大西さんの管釣りのリトリーブの釣り
横だけでなく縦の動きも織り交ぜて誘う方法をご紹介します
解説=大西正彦 写真と文=Junichi Nakane※この記事はFLY FISHER 2022年3月号 (2022-01-21)を再編集したものです
探るタナは変化させられる
通常はいくつくらいのタックルを使い分けていますか?
大西 3タックルです。5~6 番がメインになります。食い込みを里視するならば、軽量な5番も選択しますが、今日のように風が強いと影響を受けやすいので、6番が快適だと思います。
フルラインとシューティングヘッドを併用していますが、使い分けはありますか?
大西 釣り始めは足元で反応していた魚も、釣り場が混んでくると警戒して離れてしまうので、飛距離を重視するならばシューティングヘッドを使います。ウエイトフォワードを使うのはある程度一定の深度を保ってリトリーブしたい時や、手前をていねいに探る時です
フライラインのシンクレートを決める時の判断基準はありますか?
大西 視覚情報として魚が見えたりライズがあるならば、タイプ2で表層に近いところを探ります。まずタイプ2を基準にして、ノーカウント、カウントダウン5秒、10秒と試していきますが、距離やリトリーブする時間も加味しています。
リールに巻いた状態でセッティングされている各種シンキングライン
番手、シンクレートことに、シューティングワレットに整理されたシューティングヘッド
水を入れたラインバスケットは、ラインの滑りを滑らかにし、風で吹き流されるのを防ぐ
リトリーブする距離や時間と、ライン沈下速度の兼ね合いですね
大西 遠くに投げてカウントせずにリトリーブしても、引き始めに掛かれば上のタナですし、ゆっくり引いてきて手前で掛かるようならば、深いタナという判断になります。さらに細かく分けると、同じシンクレートでも番手によって沈む速度は変わりますし、サオの先端を水中に入れてと、上げてリトリーブするでは探っているタナが違うと思います
リトリーブは短く、長く、連続など、複数のパターンを織り交ぜながら探っていく。この写真は短いときのもの
長く
連続
タナが深いと判断した時点でシンクレートを変えますか?
大西 上のタナでアタリが続かなかったタイプ2で10秒以上のカウントダウンや、ラインが沈みきった手前でしか反応がなければ、タイプ3で中層から下のタナを探っていきます
季節や天候などの条件で、タナを見極める方法はありますか?
※以下の本誌からもご覧いただけます
書影をクリックするとAmazonへジャンプします。Fly Fisher(フライフィッシャー) 2022年3月号 (2022-01-21)
【特集1】ツーハンド・キャスティングを分かりたい
【特集2】超巨大フライ列伝!
多くのフライフィッシャーが混乱している、Dループを使うツーハンドのキャスティングにフォーカスしました。
スペイキャスト、アンダーハンド・キャスト、スカジットキャスト、止水のスペイキャストと大きく4つに分け、自身もフライフィッシャー・インターナショナルのマスター・ツーハンドキャスティングインストラクターの資格を持つ東知憲さんが、それぞれの名手にインタビューします。それぞれのスタイルの出自、対象フィールドと魚をイメージできれば、違いが理解しやすくなりそうです。第2特集は、全長20cmほどの巨大ストリーマーを紹介します。軽いものを遠くになげるという、フライフィッシングの成り立ちとは真逆をいく、ビッグ&ヘビーなフライのタイイングと考え方を紹介します。そして今号は第3特集まであります。管理釣り場エキスパート4名に密着しました。彼らに共通するのは、すべてにおいて「緻密」であること。魚釣りとしての技を紹介します。
2023/9/28