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Bibury Court

私が求めた羽

リアルなフォルムは一長一短

FlyFisher編集部=写真と文

リアルなフォルムは一長一短
私が求めた羽

オフシーズン中に40ダースも巻くというこだわりが詰まりまくったフライたち(とボックス)
2019年 No.292掲載
金子達雄 = 解説
Comments by Tatsuo Kaneko

嗚呼!鬼怒川 惨敗の日々
川でよほどの重要種と出会わない限り、シーズン中はフライを巻くことがない。編集の方に、オフに巻くフライの数を尋ねられ、答えたら驚かれた。ここ10年前後1オフ40ダースほどだが、数に関してあまり意識はしていない。むしろこの釣りを始めた頃、当誌でのベストの中身拝見のような特集で、フライがいっぱい詰まったボックスを何個もベストに忍ばせているのを見て、あっ!これが普通なんだと感じたくらいだ。
会社勤めの頃から、シーズン中は釣りに集中したい!家で巻いてる場合じゃないナ!と思うようになったのは確かだ。編集の方に、カミさんへの配慮も要因の1つです……オフに巻いていれば、これから出掛けるのかと思わせなくてすむでしょ、と話したら笑いながら納得された
5年前の春にショップの方に案内してもらい、初めて栃木の鬼怒川で釣りをすることができた。
持参したフライはユスリカ数本……ライズを目の前に打つ手をなくした。その後、数回足を運んだが惨敗の日々。翌年はハッチ状況を調べ、それに合わせたフライを持参したつもりだったが状況は変わらなかった。どうもこの川には縁がないと思い始めた平成29年の年明けに、ショップに並んでいた渋谷直人さんのDVD、「Rise Hunting」が目に止まり、前後編を買って帰った。

早春の鬼怒川が舞台で、映像の中でオオクマのダンがウイングを立て大量流下するが、まったく食われないシーンがあった。この時期、あれだけボリューミーなごちそうが流れるのを、なぜ魚たちは黙って見ていられるのか不思議でならない思いで観た。その流れの下に、たまたま魚がいなかったのかもしれない。

後に知ることになるが、この状態で流下しているダンは、魚にとって捕食しにくいステージのエサで、経験値から食いにいっても逃げられる可能性があること、逆に、ウイングを水面に張り付かせた状態のものは捕食しやすいことを、魚が知っている可能性を否定できなかった。

※この続きは、月額700円+税で有料メンバー登録するとご覧いただけます。

2021/9/7

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最新号 2025年3月号 Early Spring

【特集】ロッドティップで描く、トリックキャスト

プレゼンテーション時、さまざまな形状でラインを落とすためのキャストは「トリックキャスト」と総称されます。
日本での釣りで主に使われるのはアップストリーム、もしくはアップクロスでフライをナチュラルに流すためですが、これには長めのティペット、リーダーを使うことが有利だと多くの人が認めるところ。しかしそれだと、いかんせん取り扱いがとても難しい……。
というわけで、扱いやすい短めのリーダーシステムで、ある程度ナチュラルに流すことができるプレゼンテーションテクニックのあれこれを紹介します。 また前号に引き続き、エキスパートのマスの気持ち考察、「タイトループ」セクションではグラスロッド・メーカーへのインタビュー、グラス特有のアクションを味わうキャスティングのコツなどを紹介します。


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