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海人スタイル奄美

イワイミノーという転換点

このフライの登場によりシーバスの釣りは大きく変わった

岩井渓一郎=解説
岩井渓一郎(いわい・けいいちろう)

ロングティペット・リーダーの釣りを確立させ、日本の渓流フライフィッシングを変えたひとりといってよいだろう。そしてソルト&ウォームウォーターのジャンルでも大きな影響を残した

ゼロをイチにする道のり

「こんなものはフライではない」。「こんなものは以前からあった」。そんな議論は脇に置いておこう。問題はこの形と動きと色と重量と素材感がバスとシーバス(だけではないが)の食欲を激しくそそり、特にシーバスの釣りを大きく変えたことだ。

バスのフライフィッシングは20歳代のころから、それこそ西山徹さんたちとやっていたんです。ただ、その時はマドラーミノーとかを使っていたんですが、それほど釣れたということもなく、やはり渓流に夢中になりました。

だけどある時、たまたま桧原湖を通りかかって、スモールマウスを釣ろうとしたら、昔使っていたフライでは全然釣れないんですよ。それは実は簡単な話で、それまではリアクションバイトで釣っていたということなんです。ある程度の状況なら釣れるけど、魚の捕食物にマッチしているわけではない。

で、バスが実際に何を食っているかといったら、多くの場合小魚じゃないですか。それはフライの場合だとストリーマーだ、となります。

もちろん使ってみましたよ。それでもあんまり結果が出なかったんです。ルアーでは大きいのが釣れているのに。

そこでまず、一般的なストリーマーの欠点として考えたのは、リトリーブを止めると形が変わるじゃないですか。しかも沈む。ベイトフィッシュって、バスに追われたら水面に逃げるんです。だからまず、止めたら形が変わらず、そして浮くもの、という発想をしました。

素材としてはまずマイラーチューブですよね。だけどマイラーだけだと浮かない。だったら中に何かを入れればいい、といことまでは見えたんです。

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2023/12/25

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色がわかるのか、釣られた記憶はいつ頃忘れるのか、など私たちのターゲットについての習性考察していただきました。

また、特別編として、プロタイヤーの備前貢さんにご自身の経験を、魚類の研究に携わる、棟方有宗さんと高橋宏司さんに科学的な見地から文章をいただいています。

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