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イワナ釣りのコツ|浅妻勝さんの解説

「イワナ釣りのコツ、教えてください」と様々な地域に住んでいる名手たちに聞いた。ここでは浅妻勝さんの解説を掲載します

文と写真=浅妻勝
Profile 浅妻勝(あさづま・まさる)

1962 年生まれ。新潟県在住。フライ歴30 年

 

点を釣る

flyfisher photo

浅妻さんのパイロットフライ。そのほかのパターンもハックルは厚めに巻かれていた

 

イワナ釣りで最も気をつけていることはもちろんナチュラルドリフトだが、ほかには「イワナは点を釣る」と「イワナをまず探す」ということを心掛けている。これはフライを始めたころに先生から教わったことだ

「点」に関しては、最初に聞いたとき、フライは流れをドリフトさせるのだから線の釣りだろうと思ったが、実際に見せてもらうと確かにそのとおりだと痛感した。点というのはいわゆるイワナが定位している地点、もしくは捕食する地点で、そこヘフライをドリフトさせればイワナがヒットするわけだが、その範囲が正に「点」なのだ。思ったよりも相当狭いと感じたことを覚えている。しかも代表的なところは巻き返しの終わりや肩、カガミの終わりなどどれをとってもドリフトが難しい所ばかりである。

 

 

巻き返し

点でいえば巻き返しの最後なのだがイワナは巻き返しの終わりに定位しているのではなく終わった先の流れの下に定位していることも多い。したがって巻き返しの最後まで流さないとヒットしないケースが多々あるのだ。その巻き返しが流れに入る瞬間が正に「点」である。

それも流れの幅が決して広くはなく岸スレスレのことが多い。岸から5cm以内くらいだろうか。

その「点」へ向かってナチュラルドリフトさせなければならないので、リーダー・ティペットの落とす位置と自分のドリフト技術を把握して、決して長いドリフトはしないように心掛けている。メンディングも必要に合わせ駆使しないといけない。

ただ、巻き返しは最後ばかりにイワナが定位しているとは限らないので、巻き始め、途中の壁際も同様に流す距離を区切って釣っている。

 

 

 

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2023/5/18

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またウォルト&ウィニー・デッティ、ハリー&エルシー・ダービーに関するフライタイイングの歴史、そして、『The Curtis Creek Manifesto』(日本ではご存知、『フライフィッシング教書』として翻訳されています)の作者、シェリン・アンダーソンについても取り上げています。


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