り人が集まるようになり、遊漁券の売り上げデータも上向いている。しかしながらそれに伴い「想像していたよりも釣れない」という声も聞かれるようになった。もちろんウデも関係することなので、すべてを鵜呑みにするわけにもいかないが、もともと夏はアユ釣りで賑わう河川だけに、水温の影もあるのだろうか。「ニジマスがどこかへ行ってしまう」という声も聞かれる。実感としてはそこまで魚の数が減ってしまうことはなさそうだが、これからが本格的に釣り場運営が問われる状況になってきたといえる。漁協はここ数年、すでにニジマス釣り場として知られている、長野県・星川、栃木県・箒川、宮城県・荒尾川などの漁協への視察を行ない、少しずつだが改善のヒントを集めてきている。こちらがまず手をつけることができそうなのは、ニジマスを放流する時期、量、場所。今年は10月以降の通年解禁もしっかりと視野に入れ、昨年とは違った計画を試すようだ。
「やはり魚が残るのが一番ですからね。今は40mほどの魚がアベレージだと思いますが、50cm、60cmと釣れてくれるようになれば、盛り上がると思います。今でもヒレを含めてコンディションが大きく回復した魚が釣れています。キャッチ&リリースの効果であることはいうまでもありません。あとはより多くの魚がエリア内にとどまってくれて、大きく育ってくれれば最高ですよね」と杉浦さん。改めて、これから訪れたいという人のために杉浦さんからの助言もいただいた。
「一番いいのは6月だと思います。4〜5番のシングルハンド、フローティングラインという基本的なタックルで、ドライでもウエットでも楽しめます。初心者の方でも安全に遊べる水量だと思います。今日は、前日よりも気温が急激に落ちてしまったからか、これまでで一番活性が低いように感じましたが、これからよくなると思いますよ。4月中ならまだ大型のイワナもねらえるのではないでしょうか」小誌では昨年に引き続き、五十嵐川本流で杉浦さんによるスクール、上流部の支流・守門川に設定された「吉ケ平フィッシングバーク」にて渋谷直人さんのドライフライ・スクールを開催予定。そして詳細はまだ未定だが10月にも別のイベントを計画している。これから本格化するシーズン。今年も五十嵐川を楽しみたい。
お馴染みの杉浦パターン。撮影当日は水量が少なかったため、リードフライは最初からマドラーを結んだ
前日から気温がガクンと下がり、非常にタフなコンディションだったが、ヒレが明らかに回復したニジマスがフライをくわえていた
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2024/5/10