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イワナ釣りのコツ|嶋崎了さんの解説

「イワナ釣りのコツ、教えてください」と様々な地域に住んでいる名手たちに聞いた。ここでは嶋崎了さんの解説を掲載します

文と写真=嶋崎了
Profile 嶋崎了(しまざき・りょう)

1965年生まれ。東京都在住。フライ歴42年

 

流れの中から釣れる川もある

flyfisher photo

すっかり出番が多くなったべんじょあぶ

 

flyfisher photo

これが「ドンタコス」。テイル用として売られているものをハックリングしてあり、直径が約7cmというモンスターサイズ。これで流れの中からイワナを誘い出す

 

flyfisher photo

こちらが「クモ」。これでもハックルの直径は5cmほどあるが、ドンタコスを見たあとでは、かなりおとなしく感じる

 

ヤマメとイワナを比較したとき、まず思い浮かぶのは、イワナはどこにでもいる、ということ。僕は釣り以外にクワガタも趣味としているのだが、はじめのうちは釣り場のそばで採集していたのが、それがそのうち逆転して、クワガタが取れる場所の近くで釣りをするようになってしまった。そんなことを8年くらいやっているうちに、ヤマメよりもイワナを多く釣っていることに気づいた。僕が好きなオオクワガタとイワナの生息域が重なるということもあるが、特に東北だと、ヤマメはねらって釣行しないと釣れないな、ということを実感したのだ。

多くの方が感じていることだと思うが、イワナはいろんなポイントにいる。僕の場合、最初のうちは可能性があるところすべてにフライを落としていって、その日の兆候を掴むことにしている。これを意識的にやっていると、釣れた場所によってその日のコンディションがなんとなくわかるようになってくる。これはコンディション、というよりもほかの釣り人との関係、といったほうが正確かもしれない。たとえば肩で釣れないとき、巻き返しで魚が浮いていないときなどは大きな判断材料になる。

イワナ釣りでは、最低5秒はナチュラルに流すことに気をつけていて、ドリフト時間が長いほど釣れる気がしている。昔「群馬の3分待ち」という技があって、ドライフライを水面に3分置いておくと、食ってくるということがあった。向こうがフライを見つけてくれるまで待っということなのだと思う。5分待って釣れたことも実際にあった。

 

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【特集】イワナ、という宝

イワナ。日本でもっとも人気のあるターゲットのひとつであることはいうまでもありません。この愛すべき魚は、思いのほかさまざまな渓流に生息しており、おおらかなようでいて、そのくせしっかり釣ろうとすれば高度なテクニックを要求してきます。さらに彼らの模様や表情には、エゾイワナ、ニッコウイワナ、ヤマトイワナ、ゴギと一般的に分けられている4亜種の枠には収まりきれない、「多様すぎる」といえるほどのバリエーションがあります。今号では全国のフライフィッシャーに呼びかけ、膨大なイワナの写真をご提供いただいた「岩魚曼荼羅」をはじめ、佐藤成史さんによる解説、エキスパートに聞くイワナ釣りのコツや魅力など、「イワナさん、日本にいてくれてありがとう!」と思える企画を詰め込みました。


2023/5/26

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磯釣りスペシャルMAGAZINE Vol.03
磯釣りスペシャルMAGAZINE Vol.03 1,980円(税込) A4変型判132ページ
【特集1】引き出しを増やしあらゆる状況に対応するために… グレに効く1000%ウキ活用術 【特集2】各地の傾向と対策、特選ポイントを公開 冬こそアツいデカバン石鯛 ねらったところへ仕掛けを飛ばし、潮をとらえてグレの口もとへサシエを届け、釣り…
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最新号 2024年12月号 Early Autumn

【特集】マスのきもち

朱鞠内湖のイトウ、渓流のヤマメ、イワナ、忍野のニジマス、九頭竜川サクラマス本流のニジマス、中禅寺湖のブラウントラウトなど、それぞれのエキスパートたちに「マスのきもち」についてインタビュー。

色がわかるのか、釣られた記憶はいつ頃忘れるのか、など私たちのターゲットについての習性考察していただきました。

また、特別編として、プロタイヤーの備前貢さんにご自身の経験を、魚類の研究に携わる、棟方有宗さんと高橋宏司さんに科学的な見地から文章をいただいています。

みなさんの情熱が溢れてしまい、今号は16ページ増でお届けします。

「タイトループ」セクションでは国内のグラスロッド・メーカーへの工房を取材。製作者たちのこだわりをインタビューしています。


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