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レイクトラウトに効く毛ピンのフライ

「Kピンブラスター」のタイイング方法を解説します

森岡正= 解説 編集部= 写真
フライ

 

フライ

基本は底ギリギリを上下にチョンチョンと動くように使用する。水中でこの状態になるにはヘッド部とフックの重量に差をつけ、かつ距離を離すことも重要だ。着底して止まったフライがヘッドを起点にゆらめき、それを魚に拾い食いさせるイメージで使う

 

フライ

Kピンブラスターの通常スタイル。デフォルトはキールで使用される。全長は11cmほど

 

フライ

ボディーを真上から見てU字に隙間なく折りたたんだ状態。横に張り出したボディーが水の抵抗を受け、底石の上で回転するように動くので、スレていると感じたときに有効

 

フライ

ニジマスねらいなど中層をリトリーブしたいときはフックポイントを下に向けることもできる

 

 

毛ピンブラスターの内部構造

フック周りの素材には美容師御用達のヘアメイクアイテムが使用されている。前半をアメリカピンでフロントヘビーなバランスを生み出し、毛ピンでフックと結合する。

 

フライ

ヘッドに使用されるアメリカピン。美容師はアメピンと呼んでいるそう。この先端のカーブ部分がアイになる。ステンレス製で錆びにくい。Y.S.PARKヘアピンNo.28

 

ヘッドの下準備

フライ

アメリカピンはまずこのようにカットする。カットした部分の右のループ側がヘッドになり、下側の左先端(A)も使用する

 

フライ

Aの部分をさらに短くカットし、Aの先端をループ側に向け取り付ける。ピンの後ろ

 

フライ

ウエイト部とループ部の波型を合わせてスレッドで巻き留める。写真のように指で保持し、ウエイト部分を上にしたほうが作業を進めやすい。ヘッド部の全長は2cm弱。ここが長すぎても水中で逆立ち姿勢を取りにくくなる

 

フライ

使用するアメリカピンはこのようなケースに入っており、ネット通販で購入可能

 

フライ

これがKピンブラスターの骨組み。ブルーのヘッド(アメリカピン)にブラウンの毛ピンを留める。毛ピンが波打っている部分が始まる部分をヘッドに留めるとちょうどいい長さになる

 

フライ

フライは8の字ループノットで結ぶ。アイが縦に向いているので、リトリーブしたときに上下動しやすくなり、フライが逆立ちの姿勢で着底したときに倒れにくいと思われる

 

フライ

こちらもプロ用のアイテムだが、ネット通販で購入可能。折り曲げやすさと強度を様々な毛ピンで 試した結果、この製品は十分に信頼できる。

 

フライ

これが毛ピン。商品名は「N.B.A.A.毛ピン・ダークブラウン」。さまざまな形に曲げることができる。ヘッドとフックの接続ワイヤとして使用。また軽量であるため、水中での逆立ち姿勢が保ちやすくなる

 

フライ

毛ピンとフックはループの接続。毛ピンの折れた部分をループとしてフックに接続するが、アイを通す毛ピンは必ずフックポイント側へ出るように。この方向を間違えるとフッキング率が格段に下がる

 

フライ

アイと毛ピンはがっちりと結束せず余裕を残し、ショックアブソーバー的な役割を持たせている。

 

フライ

フックは基本的にがまかつWORM329ハンガーHD#2一択。ヘアピンのヘッドと組み合わせたときにちょうどいいバランス。

 

Kピンブラスターのタイイング

Step1

フライ

ウエイトが下になるようにバイスにセットする

 

Step2

フライ

フックをセットした毛ピンをヘッド部分に留める。毛ピンの波が始まるあたりから留めるとちょうどよい長さになる

 

※この続きは、月額700円+税で有料メンバー登録するとご覧いただけます。

 

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2025/1/6

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最新号 2025年6月号 Early Summer

【特集】One Fly, One Soul 1本入魂のタイイング

釣れないフライはありません。しかし、より釣れやすい、より釣りやすいものは確実にあります。
「釣れやすい」とは、たとえば魚がエサと認識しやすいシルエットや姿勢をキャストごとにキープできることや、より刺激的な波動を常に発する構造のこと。 「釣りやすい」とは、たとえばキャスト中の空気抵抗が考慮され、スムーズにプレゼンテーションできることや、簡単には壊れない高い耐久性のこと。
そして、フライは最終的に美しいに越したことはありません。
これら無限の要素を取り入れて、自分で創造できるからこそフライタイイングは楽しいものです。
今号では佐々木岳大さんにドライフライの基礎を、嶋崎了さんにCDCの失敗しない扱い方を、中根淳一さんにキールフライのアイデアを、筒井裕作さんにホットグルーの使い方を教えていただきました。

また、中央アフリカ、ガボンでのターポンフィッシングの釣行レポートやポータブル魚道に関するインタビューなどもお届けします。


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