LOGIN
GOOSE FACTOR

佐藤英樹さんの釣り場探し方法

情報だけでなく、嗅覚も必要。そしてそれは経験を積むことによって養うことができるはず

解説と写真=佐藤英樹
flyfisher photo

人間関係は本当に重要だと思っています

フライフィッシングの技術……というと、誰もが普通に考えることといえば、キャスティング、ドリフトテクニック、タイイング、そして的確なフライ選択といったところでしょう。しかしです、もちろん、それらの技術はとても重要なことは間違いありませんが、それらの技術は釣ろうとしている魚と対峙できてこそ初めて活きるものです。つまり、それらのテクニック以前に、いかに確実にねらった魚と対峙できるか? そのために、いつ、どんな釣り場のどんなポイントで、どんな状況の時に釣りをするか、これこそ確実な釣果を得るためには大変重要なことだと思います。当然、これら釣り場選びの引き出しが多ければ多いほど有利となり、釣果も引き出しの多さに比例するのであると考えています。

私の周りのエキスパートの皆さんは、釣り場選びの引き出しを多く持っていて、釣行のたびに最適な条件が整った釣り場を選んで釣行している。極論をいえば、そうした釣り場選びができることこそ、釣法に関係なく渓流釣り全般に共通する最も重要なテクニックなのではないでしょうか。

さてさて、前置きが長くなりましたが、私自身の釣り場選びのコツをいくつか紹介したいと思います。

 

 

地図上の気になる川は片っ端から実際に自分で釣り歩いてみる

インターネットやSNS全盛の時代において、一見すると非効率極まりないやり方だと皆さんからお叱りを受けるかもしれませんし、当然、僕もそう思っています。でも、これはよい釣り場を見つけるというよりも、釣り場探しの「嗅覚」を養うというか、トレーニングのようなもので、この嗅覚を研ぎ澄ませることができるかどうかで、今後の自身のフィッシングライフが大きく左右されるように感じます。

昨今、自分で釣り場を開拓せずとも、誰でもある程度の情報は簡単に入手できることは間違いありませんが、やっぱりトップシークレット的な一級情報まではなかなか入手できません。そんな情報はやっぱり自分で見つけるしかないのです。しかし、そんな情報を自分で見つけるには「嗅覚」が不可欠。普段から外部の情報に頼ってばかりではこの「嗅覚」は養えないものです。地図上の気になる川を片っ端から自力で釣り歩くのは大変時間もかかるし、労力も根気も要します。ですから高いモチベーションと時間に余裕のある若い年代のうちにやっておくことが重要だと思います。

自分の場合、転勤族だったこともあり、特に若い頃は転勤した先々の地域、たとえば佐渡島などの全く情報のない川をしらみつぶしに歩き、手探り状態で探釣してきました。そんな経験が今になって大きな財産となっていることは間違いありません。

 

 

釣り場ごとのベストタイミングを逃さない

どんな釣り場でも魚の活性が最高潮に達するタイミングがあります。そんなタイミングを確実に捉えて釣り場に足を運ぶことが大切ではないでしょうか。私の住む新潟県下越の釣り場は、全国屈指の豪雪地帯である飯豊山系や朝日山系を源頭とする河川が大半で、川によっては7月まで雪代に悩まされることもあります。

※この続きは、月額700円+税で有料メンバー登録するとご覧いただけます。

2024/9/5

つり人社の刊行物
磯釣りスペシャルMAGAZINE Vol.03
磯釣りスペシャルMAGAZINE Vol.03 1,980円(税込) A4変型判132ページ
【特集1】引き出しを増やしあらゆる状況に対応するために… グレに効く1000%ウキ活用術 【特集2】各地の傾向と対策、特選ポイントを公開 冬こそアツいデカバン石鯛 ねらったところへ仕掛けを飛ばし、潮をとらえてグレの口もとへサシエを届け、釣り…
GOOSE FACTOR
つり人社の刊行物
磯釣りスペシャルMAGAZINE Vol.03
磯釣りスペシャルMAGAZINE Vol.03 1,980円(税込) A4変型判132ページ
【特集1】引き出しを増やしあらゆる状況に対応するために… グレに効く1000%ウキ活用術 【特集2】各地の傾向と対策、特選ポイントを公開 冬こそアツいデカバン石鯛 ねらったところへ仕掛けを飛ばし、潮をとらえてグレの口もとへサシエを届け、釣り…
GOOSE FACTOR

最新号 2024年12月号 Early Autumn

【特集】マスのきもち

朱鞠内湖のイトウ、渓流のヤマメ、イワナ、忍野のニジマス、九頭竜川サクラマス本流のニジマス、中禅寺湖のブラウントラウトなど、それぞれのエキスパートたちに「マスのきもち」についてインタビュー。

色がわかるのか、釣られた記憶はいつ頃忘れるのか、など私たちのターゲットについての習性考察していただきました。

また、特別編として、プロタイヤーの備前貢さんにご自身の経験を、魚類の研究に携わる、棟方有宗さんと高橋宏司さんに科学的な見地から文章をいただいています。

みなさんの情熱が溢れてしまい、今号は16ページ増でお届けします。

「タイトループ」セクションでは国内のグラスロッド・メーカーへの工房を取材。製作者たちのこだわりをインタビューしています。


Amazon 楽天ブックス ヨドバシ.com

 

NOW LOADING