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Little Bell

渋谷直人の大物論

尺ヤマメを釣りたかったら、まずは尺ヤマメを見つけること。それを確認せずに釣りをするのは、自ら追い払っているようなものだ。

FlyFisher編集部=写真と文
flyfisher photo

プールや大きい障害物絡み

まずは大ものを探し出す作業から始めることが重要だ。魚が見えないほどの遠くから、自分勝手に結んだフライを投じても、釣れなかった場合はフライに反応したのか逃げたのか、そもそもいなかったのか、わかるはずがない。たとえそれで釣れたとしても、再現性は低い。

したがって尺ヤマメを釣りたかったら、まずは尺ヤマメを見つけることこそがスタート地点であり最重要課題である。

ある程度有名な河川にはどこの川にも尺程度のヤマメ、アマゴは確実にいると考えてよいし、そこが小さめの川なら大ものの魚影を見つけることも容易である。

魚を見つけるためにはまず水中が見やすい角度を選びながらゆっくりポイントを見て釣り上がる。小渓流なら少しでも深くて緩い流れや、大きな障害物が絡んだ場所が有望なので分かりやすい。

足元からよく走るのはイワナであることが多く、大ヤマメはやはりプールや大きい障害物絡みのポイントになる。水面のエサを食う場合は水底から離れて浮いている場合が多く、流れをじっくり覗けば個体を確認できることがほとんどだ。

それを確認せずにキャストすることは大ものを自ら追い払ってから釣りしているようなものだと自覚するべき。見つけてから釣りが実現する。

では、ねらいたい魚が見つかったとしよう。次はそのターゲットが何を食べているのかを観察し、どこの位置からどのように流せば食べてくれやすいか、そして掛けた後にどこでランディングできるか、までを考える。季節や時間帯、見える虫など捕食物は想像しやすいと思う。そして水面に流れて見える虫を食べているのか、見えないものを食べているのかでフライサイズも連想できることになる。

※この続きは、月額700円+税で有料メンバー登録するとご覧いただけます。

2024/7/23

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最新号 2024年12月号 Early Autumn

【特集】マスのきもち

朱鞠内湖のイトウ、渓流のヤマメ、イワナ、忍野のニジマス、九頭竜川サクラマス本流のニジマス、中禅寺湖のブラウントラウトなど、それぞれのエキスパートたちに「マスのきもち」についてインタビュー。

色がわかるのか、釣られた記憶はいつ頃忘れるのか、など私たちのターゲットについての習性考察していただきました。

また、特別編として、プロタイヤーの備前貢さんにご自身の経験を、魚類の研究に携わる、棟方有宗さんと高橋宏司さんに科学的な見地から文章をいただいています。

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「タイトループ」セクションでは国内のグラスロッド・メーカーへの工房を取材。製作者たちのこだわりをインタビューしています。


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