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ピーコックを「発見」する

スペイピーコックとマラブー

FlyFisher編集部=写真と文
幼鳥のランプフェザー(いわゆる成鳥のピーコックアイの部分)


「FlyFisher MAGAZINE No.296」 2020年 Mid Summer号にて掲載したピーコックコンプリートの補足です。

スペイピーコック


まずは各部フェザーの写真。

ピーコックの幼鳥「ヤングピーコック」のランプフェザー(成鳥ではピーコックアイになる部分)。

商品名として「スペイピーコック」と名付けられた素材だ。

成長度合いによってさまざまな表情を持つこの部位は、普段見慣れている成鳥のものと比べると非常に軟かく、ストリーマーのウイングなどにも向き、また、ボディー材としてシャンクに巻きつけてもまた違った印象になる。

ただ難点は同じマテリアルが次に手に入る保証はない、ということ。

一期一会の要素が強い素材だ。


アイの面影はそれほどないが、これから成長するであろうフェザー。パートリッジのバックフェザーのようでもある



なんとなく「アイ」っぽくなってきている段階。ピーコックらしい輝きはない



これも幼鳥のランプフェザー



両端がグリーンがかったもの




だいぶアイの感じだが、両端のハール部分はまだ軟らかさを維持している


ピーコックマラブー


もうひとつ注目の素材はピーコックマラブー。

色合いは地味ながら動きもよく、沈めるフライのウイングやボディー、テイルにぴったり。

これもコンプリートを触ってみると、ニュアンスの異なるさまざまなフェザーが生えていることがわかる。


いわゆるマラブーらしい形



こちらは先端が緑がかった、ほんの少しブルーネックに近いようなフェザー



ボディーフェザーに近いもの。マラブーと呼べるかどうか疑問ではある



フライパターン


安田さん作のピーコックを使ったフライ。

ここでは一部「FlyFisher MAGAZINE」 No.295で掲載したものも取り上げている。

グリーンがかったスペイピーコックをハックリング



ピーコックマラブーをメインにまだら模様のスペイピーコックを混ぜて使っている



こちらはスペイピーコックをメインに使用



スペイピーコックをスロートハックルとして



スペイピーコックをボディーに巻いたパターン



ドライフライにも。コンプリートなら極小のブルーネックも(一生使いきれないほど)手に入る



ドライフライのボディーにも面白い



スペイピーコックとマラブーの動き



今回安田さんには、スペイピーコックのしなやかさとマラブーの動きを確認するためにサンプルを巻いていただいた。

水中の動画がこちら。

素材の動きだけでなく、シャンク(ボディー)の見え方なども面白い。








2020/7/21

つり人社の刊行物
初歩からのフライタイイング
初歩からのフライタイイング 2,750円(税込) A4変型判148ページ
本書は、これからフライタイイングを始めようとする人に向けた入門書です。 解説と実演は、初心者の方へのレクチャー経験が豊富な、東京のフライショップ「ハーミット」店主の稲見一郎さんにお願いしました。 掲載したフライパターンは、タイイングの基礎が…
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最新号 2023年12月号 Early Autumn

【特集】尖ってるドライフライ

今号では、編集部が「面白いな」と感じた渓流用のドライフライのタイイングと考え方を紹介します。取り上げるのは、パラシュートスパイダー、エルクファンタジィ、丹沢スペシャル、マジックバレット、里見パラシュート、ヨッパラ、特殊部隊の7本です。これらを並べてみると、みなさん気にかけているのは、耐久性、浮力の持続性だけでなく、「誘い」であることがわかります。水面の流れより遅く流れる、フライそのものが揺れる、マテリアルが揺れる、などさまざまですが、いわゆるナチュラルドリフト以上の効果を明確にねらっているものがほとんど。来シーズンに向け、ぜひ参考にしてください。
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