管理釣り場で最強なフライのタイイング
加賀フィッシングエリアで磨かれたリトリーブの釣りで使えるフライのタイイング方法をお伝えします
栗田洋二=解説 編集部=写真シールズファーの下処理
栗田さんはシールズファーの力を信じている。
ただしこの素材はゴワゴワしており、しっかりスレッドによりつけることが難しいが、緩く巻いてしまうと耐久性は落ちる。
そこでシールズファーを軟らかくする方法を考えた。必要なものは下記のものだ。
すり鉢とすりこぎ。すりこぎは栗田さんのお手製で、 この作業専用のシェイプ
柔軟剤。メーカーは問わない
基本的な材料と道具。鍋、酢、茶こし、シールズファー
Step1
鍋にお湯を沸かし、お酢を入れシールズファーを入れる。分量はとくにこだわらない。次に柔軟剤に漬け込む時に、シールズファーの染料が落ちてしまうことを防ぐ
Step2
5分程度煮たらシールズファーを茶こしに箸ですくい、流水で洗う
Step3
柔軟材を水で薄め(柔軟剤:8 水:2の割合)そこにシールズ ファーを約2日間つけ込む
Step4
2日間つけ込んだシールズファーをすり鉢に入れ、さらに少量の柔軟剤を加えてすりこぎで上から2時間くらい叩く。すってしまうとシールズファーがちぎれてしまうので、あくまでも上から叩く
Step5
柔軟剤を水で洗い流し、乾燥させる
Step6
乾かしたシールズファー、極少量のアイスダブ・グリーン、アイスウイングファイ パー・Pearl UV Hueをブレンドする。シールズファーは、モスグリーンとカーキ の2色を混ぜる
ゲジゲジのタイイング
ボデイーにシールズファー、ボデイーハックルにコックサドルと一見シンプルなフライだが、栗田さんは1 本を15分ほどかけてじっくりと巻く。カラーパリエーションもほぼなく、これ以上変更する場所が見当たらない、熟成されたフライ。
ゲジゲジ
・フック……がまかつS10-2S #12など
・スレッド……ユニコード・オリーブ8/0および12/0
・タグ……UVスレッド・オレンジをケイムラコート・クリアでコーティング
・ボデイー…シールズファー、アイスダブ、アイスウイングファイバーをブレンドしたもの
・リブ…ゴールドワイヤ
・ボデイーハックル…コックサドル・オリーブグリズリー
スレッドを積極的に使い分ける
メインで使うのはユニコード・オリーブ8/0。ハックルを巻きつける時にユニコード・オリーブ12/0を併用し、耐久性を上げている
このフライに限らず、UV素材を積極的に取り入れている。UVオレンジのスレッドの上からケイムラコートを塗布する念の入れよう
ゲジゲジのタイイング
Step1
フックをパイスに固定して、UVスレッドをベンドの始まり辺りから約6回転ほど巻く。ハーフヒッチをし、瞬間接着剤を塗布する
2024/12/6