湖のジグフック・ストリーマーを巻く
「BHポーラーキール」のタイイング
中峰健児=解説 芦ノ湖や中禅寺湖で使うフライを収納した中峰健児さんのボックス。すべてキールパターンジグフックを使った湖用ストリーマーのタイイングを解説。シャンクの曲がったフックへのビーズヘッドの固定方法や、キール姿勢を保つノットの方法を合わせて紹介。
この記事は2017年5月号に掲載されたものを再編集しています。
なかみね・けんじ
1968年生まれ。千葉県千葉市在住。主に湖のフライのフィッシングを得意としており、解禁から芦ノ湖や中禅寺湖などのフィールドに足を運ぶ。海外担当の営業職ながらスクール活動やフライラインなどの商品開発にも携わることも多い。
1968年生まれ。千葉県千葉市在住。主に湖のフライのフィッシングを得意としており、解禁から芦ノ湖や中禅寺湖などのフィールドに足を運ぶ。海外担当の営業職ながらスクール活動やフライラインなどの商品開発にも携わることも多い。
フックポイントを上に向ける利点
キールパ夕—ンはボトムの釣りやストラクチャ—が絡む場面において「なんとか根掛かりを減らしたい」という切実な思いから生まれたもの。ひとつのフィールドに通い込んだフライフィッシャーであれば、湖底の形状やストラクチャ—の有無を知り尽くし、どのシンクレートのラインで、どの方向にキャストし、どの程度沈めれば根掛かりしないかを把握しているため、キ—ルパタ—ンを使う必要性は少ないかもしれない。
ところが初めてのフィ—ルドやポイントで釣りをする場合、そういったノウハウがなく、通常のパタ—ンでは根掛かりが多発して釣りにならない、という場面も少なくない。
かくいう私も初めて阿寒湖や中禅寺湖でシンキングラインのリトリ—ブの釣りをした時はあまりの根掛かりの多さに辟易したもの。ところがキ—ルパタ—ンを使うようになってからはその悩みは概ね解消。ティペットやフライを結び直している時間は減り、結果的に釣果も上向きになった。
さらにキ—ルフライのもうひとつの効果として、フッキング性能の向上も感じられた。魚がフライをくわえて反転していけば、どのパターンでもおおよそフライは口の蝶番に掛かるが、キ—ルでは魚が反転しない場合でも硬い上唇に掛かりやすく、結果的にバレる確率が下がると感じている。
そこで今回は、キールのためにデザインされたジグフック『TMC708』を使用したストリーマーのタイイングを紹介してみたい。
BHポーラーキール
2018/1/8