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フライの回転を考える

フライが回転するとどんなデメリットがあるのか、回転を防ぐ方法はあるのだろうか?

編集部=文・写真 嶋崎 了=タイイング・解説

フライの空気抵抗とは

フライに求められる性能のひとつに、投射性がある。キャスティング中、フライは必ず空気の抵抗を受ける。これが小さければリーダーはターンしやすくなるし、大きければその逆になる。

ただし、日本の渓流をドライフライで楽しむ場合、リーダー・ティペットをターンオーバーさせなければならないわけではない。自分で水面に落ちるリーダー・ティペットの形が調節できればよいので、一概に空気抵抗が小さいフライがよいフライとはいえない。

しかし、フライが飛行中に回転してしまうとなると、デメリットは大きい。ティペットはよれてしまい、トラブルの原因になるからだ。もちろん、回転してしまうけど釣れるパターン、というのは存在するが、それはキャスティングのスピードやティペットの太さである程度抑えることもできるし、数投なら回転覚悟で使うのもよい。そこで、今回は渓流の釣り上がりで何投もするようなパターンに絞り、ティペットのよれ具合を確かめてみた。経験から結果が予測できるものもあったが、回転を抑えるためには、ウイングやハックルの質、ボリュームを工夫することを改めて実感できた。

 

 

フライが回転したときの影響

・フライの回転によりよじれた太いティペットが、プレゼンテーション後、元に戻るとき、水面上のフライがころころ転がって、魚を誘う(ことがある)。

・細いリーダー、ティペットがよじれると、キンクなどトラブルの原因になる。

・ウインドノットの原因になっている可能性も高い

・フライが思った形で着水しない。

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