南国ボンバー
エビや小魚を意識した、クルージングしているトレバリーやフエフキなどをねらうパターン。全長4cmほどでサイズはこれ一択。とりあえずようすをみるときの1本
杉浦雄三= 解説南国ボンバー
こちらはクルージングしてくる魚用のフライで、着底させずに着水後すぐにリトリーブして使うことが多いです。カラーはオリーブっぽい白と、あとはグレーホワイトみたいなものを2種類用意しています。使い分けは底の色ですね。砂浜の地帯とサンゴの地帯って真っ2つにわかれるんですよね。砂浜のとき、要するに満潮時、砂浜からキャストする場合と、干潮になって自分が沖に入れるようになった場合は、完全に分けています。
重さは2種類ですが、ポイントの深さと風によってセレクトしています。風が強いときとか少し重たいほうがうまくターンオーバーするので、ちょっといやな方向から吹いている時は、浅くても重めのダンベルアイでやります。
エビと小魚、両方意識しているのは、やはりフラットでのチャンスは非常に短いからです。小魚へのボイルに遭遇したとしても、フライを結び変えている時間なんてないですから。だからエビと小魚は共用、カニは別にして、タックルも分けているということです。また、何にでも見えるというのは、カラーも意識しています。僕のパターンは全体的にさまざまな色を混ぜているんです。どんな色が鍵になるかわからないので、いろいろミックスして使っているんです。その中にUVマテリアルも混ぜるようにしています。
シルエットに関しては、全体的に弱々しく、華奢に見えるように作っています。このフライは浜名湖ボンバーの南国版なのですが、浜名湖でみなさん巻いてきていただいているのは、ボリュームがありすぎる、と感じることが多いですね。
タイイングの手順
Step1
フックをバイスにセットして下巻きをする。巻き終わりはベンドの根元
Step2
ラムズウールを切り取り取り付ける
Step3
ミッジレインボー・フラッシュ2本をシャンクの3倍の長さで巻き留める
Step4
同じくミッジレインボー・パール2本をシャンクの3倍の長さで巻き留める
Step5
ダンベルアイをフックアイの後ろにタスキ掛けで巻く、数回巻いたらシャンクとの隙間にもスレッドを通し、しっかりと固定する
Step6
ウィードガード材を2つ折りにしてシャンクの真上に固定し、ダンベルアイの後ろに立つように巻き留める
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【特集1】南の島のフラットフィッシング
【特集2】水生昆虫小宇宙2023(おもに)メイフライ編
ここ数年、急速に広がっている日本のフラットフィッシング。 南のフィールドが開拓され、これまでメジャーだったクロダイとトレバリーに加えて、さまざまな対象魚が注目されています。 フィッシングガイドの数が増加していることも、この釣りをさらに楽しみやすくしてくれています。 まだまだ試行錯誤が続きますが、今号では、現時点でのメソッドやフライパターンなども紹介します。 また、「水生昆虫小宇宙2023」として水生昆虫研究家/写真家の刈田敏三さんによる解禁当初に注目すべきメイフライを解説していただいています。刈田さんがこれまでずっと提言しているように、私たちが見るべきは「ハッチ」ではなく「ドリフター」です。これらの虫がどのような形態で流下してくるかのサンプル写真が並びます。 さらに、さりげな添えられた刈田さんのフライパターンは長年研究を重ねてきた年輪とすごみが感じられます。
2023/3/14